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「これで最後のお別れです。」
あまりにも一瞬の出来事で心の置き所がないとか、心の整理ができていないとか、そうゆう言葉で表せられない感情が込み上げてきた。
ー2019年5月
平成から令和に変わった。
その日以降、コロナの影響もあり、おじいちゃんには会えていなかった。
ー2022年7月1日
おじいちゃんが亡くなった。
老衰していくおじいちゃんの姿を間近で見ていないし、入院してからおじいちゃんが何を見て、何を感じてきたか私は知らない。知ろうともしてこなかった。
亡くなる、約1ヶ月前にテレビ電話をしたけれど、「おじいちゃん、また元気に会おうね〜」みたいな言葉しか出なかったような気がする。
その日以降、病院内でコロナ陽性者が出たことにより、おばあちゃん達も面会ができなくなった。だからあのテレビ電話であったのが最後になっちゃった‥。
ーあっという間に、告別式当日を迎えた。
現実の受け止め方が分からなくて、どこか冷静な自分もいたり、かと思えば、溢れ出す感情を抑えることができず涙が止まらなかったりした。ただ、おばあちゃんが涙を堪えているのに、孫である自分が泣くのはお門違いなんじゃないかと感じた。
おじいちゃんに花を手向けに行った際、
お母さんは涙しながら優しく花を‥
お父さんはもっとおじいちゃんの周りにお花いっぱいにしてあげようと声をかけ‥
お兄ちゃんはおじいちゃんが好きだった向日葵を‥
私は、色とりどりの花を握りしめて、おじいちゃんに喜んでもらえるようにと心を込めた。
家族の大切さとか優しさとか、「家族の支え」という凄まじい力を改めて感じた。家族の支えがなければ自分の感情は滅びて、心が病んでしまっていたと思う。
ー告別式が終わり、
火葬場でおじいちゃんと最後のお別れをした。
「これで最後のお別れです。」
と、葬儀業者の司会進行役の方が、周りの空気を読み取った絶妙なタイミングで声をかけた。
火葬場はどこか透き通った空気感があって、言葉にならない感情さえも、どこか遠くに洗い流してくれるような気がした。
180㎝近くあったおじいちゃんは、骨さえも太く逞しく男前だった。収骨した骨壷は重く温かったのが記憶に残っていて、あのとき抱いた感情は忘れたくない。
89歳とゆう、世間一般からすると長生きと捉えられてしまう年齢だったけど、もっと生きてほしかった。自分の寿命を分けてあげたいとも思った。おじいちゃんの笑顔がもっと見たかった。おじいちゃんは、ご飯が食べれない状況になっても、嘆くことなく最後まで命を繋ごうと必死でいてくれた。
その気持ちは孫にも伝わってるから安心してね!
「大好きなおじいちゃんへ」
おじいちゃんの笑った顔が大好きでした。
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おじいちゃんが一生懸命とってくれたキャベツ❤︎
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写真がなかったら思い出せなかった表情。
記憶を確かなものにしてくれた写真たち。
思い出すだけじゃなくて、
これからを生きる力にもなり
おじいちゃんとの思い出がたくさんあったことを再認識できたよ。
これからも撮った瞬間の感情も残していきたい。
おじいちゃんの魂は身体から脱走しちゃったけど、近くで見守ってくれてると信じてるよ!
おじいちゃんが大切だった
おばあちゃんお母さんたくさんの人を私も大切にし続けます。大切な人たちの笑顔を守ります。
おじいちゃんも笑っていてくれてますように!
今まで本当にありがと!これからもよろしくね❤︎
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