消せない。

2022年の9月。
一人暮らしを7月から初めて少し心に余裕が出てきた時。
好きな人が出来た。
ひとりが寂しかった私はtiktokでライブ配信を始めた。
そこで出会った男性1人と女性2人。
女性はねみんな新幹線乗らないと会えない距離でだけど何回かあってビデオ通話して仲良くなったの。
そして男性。
この方はね最初女性2人のうちの1人を好きになったの。
でも私も好きになっちゃってね。
申し訳ないけどアプローチしてしまった。
そしたらね両思いになれたの。最低だよね。
でも女性1人が優しくて仲が悪くなったわけでもなくその後も仲良くしてくれてたの。結構嬉しかった。
その子はねもう彼氏が出来て同棲しててもう1年？だよね。おめでとう。幸せになってね。
それでね。彼と2人で遊びに何回か行って仲良くなってさ。クリスマスくらいかな。2人で横浜のイルミネーション行ったの。
あー楽しかったすごく楽しかったよ。
前日に伝えたいことあるって言われて期待して行った。
そしたらさいつになっても告白されなくて。
あ、期待したのミスった？みたいになってイルミネーションの後の飲みでも告白されなくて帰りもされなくて自分から言うか迷ったけど伝えたいことあるって言われてたから言わなかった。

帰り際。
私が伝えたいことって何？って聞いたの。
そしたらいや告白しようとしたんだけどタイミングわかんなかったって言われて数々のタイミングあっただろーって思って笑。
そこから色々話してたら、じゃあ付き合う？って言われたの。その時は、"じゃあ"に引っかかっしまって。
うんって言えなかった。言ってたらなにか変わってたかもしれなかった。でも酔いに任せた告白は嬉しくなかった。だからね付き合えなかった。
良く考えれば毎回私が会いに行ってた。
帰りも私が改札まで送ってた。
なんかなー。苦しかったな。
だけどその人と出会えて色々変わったの。

自分の好み。
その人と出会って知ったことはその人の顔がとてもタイプだってこと。
この顔が私好きなんだと思った。もちろん中身も好きだったよ。

そこから1回だけ会った。
私は決めてることがあって。好きな人、大切な人には
おやすみの後に"またあしたね"をつけること。
バイバイじゃなくて"またねー"にすること。

最後の1回の日は飲んでさようならする予定だった。
そしたら飲み屋から出た左側にねボーリングって書いてあったの。2人で見てさちょっと遠いいけどやりたくね？ってなったの。
私は飲みの時点でさようならする予定だった。
でも最後に少しでもという期待もあったんだろうけど。
一緒にいる時間を優先してしまった。
思い出が増えれば増えるほどさようならが辛いことはいちばん知ってたはずなのに。

すっごい楽しかったの。ボーリング。
こんなに楽しいボーリングがあるんだと思った。
さようならを忘れてしまうぐらい楽しかった。
そこからボーリングには行けてない。

帰り際。
向こうはまたねーって言った。
私はね、少し泣きそうになったから彼を引止めてしまった。でももう無理だと悟ったから。
またねはないよ。"また"があるといいね。
彼は続けて言った。なんでそんなこと言うんだよ、なんて言わずにね。"そうだね、"と。
そうだね。そうだよね。だってもう居たもんね女の子。

私は泣きながら帰って半年間は思い出に浸ってたな。
でも彼は1ヶ月後には彼女が出来てた。
私のその後の1年。彼が好きな人の基準になってた。
だからインスタ消したの。見たくないから。LINEも消した。話したくないから。

そしてまたそこから約1年たった今。
2024年8月26日。私はインスタのアーカイブを開いた。
あることは知ってた。だって消してなかったから。
消してないは違うな、消せてないから。
久しぶりに見た。好きという気持ちは出てきてないし戻りたいとも思えない。だって苦しかったから。
でもやっぱり消せなくて。
このぐちゃぐちゃの感情。しっかり景色まで話したことさえ撮ってた写真まで嬉しかったこと辛かったこと、なんなら電車で目の前にたってた人の顔を思い出せるほど私の中には彼との思い出が残ってて。
ダメだなーほんと。苦しい。

その後は全く違う系統の人を好きになったの。
告白してくれてちゃんと付き合えた。
でも合わなくて別れてしまった。
でもその彼からたくさん学んだ。
好きだったら会いにきてくれること。
行動で示してくれること。
ちゃんと直接言葉にして告白してくれること。
酔いにまかせないこと。
気持ちを誤魔化さないこと。
すきすき言い過ぎないこと。
ちゃんと話し合ってくれること。
まだまだいっぱいある。
たくさん愛してもらったからこそ愛されてなかったことを、実感してまた苦しくなってしまった。

とうぶん消せないだろう。
でも消さないとこの苦しさは消えないだろう。
だからいつかつぎ。
愛したいと愛されたいと思う人ができた時に私は消そうと思う。