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第28話:こめかみのアザにキスを
「こっち来て」
彼女は男にずっと抱きついていた。
1分くらいすると、スースーと寝息を立てて寝ていた。
これまでもたくさんの女性を抱いて来て、このような状況は日常だ。
そして、男はいつも、、女性達よりも先に寝ることはしなかった。
また写真撮られて悪用されるかも。
また金品盗むつもりかよ。
もーー何かめんどくさいことに巻き込まれるの勘弁してくれ。
ハニートラップは他所でどうぞ。
などなどいつも警戒する癖は不思議と出て来ず、撮影から長い1日を乗り超え、疲れ切って眠っている彼女の髪を撫でながら寝顔を眺めていた。
また明日、開拓の続きやろーな。
そう言って、彼女のこめかみのアザにキスをし、男も眠った。
、、、、、
翌日、土曜日。
夕方、週2回お世話になっている五反田での仕事を終えたとき、彼女から電話があった、、
「ねーー今夜さ、職場の友達と3人で飲むんだけど来る?」
ほう。
このわたくしめを彼氏とでも御紹介するおつもりですか?
「そんな迷惑なことはしないよ笑」
もしかしたら俺は、彼女に彼氏って言われるのを期待したのかもしれない。
それは、どんな感情か?
それは存在意義を見出すため、彼女はそのための道具なのか?
そんな心もまた日記帳にメモし、彼は後輩の男性を(半強制的に)誘い、飲みの場へと向かった。
そこで、AB型女子=歯科助手、O型女子=風俗業の女性と出会う。
後輩は、男に言った、、
「先輩、俺、O型女子を落とします!」
あ、うん。
好きにすれば頑張って。
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