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オニグルミ実る頃

軽井沢には、野生のオニグルミの木が多くあります。夏の終わりになると、その鈴なりになった実を収穫に、ニホンリスたちがやってくるようになります。HDの古〜いデータから、そんなニホンリスたちの写真を掘り出してみました。探し当てたのは、なんと2006年と2009年に撮影した写真でした。

2009.9.26 OLYMPUS E-3 + Ai Nikkor ED500mmF4P(IF)

この季節のニホンリスは夏毛の装いです。耳の毛は短く、手足の先に茶色い毛が目立ちます。


2009.9.26 OLYMPUS E-3 + Ai Nikkor ED500mmF4P(IF)

ニホンリスは、森の奥から枝を伝ってオニグルミの木にやってきます。時折、枝の匂いを嗅いだり、周囲を見回しています。この時期、オニグルミの木には複数のニホンリスが通ってくるので、他個体の様子が気になるのでしょうね。


2009.9.26 OLYMPUS E-3 + Ai Nikkor ED500mmF4P(IF)

枝先から、緑色の果皮と果肉が付いたオニグルミの実をくわえ取り、安心できる場所まで運びます。


2006.8.29 OLYMPUS E-1 + Ai Nikkor ED500mmF4P(IF)

太い横枝の上に座り、クルミの果皮と果肉を剥ぎ取ります。そして前歯を種子の殻の縫合線に当て、ジョリジョリと削ります。文字通り、樹上から「ジョリジョリジョリ・・・」と音が聞こえてきます。


2006.8.29 OLYMPUS E-1 + Ai Nikkor ED500mmF4P(IF)

しばらく削っていると、クルミの殻はパカっと2つに割れます。すかさず片方を口に咥え、両手で持っているもう片方の殻に重ねます。そうやって二枚重ねにして持つことで、両方の殻を落とすことなく、中身をすべて食べることができるのです。


2009.9.25 OLYMPUS E-3 + Ai Nikkor ED500mmF4P(IF)

枝先や地面から、次々と実を収穫しては、果皮と果肉を剥がします。そして手元でくるくる回すと・・・


2009.9.25 OLYMPUS E-3 + Ai Nikkor ED500mmF4P(IF)

大きく口を開けて種子を咥えました。そのまま森へと走っていってしまいましたよ。お腹が満たされると、今度は冬の蓄えにするために、森の地面に埋めに行くのです。

今回紹介した写真は、すべて同じ1本のオニグルミの木で撮影しています。「国設軽井沢野鳥の森」の入り口にある看板の、すぐ後ろに生えているオニグルミです。

このオニグルミは今も健在で、今年も実を付けています。この頃と比べて木が成長し、高くなってしまいましたが、「ジョリジョリ・・・」という音を頼りに探せば、ニホンリスに出会えるかもしれませんよ。


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