ようこそ! ジョウビタキ
冬鳥として日本に越冬のため渡来する小鳥「ジョウビタキ」。しかし私が暮らす長野県軽井沢町では、近年急速に繁殖する個体が増えています。以前より八ヶ岳山麓での繁殖が知られていましたが、少し遅れて浅間山麓にも繁殖個体が増えてきたようなのです。
私が軽井沢町内で初めてジョウビタキの繁殖を確認したのは、2017年の6月でした。妻の友人の結婚式に出席した際に、教会の前の道路でジョウビタキの家族群に出会ったのです。国内繁殖の例は聞いていたので「ついに来たか!」と思いました。
その2年後の2019年、自宅のバードバスにジョウビタキのオスが飛来しました。この頃、自宅付近でも繁殖を始めたようです。
翌2020年には、3軒先の別荘で繁殖したらしく、餌を運ぶ様子を頻繁に目撃しました。庭で薪割りをしていると現れるので、薪から出てきたカミキリムシやキバチの幼虫を置くと、咥えて運んでいきました。
そこでピッキオのスタッフやTwitterのピッキオ公式アカウントで情報提供をお願いしたところ、軽井沢町西部から隣の御代田町、さらに西の小諸市からも繁殖の情報が集まりました。
その後も毎年、ジョウビタキの家族群が自宅の庭にやってきています。犬の散歩をしていると、あちらこちらジョウビタキを見かけます。どうやら1時間ほどの散歩コース内だけでも、5〜6つがいはいそうな雰囲気です。
しかし冬になると、あんなにいたジョウビタキの姿を、ほとんど見かけなくなります。どうやら繁殖個体は、どこかから渡ってきているようなのです。
今年2023年は、3月10日に自宅付近で初めて縄張り宣言のさえずりを聞きました。メジロやウグイスの軽井沢への渡来が3月末か4月初旬ですから、それに比べてもかなり早いです。渡ってきているとしても、比較的近い地域からなのではと予想しているのですが、標識調査をしないと本当のところはわかりません。
今年は新たに、軽井沢町内の東側からも、お知り合いやお客様からジョウビタキの目撃情報が寄せられました。季節的には繁殖個体の可能性が高いです。初確認から6年で、ジョウビタキは軽井沢町のほぼ全域で繁殖するようになったようです。
今のところ、私が働いている「星野エリア」では、ジョウビタキの繁殖を確認していません。でも来年あたりには、星野エリアでもジョウビタキの家族を見るようになるのではないかと思いますよ。
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