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巳年あけましておめでとうございます

新年、明けましておめでとうございます。
2025年は巳年ということで、「軽井沢野鳥の森」に生息するヘビたちをご紹介しようと思いますよ。・・・誰もそんなこと望んでいませんね。

「正月からヘビの写真なんか見たくない」そんな声が聞こえてきそうです。が、それはそれ、新年の干支ですから、諦めてください。

それではまずは、最大種であるアオダイショウから。

アオダイショウ

最大で全長2m程になる大型のヘビです。ネズミや小鳥などが主食なため、ネズミを追って屋根裏に入り込むなど、民家周辺でも見ることがあります。最も身近なヘビと言えるでしょう。

木登りが得意

アオダイショウは木登りが得意です。スルスルと幹を登り、枝を伝って梢まで移動することができます。そして樹上の鳥の巣でヒナや卵を食べたり、時にはニホンリスやムササビの仔さえも捕食します。

シジュウカラごちそうさま

そんな訳で、巣箱で子育てする小鳥のヒナを食べてしまうこともよくあります。この巣箱も、前日までシジュウカラがヒナに餌を運び込んでいるのを確認していましたし、この写真を撮影した時も、周囲では親鳥が騒ぎ立てていました。

シジュウカラはシジュウカラで、アオダイショウが巣に接近すると親鳥は「ジャージャー」と鳴いてヒナたちにヘビの接近を伝えます。ヒナが巣立ちに近い時期であれば、その声を聞くと次々と巣から飛び出して逃げ出します。一方でカラスが巣に接近すると、親鳥は「チカチカ」と鳴き、ヒナは巣の中で身をかがめ、巣の入り口からつまみ出されないようにします。シジュウカラは状況によって鳴き声を使い分けている、つまり鳴き声には言葉としての意味がある。これは野鳥の森をフィールドに研究を続けてきた鈴木敏貴さんの発見です。

しかしヒナが飛び出せるほどにじゅうぶん育っていなければ、巣口から侵入するアオダイショウから逃れる術はありません。そしてアオダイショウにとってみれば、繁殖期の小鳥の巣は重要な食物資源です。

そろそろおいとまします

しつこく撮影する私に辟易したのか、アオダイショウが巣箱からスルスルと這い出してきました。巣箱の屋根に体の一部を引っ掛けながら、体をグーッと伸ばして近くの枝に乗り移ります。腹板と呼ばれる腹側の幅広なうろこには両側に引っかかる部位があるのと、獲物を絞め殺すこともできる強い筋力が体を支え、細い枝先での活動も可能にしています。

そんな強力な捕食者であるアオダイショウですが、まだ小さな頃は天敵も多いでしょう。そこでアオダイショウの幼蛇は、毒蛇であるマムシに似た模様をしています。無毒な生物が有毒な生物の姿を模倣する「ベイツ型擬態」です。そんなアオダイショウの幼蛇の写真を探したのですが、どうにも見つけられませんでした。なんとなく撮影した記憶はあるのですが・・・もしかしたらそれは遠い昔、まだフィルムで撮影していた頃だったかもしれません

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