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第24話:ニコタマの花火
男は、炊飯器に炊けていた米をそのままシャモジで食べる。
冷蔵庫から煮卵のストックを出し、レタスは味噌をつけて丸かじり。
シーチキン缶3連パックを全部開けて、醤油をたっぷりかけて食べる。
「男の一人暮らしだね」
おう。
シーチキン缶まだあるよ、食うか?
「いや、アイスもらったし」
あっ!てめぇ、俺様の雪見だ●ふくを!
このブス!
「ブスじゃねぇし!」
レタスもあるよ。
「味噌つけるとか、となりのト●ロみたい」
発酵食品は健康の元だぞ。
「じゃあ、それだけ食べよっかな」
なんだよ?
メシはしっかり食った方が良いぜモグモグ。
「撮影のとき、水をたくさん飲まされて、まだちょっと気持ち悪い」
あー、シオフキね卵うめぇ。
「タイミング良くオシッコするの、難しかった」
そだな。
演技だからな米うめぇ。
シオフキなんて、大して気持ち良くもない、むしろ痛いのにねーモグモグ。
「うん、仕事でお客さんにオシッコかけてる方が100倍楽」
本番無しの風俗には、そういうプレイはつきもんだよねぇシーチキンに醤油かけ過ぎた。
「こいつ食欲やべぇ笑」
ごっそさん。
「明日、ご飯つくってあげる」
男はこのパターンに対しては、いつも、、
好きにすれば?と言う。
女なんてチョロい。
こうやってカラダの快楽を利用し、母性本能をくすぐり、彼氏を装えばカンタンにつなげる。
それは結果、金儲けになる。
んーーでもそれは違うかもな。
俺はそんなやつじゃないかもしれんし。
なんでそうやって、深い闇へ引きずり込もうとするのか、、
ただ彼女がつくってくれたメシを食って、こうやって楽しく笑って何が悪い?
もういい加減、出てってほしいな俺、、、
「、、、ねえ!ちょっと!聞いてる?」
うむ、よかろう。
「何時代だよ笑」
安土桃山時代とか?
「あ、そうだ、ねえねえ、ニコタマの花火大会、行かない?」
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