歌劇場の朝!
オペラ公演
薄暗くなりライトアップされた劇場。
大勢の観客が美しい装いで次々と劇場入口にやって来る。
そんな人々に混ざって
エレガントな黒の装いで楽器を持ったオーケストラ団員が足速に楽屋口に向かっていきます。
夕方6時30分 開場時間
賑わいと一種の緊張感、期待感の入り混じった
そんな街の歌劇場。
これは夜の部
が、実は ここ歌劇場、
朝9時45分
朝の部は夜とは違った活気に満ち溢れています。
舞台美術を積んだ超大型トラックが劇場舞台裏の大きな搬入口に停まり、
楽屋口には形、色鮮やかな
衣装が吊された大きなハンガーラックがガラガラと運び込まれていきます。
そんな中、ヘルメットにサングラス、スポーティーな出立ちで爽やかに自転車から降りて来たのは
指揮者。
昨夜大曲を振った疲れは微塵も見えません。
ラフなトレーニングスーツに身をつつんでいるにもかかわらず
圧倒的なオーラと、歩き方ひとつですぐにそれとわかってしまうバレエダンサー。
入り口で談笑しているお喋り好きな歌手たち
ローラーで飛ばして来るトランペット奏者
ガレージに入っていくあの爽やかな青い車、
いつもこの時間に見かける合唱団の仲間。
彼女も私に気付いて車の中から笑顔で挨拶してくれます。
そんな風景を横目に私は
劇場全人物名を覚えているロマンスグレーの守衛さんに
おはよう!と挨拶して合唱団楽屋に向かいます。
午前10時
舞台にはリハーサル開始5分前のベルが鳴り響き、
劇場内にある数多くのリハーサル室、舞台で練習が始まります!
荷物を楽屋のロッカーに入れ、
最上階にある合唱ホールへの階段を登ります。
今日の譜面台にはどんな楽譜たちが私を待ってくれているのかしら?
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