凍える夜に愛を
冷え性の私。
ぬくぬくと暖かなベッドに入るのは、夫と同じ時間か、夫よりずいぶん後なのが多いところ。
ぐんっ、と寒くなって冬の訪れを知り、
途端に冷え性も悪化するのです。
そんな中、寒い寒いと直前まで暖房器具で暖まった体を冷やしながらベッドにスライディングしてみれば、
いつもじっと寝ている夫が、突然寝返りを打ったのです。
布団の中のぬくぬく地から、冷え切った地に手を伸ばしてくれたから、遠慮しながらもそっと触れてみれば、むぎゅっと握られるのです。
遠慮なしにむぎゅむぎゅして、
遠慮なしに足もぬくぬく地に突っ込むのです。
次の朝には何も覚えていない人。
無意識のなか、暖を分かち合ってくれる人。
そうした愛が、愛だなと思うのです。
凍える夜に愛を。