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【ニーアオートマタ】最終回を迎えて

アニメ版ニーアオートマタが、9月末で全24回の放送を終了。最終回を迎えた。アニメ版は原作のゲームをなぞりつつも、独自の展開、独自の最終回になったと言ってもいいだろう。

例えば、原作で言うCエンド・Dエンドというものがある。Cエンドは9Sの論理ウイルスをA2が肩代わりすることで9Sが一見助かったように見えるエンディングだ。Dエンドは9SがA2を殺すことで復讐を果たすが、A2も9Sと相打ちという形になり、機械生命体の乗る箱舟に自我データだけでも乗るか乗らないかを選択するエンディングとなる。ちなみにレジスタンスは生き残り、パスカルも選択肢によっては生き残っている。

そしてこの2つのエンディングを見た後に新たに観ることができるようになる、Eエンド。私がEエンドを見た時にはDエンドの後に見たため、「全ヨルハ機体の停止を確認」というポッドのセリフに違和感を抱かなかったが、CエンドでもDエンドでも最終的に、割と近い未来、9Sも含めて死ぬ、というエンディングになる。その後ポッド042が「この結末を容認できない」と発言したことから本来の全ヨルハ機体のデータを削除するプログラムを拒否し、エンディングのデータそのものと戦うエンディング。このデータとの戦いの後は同じく感情に目覚めたポッド153と042で、2B・9S・A2の義体と記憶のサルベージをした所で終了する。朗読劇がこのエンディングの後を想定しているため、このEエンドが公式の正規エンディングだ。

一方アニメは主要人物のほとんどが論理ウイルスに汚染され、思いつく限りで生き残っているものは最終回のはじめ時点でA2・9Sとポッド2体。エンディングもCエンドとDエンドを合わせた展開を通り、Eエンドに近いとはいえ、ポッドも全滅。残されたのは復旧された2B・9S・A2のみだ。

ただ、「ウイルス」と名の付くものを扱うならば、パンデミックを経験した私たちにとって、この展開は仕方が無かったと思う。原作のゲーム「ニーアオートマタ」が発売されたのはパンデミックの前。アニメはパンデミックの後だ。つまり展開に差異があるのは仕方がないのだ。

私たちは新型コロナウイルスに大変苦しめられた。ウイルスは感染する相手を選んではくれない。芸能人も亡くなったが、それ以上に報道されない一般人も沢山亡くなった。新型コロナウイルスが直接の死因ではなくても、感染し免疫が落ちた所でほかの病気を発症し亡くなったのなら新型コロナウイルスで亡くなったとは発表されない。この現実がアニメにも影響を与えたのではないかと思うのだ。

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hanasoraen
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