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人助けをしたいけれど、だんだんできなくなってきている話。
円安の影響で、外国人観光客の増加が著しい。
そんなニュースを最近よく耳にします。
確かに観光地に行くと、知らない言語があちこちから聞こえてきますよね。
「旅する中で、さらに日本の魅力に気が付いてくれたら嬉しいなぁ」と、一市民としては微笑ましい限り。
ですが、どうしても言葉の壁や文化の差のせいで、軋轢が生まれてしまうこともあるようです。
もちろん、頑張って旅行先について調べて、
その国に溶け込もうと努力している人もいます。
でも、それ以上に異国の地というのはなかなか難しいんですよね。
特に日本語なんて、この国以外で使われていませんし…
なので私は、「困っていそうな人がいたらできるだけ助けたい!」というマインドで生きています。
自分自身も海外旅行中に、現地の人に助けられた思いが沢山ありますし。
そういうコミュニケーションが
「またこの国に来たいなぁ」
という感情が生まれるきっかけにもなると思うんです。
まぁそもそも外国人とか関係なく、
日本人でも困ってる人には声をかけようとは心がけています。
(というか隙のある状態で歩いているのか、困っている人から声をかけられることが多いのですが…)
ところがですね。
むやみやたらと人を助けるべきではないのかなぁ、
という気持ちに最近なってきてしまい…
先日、浅草に用事があって地下鉄を歩いていたら、
羽田空港に行きたいという外国人から声をかけられました。
成田空港だったら成田空港行きの浅草線にそのまま乗っていれば着くけど、
ここから羽田空港行きたいのかぁ…
正直、口で乗り換えを説明してもきっとホームで迷うだろうなぁ…
などなど、色々なことが頭をよぎった結果、
時間に余裕があったので乗り換えの駅まで一緒に行くことになりました。
彼はそのことにいたく感謝し、
どこから来て年はいくつで自分のインスタはこれで…と語り始めました。
最終的には電話番号やら住んでいるところを聞かれ始め、
けっこうしつこかったのでとりあえずインスタだけ交換しました。
そのあとは無事に空港に着いたとメッセージが来たので、
これにて終了かと思いきや、彼からのDMが止まりません。
「おや…? 雲行きが怪しくなり始めたな…?」
と思ったころには「君は天使だコンゴに来てくれ」と言い始めました。
「君の笑顔が忘れられない、コンゴに来てくれないなら名古屋に行く」
いや、普通に怖すぎる。
というか結婚しているってインスタ見たらわかるのに??
流石に二度と会うことはないだろうから、丁重にブロック致しました。
残念なことに、人の善意につけこむのはなにも外国人だけではありません。
日本人もそうです。
こちらは愛知の話ですが、
町を歩いていたら若い男性に「すいません」と呼び止められました。
けっこう困った顔をしていたので何事かと足を止めると、
落とし物をしてしまったようです。
それなら近くの交番に行った方が…と思ったものの、
ここに来る途中で見た可能性もあるなと気が付き、
「何を落としたんですか?」と尋ねました。
すると彼は
「僕のハートです! お姉さんのせいで落ちちゃいました!」
ぶち殺されたいのか???????
なんてことは言えないので、左手の薬指輪を見せつけました。
流石に彼は離れていきました。
こんなことを言いながら。
「あぁ~まずい、これは不倫沼に落ちちゃいますね~」
いや、どこまでもやかましすぎるだろ。
若干面白いな、と笑いそうになってしまったのが悔しいです。
でも、ですね。
私はけっっして色恋がしたくて、人を助けてるわけではないんですよ。
本当に純度100%の気持ちで、観光やら困りごとやら解決したいと思ってるんです。
そこに水を差されたらイライラもしますし、
こんなんだったらもう助けないよという思いにもなってきます。
こういう目に遭わないような、子供とお年寄りだけに寄り添えばいいのかなぁ。
でもそうしたら、日本人は冷たいだのなんだの言われるんだろうなぁ。
なんて葛藤を抱きながら、今日も街を闊歩しています。