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【後編】小さなアクションをどう広げていくか?〜プレイスメイキング〜【まちのことを話そう】【まちづくりQ&A】

はじめに🌳

こんにちは!花咲爺さんズの石井です。この記事は2020年6月15日に開催された花咲爺さんズ初主催のまちづくりイベント「まちのことを話そう〜よいまちとはなにか?〜」内で答えられなかったQ&Aをまとめたものです。

詳細はこちらをどうぞ🌜
【前編】SPACEをPLACEにするには?〜プレイスメイキング〜【まちのことを話そう】【まちづくりQ&A】

小さなアクションをどう広げていくか?

それではさっそく、本題に入りましょう!イベントの中では、プレイスメイキングをしていく中で、まずは小さなアクションから始めようというお話がありました。

それがエリアという大きい範囲につながっていく、というお話でしたが、実戦となるとなかなか上手くいかないという声もあると思います。

小さなアクション自体は確かに明日にでも始められそうですが、それが続かずに終わってしまうとか、たくさんの人を巻き込もうとしても巻き込めず、先細りになり、結果的に終わってしまう・・・という経験は多くの実践者の皆さんがされているように思います。

ではここで、参加者の方からの質問をみてみましょう。

●「小さくやってみる」実際やるとなると「流石に小さすぎるかなあ」と思って歩みを止めてしまいそうです。笑 具体例を知りたいです!
●エリマネは、大きい会社が立てた計画をエリアに落としていくというイメージだったが、田村さんの話を聞いて、小さな会社やアクションからエリマネ へのつながりがあるというのがもう少し知りたいと思った。

質問のポイントは以下2つに分けられますね。さっそく田村さんに回答していただきましょう!

(1)小さなアクションから始める時のポイントは?
(2)小さなアクションを続けること・広げることのポイントは?

(1)小さなアクションから始める時のポイントは?

田村さん:
「小さくやってみる」という考え方に対して、「小さすぎではないか」と逆にためらってしまう方もいらっしゃるようです。プレイスメイキング的には、最初からある程度のことを成し遂げようとして準備に時間とコストをかけてしまうより、むしろ小さすぎるくらいでもやってしまった方がよいという発想になります。

コロナ禍の中で起こった象徴的なアクションが、ポーチプレイスメイキングというものです。これは、ろくに移動ができない中で、自宅の軒先で家にあるもの、あるいは自分がすぐにできることで近所の人とつながりを感じられるちょっとしたことをやってみようという、 世界中で 起こったアクションです。

これは極端な例とも言えますが、まずはそのくらいでもいいと思って、負担 より楽しさを感じる範囲でやってしまうということではないでしょうか。
同じノリを共有できる人がいれば、小さいなりにある程度まとまったことはできるかと思います。
ただ、最初の段階でいたずらに関係者を広げすぎると、身動きしにくくなる可能性もあります。

(2)小さなアクションを続けること・広げることのポイントは?

これは一概にいうことが難しい点ですが、多くの方がお困りでもあると思います。プレイスという小さい単位を核として (place-led)、より広いエリアに波及していく場合の考え方をあげるとするなら、次のような点になるでしょう。

・アクションを繰り返す中で、学習してバージョンアップする。
・近隣の場所にもアクションを広げてみる。
・パートナー組織や協力者を増やし、やれることを広げる。
・行政の計画や事業などとの関連を持たせ、支持を得る。
・人材や関わる人を育て、力を発揮できるようにする。
・しっかりとしたビジョンをよりどころにする。

たとえば、ニュ ーヨーク郊外のブラウンズヴィルという地区では、非行青少年の支援団体が行っていた清掃活動を発端にプレイスメイキングが始まり、エリア単位へと拡大していきました。

エリア内で利用されていなかった複数の場所に活動を広げていき、市の複数の部局やデベロッパー、大学などを巻き込み、 資金や制度をうまく活用しました。外部に対しても地域の内部に対しても、小さな目に見える成果を大事にしていったということです。

当初はまちづくり系の専門性を持たない組織でしたが、活動を展開する過程で学んでいき、専門人材を置いてエリア単位の活動を見られるようになりました。

まとめ🌲

田村さんのお話をまとめると、ポイントは下記のようなことでしょうか。

①楽しさを感じる事が重要。大きさは気にしない。
②大きくしよう・関係者を巻き込もうということを意識しすぎると身動きが取れにくくなるので気をつける。
③広げていくときにはステップを踏む。(上記解説)

実践をしている中でも、感情的な楽しさというのはとても重要な要素で、大きくしていく場合でもその核を維持することはとても重要だと思います。大きくすることを急いで、 最初から企業を巻き込もうとして「ビジネス的なメリット」を考えてそれに引きずられて、元の楽しさを消してしまっているようなケースを見たことがある方が多いと思います。

弊社でも、 最初の核を育てる段階では「 狭い意味でのビジネス的なメリット(製品の宣伝になる・事業業の一部に●●だけ役に立つ、など)」で巻き込まずに、やっていることの趣旨やビジョンを説明してそれにワクワクして 時間を割きたいと思ってくれる人を、集めることが、プロジェクトを良いものにするための重要なプロセスだと思っています。

ご感想お待ちしています🌜

前編・後編に渡りお届けしたイベントのアフターQ&A、いかがでしたでしょうか?私たちも、とても勉強になりました。コメントで感想や、こんなことも知りたい!などいただけると嬉しいです。ゲストの田村さん、ありがとうございました!

花咲爺さんズでは、今後も「まちのことを話そう」を開催していきますので、是非、 楽しみにお待ちください。

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