マラソン界の超一流のことば
マラソンのレースに関して、有益な記事があった。
Runtrip MAGAZINEの「『前を向くことが大事』キプチョゲ選手とハッサン選手がナイキ主催のイベントで語った“マラソンという過酷な競技”への向き合い方」
世界の超一流のランナーが発したことばに、食い入るように読んだ良質な記事。ここでは、その要点のみ列記しておきたい。
キプチョゲ選手は「4か月かけて準備をする」。
・いわく「1か月目に、今後のトレーニングに向けてストレングス、フィジカルトレーニングを行って、そこから3カ月はランニング中心になります。そこではスピードラン、インターバル、ロングラン(30~40km)で積み重ねます。そのなかで、しっかりとスタートラインに立てるように、走る準備、マインドも整えていくようにしています」。
ハッサン選手も同じくフィジカルのベースを作ることを強調。そこから徐々にトレーニングの強度を上げていくそうだ。
・「まずは体づくり。軸がしっかり鍛えられていないと体が耐えられません。そこから最初はクロスカントリーを中心に体に走ることを覚えさせていき、少しずつトレーニングの強度を上げていきます。トレーニングは一貫性が大事で、繰り返すことで体だけでなく心も鍛えられると思います」。
レース前のルーティンについて。
・キプチョゲ選手は「ルーティンはとくにないのですが、大切なのは落ち着いて集中すること。この4か月何をしてきたか自問自答を繰り返すことで、本番へのメンタルを鍛えられると思います」と語った。
・ハッサン選手は、「直前は走る量を抑えて、準備してきたことを思い出していくことで自信を持つようにしている」。
メンタルのコントロールについて。
・ハッサン選手は、若い時は失敗を受け入れられずに泣いたこともあった。それが年数を重ねていくうちに、上手くいかないこともあると悟った。それでも毎日ベストを尽くすことが大事。成功しても、失敗しても、そこから学べることがあって、明日は新しい自分に会えるかもしれないので、前を向いていくことが大事だと。
・キプチョゲ選手は、毎日がクリスマスじゃないと私はよく言っている。私たちは機械じゃないし、失敗することもある。100%トレーニングしても、思ったとおりにならないこともあるが、それがスポーツだ。事実を受け入れて前へ進んでいくことが大事で、失敗をしても前を向いて動きつづけることが必要だと思う。
・キプチョゲ選手は「マラソンは人生です。素敵なメリットもあれば、心にもプラスになることもある。その良さを子どもたちに伝えるのは大人の仕事。マラソンは苦しみを感じることもあるけど、終わったあとの達成感を感じてほしい」と。
・ハッサン選手も「子どもたちはまずスポーツを楽しんでほしい。運動は心にも体にも良いもの。辛い時にそれを忘れるのもスポーツがプラスになると思う。マラソンは良い時もあれば、辛い時もある。まるで人生のようで美しいものです」と同様の考えを明かした。
全文は、Runtrip MAGAZINE「前を向くことが大事」キプチョゲ選手とハッサン選手がナイキ主催のイベントで語った“マラソンという過酷な競技”への向き合い方
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