自分の書いた小説に出てくるおじさまが好みのタイプすぎる
タイトルからして既に馬鹿馬鹿しさが炸裂しているが、お許しいただきたい。
たいへん僭越ながら、これまでnoteに小説‥などというのもおこがましいレベルの小説風なものを2つ書いたのだが、そしてそれはどちらも若い女が年の離れたおじさまに恋をする話なのだが、その内のひとつ「葉巻と、それを吸う愛しい人」に出てくる方のおじさまが好みのタイプ過ぎる、という話がした過ぎるので書いてしまう。
ワインに酔った勢いで。
全人類から「知らんがな」と言われそうなことなので、お忙しい皆様におかれましては遠慮なくスルーして頂ければと思う。
「葉巻」は大部分がフィクションなのだが、もうひとつの「彼の噛みあと」の方は、フィクションと妄想でぐるぐる巻きにしてあるとはいえ、会話や出来事など本当の思い出を元に書いたので自分にとってはずいぶんリアルだ。
「噛みあと」の「彼」はシビれるぐらい素敵な人で、もし彼に「一緒に死のうか」と言われたら「はい」と即答する自信があるぐらいだった。
いつも恋愛のことを報告している母にも「もし私が彼と一緒に死んだとしても全く悲しまなくていいわよ。むしろとっておきのシャンパンでも開けてお祝いして」と言っていたぐらいだった。(当然母には「まったく何でしょう…この馬鹿な娘は」という反応をされたが)
ともかくそのぐらい彼のことが好きだったのだ。
しかし、私は彼のことが好きすぎて常に不安だった。
しかも好きになればなるほど、比例するように不安も強くなった。
ちょっと連絡が来なかったらもう振られてしまうのではないかと思ったし、セックスの時に彼の望む行為を受け入れられなかったら嫌われてしまうのではないかと不安だったし、一緒にいる時どんなに優しく可愛がってもらっても会えない日が続くとすぐ、この間に私のこと忘れちゃうかも‥‥と悲しんだ。
着るものや髪型も、彼が好みそうなものから逸脱してしまうのが怖くて、たまにラフな格好をしたり髪をバッサリ切りたくなってもできなかった。
緊張感がすごかった。
要するに全く自分に自信が無かったのだ。
無かった、なんて過去形で言ってしまったが、人生で現在に至るまで自信なんてあった試しがないが。
だから「噛みあと」を書いている間中ずっと、当時彼を好きだった気持ちと緊張感をリアルに思い出し過ぎて精神的には若干きつかった。
結果としては書いてよかったし、自分の気持ちを癒せたと感じているけれども。
片や。一方。
「葉巻」の方は自分が幸せに感じること、自分の胸をキュンとさせることだけを目的に、完全に振り切って好きなように書いてある。
だから「葉巻」の方の彼は、優しくって、格好良くて、主人公をとても愛してくれて、セックスでも程よく苛めてくれて、甘えさせてくれて、外見だけじゃなく中身もちゃんと愛してくれていて、ちょっとやそっとじゃ嫌われないような安心感があって、ともかく私にとって最高過ぎるのだ。
完全無欠。非の打ちどころ無し。
自分で言ってて本当に馬鹿みたいなのだが、いつでも、どこから読み返しても幸せな気持ちになれる。
だから淋しくなるとすぐ読み返してしまう。
私はすぐに淋しくなってしまう方なので、そこそこしょっちゅう読み返している。
そして「ああ、なんて優しいんだろ。ほんと好みのタイプ」と思う。
私は好きな人から嫉妬を口にされたり、セックスの時に「ちょっともう我慢できない」と言われたりすると、胸がキュンとしてとても気持ちが上がるのだが、彼はそういうことをたくさん言う設定なので、読んでいるだけで濡れてしまう。
自分で書いたものを読んで幸せを感じて濡れるって、おめでたさが半端ないが。
というか、もう変質者レベル?と我ながら思うが。
現実にはいつも、一見冷たそうな(或いは実際冷たい)人を好きになってしまうが、やっぱり優しい人はいいなと思う。
「葉巻」の彼には私の中で一応モデルがいるのだが、彼は実際とても優しい人だった。奥さんとも仲が良さそうだった。
むしろ絶対に浮気なんてしてほしくないタイプの人だった。
以前は、頭の中で彼とのセックスを妄想するだけでも罪悪感を感じてしまうぐらいだった。
それなのに、とうとう我慢できずにこんな物語を書いて、勝手な妄想を繰り広げてしまってごめんなさい、とその彼にも謝りたいが、とっても優しい人だったので、笑って「そんなの別に構わないよ。照れるけどね」と肩をすくめて言ってくれそうな気もする。
‥‥って、うっかり酔いにまかせて更なる妄想をしてしまいそうなので、この辺でこの馬鹿馬鹿しい稿を終わらせて頂くことに致します。
最後までお付き合い下さった方がいたとしたら、相当心の広い優しい方だと思う。心からお礼を言いたい。
どうもお退屈様でした。
このあと良い夜をお過ごし下さいませ。