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嫉妬されるとキュンとする

「彼が嫉妬深くてイヤ」
という話はよく聞くし、実際悩んでいる女の人は多いと思う。
だけど、少女漫画の胸キュンなジャンルの一つとして「嫉妬」は揺るぎなくある。(と、思う。)


超メジャーな例として「ガラスの仮面」を挙げたい。
大手芸能プロダクション社長の速水真澄は、主人公北島マヤのことを深く愛しているが、それを伝えられない複雑な事情がある。
マヤは永遠に自分のものにならないと思っている。
そんな気持ちを隠して苦しんでいるゆえ、彼女が他の男に奪われそうになると猛烈に嫉妬をする。(思わず手に持っていたシャンパンのグラスを握りつぶして手に怪我をしちゃったりするぐらいだ)


「ガラスの仮面」はもちろん演劇漫画の極北なのであり、演技の天才達のエピソードは読み始めたら止まらないでお馴染みなのであるが、演劇という太い縦糸に対して、決してそれだけではない色どりを添える横糸として絡むのが上記2人の恋だ。


   マヤのことを愛しているが言えない
   しかし他の男に取られるのは耐えられない


私にとっては、そのシチュエーションがツボすぎる。
かなり胸がキュンとする。
なんなら演劇部分を飛ばして、その2人のシーンだけを何度も拾い読みしてしまっているぐらいだ。
きっとそういう人は私の他にもいっぱいいて、作者の美内すずえ氏ご自身だって、それが胸キュンなツボだから何回もそういうシーンを描いておられるのだと思う。
(え、違う?)


そんな私なので、好きなおじさんから嫉妬を口にされるととっても嬉しくなる。

「他の男があなたのことを見てたから、急に呼び出したくなった」
「あんまり放っておいて他の男のところに行っちゃったら困るからね」
「あなたのこんな格好をこんな角度から他の男が見るのは絶対嫌だな」

ほとんど誤解&過大評価されているだけだとわかってはいるのだが、そんな台詞を思い出すたびに胸がキュンとしてしまう。
むしろキュンとしたくて何回も頭の中で反芻する。
余談だが、私はキュンとしすぎるとイケるという特技(?)があるのだ。
→ここで書きました


昔、喧嘩ばっかりしてしていたけど大好きだったおじさんがいたのだが、彼は意地悪なわりに意外に嫉妬っぽいことをよく言う人だった。
「Mさんってどこに住んでるの?」
「〇〇だよ」
「あ、△△の近く?」
「よく知ってるな。昔の男でも住んでた?」
何かというとこんなことを言っていた。
その度に私は、あれ?嫉妬してくれてるのかな??と心の中で喜んでしまう。
本当は△△をたまたま知っていただけなのだが、嫉妬されている状態を引き延ばしたくて、どっちともつかない曖昧な返事をしてしまう。


畢竟、私は自分に自信がないのだ。
嫉妬されることで愛されていると思い込みたいのだ。


先日、私が好きそうだと教えてもらって、映画「エレジー(原題:Elegy)」(2008年公開)を観た。
大学生の女と60歳を過ぎた教授の男の恋愛映画だ。
(これこれ!こういう物語を求めてた〜)と思いながら観ていたところ、途中でこんな台詞が出てきた。

「嫉妬心や独占欲は愛していることの証明にはならない。子供だって玩具に飽きるまでは独り占めしようとする」

うっ‥‥‥‥。
‥‥ですよね〜〜〜。


すみません。
本当はわかってるのだ、私も。




↓ 喧嘩ばっかりしてたおじさんの思い出。
当時はつらかったけど今思うと逆に笑える。これはこれで楽しい思い出に変わっている。


↓ キュンとしすぎてイッてしまう話。科学的に解明してほしいと思っている。




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