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巳年あけましておめでとうございます3
新年早々、ここまでヘビの写真と文にお付き合いいただいた皆様、いったい何人いらっしゃったのでしょう?・・・もしいましたら、大変ありがとうございました。今年の干支であるヘビ。最後に紹介するのは、軽井沢野鳥の森に生息する3種類のヘビの中で、私が最も推すジムグリです。
ジムグリ
全長は1m程と、前の2種類と比べるとちょっと小さめのヘビです。背中側は茶色に黒い斑紋が入りますが、かなり赤っぽい茶色まで個体差があります。赤いジムグリは本当に美しいです。
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そこそこ赤いジムグリの幼蛇
体を覆うウロコの表面は滑らかで、スベスベしていて触り心地がとても良いです。ツアー中に捕まえるとお客様にも触っていただくことがありますが、触られた方は大抵「気持ちいい〜」という感想です。
また、ヘビの裏側(腹側)には腹板と呼ばれる横長のうろこが一列に並んでいますが、ジムグリのそれは赤地に黒い斑点が、まるで市松模様のように入っています。これは捕まえてひっくり返さないと見えないのですが、皆さんこの隠された模様に驚かれます。いったいどんな意味があるのでしょうね?
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ジムグリの名前は「地潜」から来ています。よく地面に潜り込むため、そこから名付けられたのでしょう。地中に張り巡らされたネズミやモグラのトンネルに潜り込み、それら小型哺乳類を主食にして暮らしています。特に地中の巣の中で子育てしているネズミの赤ちゃんを食べるということです。スベスベとした体は、地中のトンネルの中を移動するのに役立っているのでしょう。顔を見ると上顎が出っ張り、下顎の先端を覆うような形状をしています。これも土の中に潜るのに都合が良いのかもしれません。
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最初、枝が落ちているのかと思って蹴飛ばしそうになった
2025年の三箇日、巳年だからと軽井沢野鳥の森に生息する3種類のヘビをご紹介してきました。ちなみに軽井沢町では他に、矢ヶ崎山で一度だけシマヘビを見たことがあります。また佐久市内では昨年、ヒバカリも確認しました。一方で毒蛇として有名なマムシは、まだ軽井沢近辺では見たことがありません。
脚を持たない独特な姿をしたヘビは、とても神秘的で美しい爬虫類です。忌み嫌われることが多いですが、生態系の中では小動物を食べ、タカなどより大きな捕食者の獲物となる重要な位置を占めてもいます。12年に一度しか巡ってこないせっかくの巳年ですから、今年はヘビとお近付きになってみませんか。え? やっぱり遠慮しますって? そりゃそうですよね。
巳年の今年、軽井沢星野エリアではヘビにまつわるコンテンツが・・・・・特にありません。
ピッキオでも今年は特別な「ヘビウォッチングツアー」を開催する・・・・予定は今のところありません。
懲りずにまたきてくださいね。