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与謝野晶子 23歳。 表紙と挿絵は藤島武二によるミュシャ風の絵。 細長いサイズの小冊子タイプ。鳳(本名)晶子著。小さめの字、レッドワイン色、シンプルな目次。 ・・・ 上下の空白がしっかりとられています。行数は少ないですが短歌に集中できるサイズ。移動中、散歩、カフェなどで気軽に読んでみようかな、という気にもなりますね☕️ この本にはありませんが、後の1904年、日露戦争に従軍していた弟への「君死にたまふことなかれ」が有名。 ・・・ 京都の鞍馬寺、本殿の数分先に与謝
島崎藤村 29歳。 ワインレッド色の文字。「落梅集」で梅干しの色を連想。 「若菜集」でもレッドピンクが素敵だった。 価格は35銭。今だといくら?ということで調べてみたところ、一銭200円として換算するとなんと7,000円です。 ちなみに三年前に出版された「若菜集」は25銭で5,000円。本のサイズと厚みはほぼ同じ。なのにたった三年の違いでこんなに値段の差があるのでしょうか。 と、ちょっとここで当時の社会情勢をみてみます。 この本二冊が出版されたのが1897年と19
島崎藤村 25歳。 藤村はじめての詩集。浪漫的な七五調。 装丁と挿絵は中村不折(洋画家、書家)。 表紙をあけたときに目に入るレッドピンク色のひらがな。目次も同様。 * ◎・・初恋・・◎ * ◎・・秋風の歌・・◎ * ◎・・四つの袖・・◎ * * 詩もイラストも上品でステキ。当時の女性たちに人気だったのも納得です。 本名、島崎春樹(島崎藤村)、発行は春陽堂。 島崎藤村は3月25日生まれなので春樹という名前なのでしょうか。 ひょっとして著名なあの作家さん(も
北村透谷 23歳。 幻想的な劇詩。ゲーテ「ファウスト」の影響を受けているようです。 北村門太郎(透谷)自費出版。*住所が同じ エネルギッシュにさまざまな体験をしてきた北村透谷ですが、25歳でこの世を去っています。 短い人生だったけれど一生分の経験を一気に駆け巡ったような気がする・・ 知り合いだった島崎藤村に大きな影響を与えたそうです。