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ペラッペラ人生:向き不向き漫才

自分をプロデュースすることが大切で、それがいかに難しいか。

やりたいこととやれること、考えつくことと思いもよらないこと。

色んな事がありますが、漫才も完全にそうです。


きっとほとんどの芸人さんが、『芸人にウケる芸人』になりたいって思ってるんじゃないかなぁ。

芸人同士でなんか楽しそうにしている感じをテレビで見て、あの空気いいなぁって思って入った人凄い多そう。

オールザッツとか好きな人多そうやし。


僕はだいぶ早い段階から、そのタイプの芸人じゃないなって自分の事理解していた。

いつくらいやろなぁ。専門学校入って漫才コンビ組んだころにはもう違うなって。

いや、高校生の頃からそのタイプではないと思っておりました。

分かり易くて、ウケてちやほやされる漫才をやろうと。

芸人からは嫌われるタイプの芸人さんってやつです。

テンポ速くて、いきおいとノリで笑わせるタイプの芸人です。

そのタイプの芸人さんがM-1で優勝した時に、baseよしもとのとある芸人が『あの瞬間に大阪に雨降りましたよね』ってコメントするくらい嫌われるタイプの芸人。


僕はそっちで技術でうまくなろうと思って専門学校に入りました。

言ってしまえば、自分のボケは弱い。そしてベタな事しか思いつかないし、なにより当時は自分の思いつくことで面白いって思ったことがなかった。今はそんな事ないけど。脚本上で出てくるボケは面白いと思うし。

なので、専門学校お笑い芸人コースに入っても、僕はツッコミ希望で入りました。当時はボケ希望が多いのに珍しいなみたいなこと言われましたけど、そんなことないやろって考えでした。

今はどうなんだろう。ツッコミやりたいですって人も多いんじゃないかな。


それでツッコミ希望で専門学校に入りまして、1番最初の授業。

作家さんの授業です。

講師の方にランキングつけるのはあかん事やと思うけど、ネタ見せ授業で1番2番くらい信頼してた人。

一番最初の授業はいったいどんな授業なのかな~って思っていたら

一言二言その先生の自己紹介があったあとに『はい、コンビ組め~』と言われて、芸人コースみんなで話し合う事に。

当時は男芸人が9人、女芸人が5人の計14人。

NSCに比べるとだいぶ少ないですが、今のお笑い人気のなさを考えると14人でもまだ多い方だったのかな。

ここ15年ではうちらのクラスが一番人数多かったんではないでしょうか。

男9人のうち、2人はコンビ組んでいたので、残るは僕含め7人。

話し合いましょか、言うてるのに皆もじもじして進まなかったから、僕から一人声をかける。あつしって男だ。

あつしが僕の1番最初の相方になった。

生意気にも選ばせてもらった形になってしまったけど、当時はずっと一生やっていく相方やで!とか考えられることもなく、先の事など考えず、とりあえず組んだ。

一泊研修とかあったけど、そこで面白さを感じられる人はいなかったし、そもそも僕が相方を選ぶときの基準に面白いってのが入っていなかった。

その時点で芸人としてどうなん?って思いますよね?でも実際そうだったのだから仕方がない。

僕の中での条件は僕よりも背が高くて、並んだ時に華があればどんな奴でもよかった。

あつしの第一印象はヤンキーが好きで、ヤンキーグループにいるけど、そのグループにいるとなよなよしれるやつって印象。

人見知りでそこまでワーワーはしゃぐようなタイプでもなかった。

けど身長はすらっと高くて、ボケ希望で、7人の中で唯一最初の授業ですでにネタ帳にネタを何本か書いていた。

これはええかも!とコンビを組む事にした。


人生初の、憧れていた漫才師の第一歩、相方が出来た。

浮足立った。

きっとあつしもそうだったのだろう。

結成してから何日かは、ずっと一緒に居て、普段の会話からボケてツッコんでと芸人ごっこの様な事をしてOCATの地下を歩いた。


しかし、ゴールデンウィークあけくらいからどんどん仲が悪くなっていった。

はやっ!とか思うかもしれませんが、そんなもんなのである。

原因は本当に色々ある。

それは次の記事で紹介する。


とにかく、今回の記事のまとめとしては

自分に芸人と戦いまくれるようなお笑いセンスがあるとは思っていなかった。

自分の事は少しだけ普通の人より面白いってくらいにしか思ってなくて、芸人の中に居れば埋もれるのは分かっていた。だから華と元気さ、テンポ、誰にでも分かるとっつきやすい漫才やコントをしていってなんとか伸し上がろうと考えていた18、19の頃です。

少人数の中でそんな自分の考えにぴったり当てはまるあつしという相方が出来た。


さてどうなる事やら。

専門学校でのことはたくさん書く事がありそう。

まとめるのが大変なので時系列で書けたらいいな。



花岡ショー

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