追い風
先日、友人たちとの会で、一人の友人がイソップ童話の「アリとキリギリス」のアリかキリギリスかどちらだろうという話題になりました。それで、その場は沸き、その日後々までその話題が尾を引きました。それほど、この小さな寓話は私たちの間ではなじみがあります。この寓話には、キリギリスのように将来への貯えを怠ると、その将来がいざやってきたときに非常に困ることになるので、アリのように将来の危機のことを常に考えて準備をしておくのが良いという教訓が込められています。
この私たち日本人になじみのある寓話、そのまま私たちの国民性を表しているように感じられませんか?
せっせと働いて準備を怠らないアリのような国民。
海外に行った人が「日本人ってなぜそんなに働くの?」と言われたという話もよく耳にします。
もともとそういう性質を持っているから寓話が好まれたのか、寓話がメタファーとなって、価値観を形作っていったのか、どちらが卵かトリかは謎ですが。
一方で、日本人は世界でも最も不安が強い国民だと言われています。
それは、セロトニンという幸せホルモンの分泌が少ないということや、自然災害が多いという風土、農耕民族で、安定を好み、集団から逸脱することを恐れるといった側面があいまって作り上げているのでしょう。
いずれにしても、日本人の多くの人が「備えあれば憂いなし」と思っているのではないでしょうか。
そんなアリ派の日本人の特性にマッチする、今日のニュースです。
”確定拠出年金(DC)と少額投資非課税制度(NISA)が大きく変わる。DCは企業型と個人型の併用が容易になり、NISAは投資可能期間が延びる。うまく使えば「自分年金」づくりの大きな支えになるが、正確な理解が大事だ”
まずは、理解です。