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産休が終わり仕事に復帰!体の変化と仕事と育児

歌劇場が職場の私達音楽家夫婦。

私、新米ママが産休を終え仕事に復帰

さて、全く新しい日常には

どんなことが待っているのでしょうか?!

妊娠した時と同様に

体のサイズの変化に合わせて

まずは数多い衣装合わせが待っています!

私はなんと

出産時の体重は25キロ増でした!!

それが出産、産休を挟んでかなり減少したので、

今度は衣装をサイズダウンして行きます。

その他に、新しく公演演目に加わった作品の衣装も

大至急用意してもらわなくてはなりません。

そして、音楽、

これは大変です!

一年間の産休で逃した公演作品を1人で学ばなきゃなりません!!

ここの歌劇場は毎日公演しているので、

逃した公演作品数はかなりの数になります。

6作品ほどの新作に

久しぶりに公演プログラムに戻ってきた

レパートリー作品を何作品も、

もう一度記憶から呼び起こし、

舞台上で使えるようにしなくてはなりません。

ちょっと大変な感じに聞こえますが、

この作業

家で孤独にするのではありません。

合唱団の指導者、またはコレペティ(伴奏者)が

正規の練習時間外に劇場で

私との譜読みの時間を取ってくれるのです。

そして、譜読みが終わると、

作品を暗譜し、演出に必要な演技、振り付けなど、

こちらは各自で公演録画を視聴しながら、

わからないところは演出助手に助けてもらい

準備を完了させます。

この作業だけでもやること満載で、

時間もかなり必要になります!

しかも、正規の練習時間でこれから公演が始まる新作の勉強も

パラレルで行うので、

脳みそがあっという間に

もうテキストは入りません、という

飽和状態になります!

それでも、ゴリゴリと新しいテキストを挿入していくのです。

早速オーバーワーク状態になるのですが、

ベビーのお世話も待ったなしです。

一才になったばかりの息子は

夜もなかなか通して寝てくれず、

まあひっきりなしに泣いている

こちらでよく言われる

!叫ぶ赤ちゃん!

と呼ばれるタイプでした。

さらに

授乳もしているため

まさに24時間体制で、

体を酷使しています。

寝不足に加えホルモンバランスもガッタガタ

妊娠で広がったお腹の筋肉も

すっかり使えない状態になっており、

胎児が支えてくれていた体幹も

ひょろひょろに弱り、

体は大変かわいそうな状態でした。

こんな状態では声なんかろくに出るわけはありません。

昔、有名な女性のソロの歌手が産後一年もせずに復帰し、

見せ場の高音が全く歌えず、

もの凄いブーイングを受けていたことを思い出しました。

これは声楽家にとってまじかなり辛い。

声も体も出産という大仕事で変化し、

赤ちゃんのお世話で声に毒となる

慢性の睡眠不足!

こんな状態で大役として舞台に上がるのは

もう驚異的としか言いようがありません。

さて、私の声も自分でもびっくりするくらい最悪の状態です!!

当時の合唱団ボスは団員の健康状態の変化による、

声質の変化の経験が豊富で、

「発声が辛いところはオクターヴ下で歌っていいし、

大事なのは公演で歌う事と音楽をマスターすることだから、練習は頭の中でしなさい」

と、理解を示してくれて、

私はとっても救われました~!!

そんな仕事の

休憩時間中にも搾乳し、

夜公演時に家を空ける時に必要な授乳に備えます。

こちらには母乳が多く出過ぎるママは

新生児で母乳を必要としているベビーに

母乳をあげることができるシステムがあります。

私は母乳の量がとても少なく、

一滴も無駄にできなかったので、空き時間を使っては

必死で母乳を溜めていました。

母乳に良いと言われる食事もしっかり取り

努力していましたが、

なかなかミルクの生産量は増えませんでした。

ベビーはお腹が空いているのでは?と心配でしたが、

健診のたびに、お医者さんからは

順調に体重が増えているので、

必要な分は出ているよ、といわれていました。

100日間は授乳を諦めないでください!

と産婆さんにも言われていた私は、

100日経ったらしっかり出るようになるのかな?!

と希望を捨てずに授乳回数をまめに取っていました。

そうして3ヶ月を過ぎた頃から本当に

スムーズに出てくれるようになったので、

ほっとしたのを覚えています。

必死の午前中勤務が終了すると

ベビーをデイママに迎えに行き、

公園に遊びに行き、買い物を済ませます。

そして夜のシッターさんへの受け渡しの準備、等々

彼と私の2人だけだった時とは打って変わった

赤ちゃんを迎えた新しい生活状態を

しっかりと把握し、

切り盛りしていくのは本当に大変!

今までは音楽が

自分のいちばんの関心ごとだったのに、

それがものの見事に

ベビーに移って行きました。

常にどちらかがベビーの世話をして、

もう一方は家事が滞らないように

努めます。

夜もほぼ二時間交代くらいで

休んでいたような記憶があります。

パン屋さんが起き出す

4時ごろになると

パパがベビーカーで外に散歩に出て

焼きたてのパンを買って帰ってくる。

なんてことも初めはしょっちゅう有りました。

大変だったけれど、

天使のようなベビーにメロメロになっていた

幸せいっぱいの産休の一年

その間、本職の音楽からは

まったくといっていいほど離れていました!

仕事に復帰後

そんな私を待っていたのは

体と脳味噌に容赦ない

24時間闘えますか?などという質問形式ではなく

24時間闘えますね!

という断定形式の逃げ場のない

もう人生でいちばん体力的に大変だった

子育てそして仕事、家庭の

3本立て企画のスタートでした!!































































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