中学の同窓会に行ったら誰も私のクラスを知らなかった②
前回、行くか行かないかでうだうだ考えていた30歳の同窓会に出席することに決めました。
正直当日になっても行きたくなさ過ぎて友達を迎えに行かないといけなかったのに準備がまるで出来なくて集合時間ギリギリになりました。
開催場所の飲み屋に入ると、ギリギリ(というかほとんど遅刻)に来た私たちは完全に女子が固まっているテーブルに座れなくて、男子ばかりのテーブルに座ることになってしましました。
その時点で、私は自分の体温が急速に下がっていく感覚になりました。
私は学生時代、なんといってもほとんど男子と話したことがないくらい今よりも超シャイガールだったのです。
今でこそ陰キャではありますがなんとか底辺の社会性は身につけたので男性と一対一になってもなんとなくお話することはできますが、当時全く話せなかった同級生男子は別です。
そしてすみません、先ほどから女子、男子と学生のように呼んでいますが私含め同級生たちは全員30歳のいい大人です。
中学の同窓会ということでそのような呼び方になることを許してほしいです。
それにもうかれこれ15年は会っていない人物たちを目の前に一体どう話していいのか、というかもう誰が誰?多分この人だよね、というような感覚で私の頭の中はいっぱいいっぱいになりました。
どうしよう、ものすごく怖い。話せる気がしないし、目も合わせられない。手がすごく震えて身体はとても寒い。
幹事の女の子が様子のおかしい私に「ごめん、この席嫌だよね。始まったら移動していいから乾杯のときだけ座ってもらっててもいい?」と気を遣ってくれるくらいでした。
飲み物をなんとか頼み、乾杯の合図とともに同窓会が始まりました。
私はとにかく今すぐにでもまだ話せる女の子たちのグループが固まっているテーブルへ移動したかったのですが料理にも手を付けないでいきなり立ち上がるのは変だし、何より一緒に来ている唯一まともに話せる友達がその場の男子たちと楽し気に談笑をはじめてしまったので、私はその友達がいないと何にもできないことから動くことができなくなりました。
どうしようどうしようどうしようこの場で震えて俯いているの私だけだ。絶対に変だと思われるし(時すでに遅し)恥ずかしいし消えていなくなりたい。
そう思っていると、目の前にいた男子たちが気を遣って「積木久しぶりだよな。まじで中学以来じゃね?」と話しかけてきました。
その二人は小学生からの同級生ではあるのですが、こういう言い方はしたくないけどもいわゆる頭も良くてスポーツもできて先生受けもいいカースト上位のグループの男子でした。
「ていうかあまりちゃんと話したこともなかったよな。元気?」
周りが楽しくお話している中、誰とも会話していないぼっちの私に当時のカースト上位グループの男子が気を遣っている。
なんというかもうそれだけで辛すぎて、帰りたかったですがこちらもあれから15年は経っているんだということを見せなければと
「うん、元気だよー。二人は今どこにいるの?」
よし!自然!自然…だよな?もう何もわからん!どんな返しが正解なのか導き出せない!
そこからはなんとか会話の流れに乗っかって「なんの仕事しているのか」とか「結婚したのか」とか当たり障りのない話をしました。
当然だけど同級生の中には既婚者もたくさんいて、子供も大きい人もいました。私は独身ですが隠すことでもないので聞かれたら「独身だよ」と答えました。
なんとか頑張って話を繋げていると、その男子から
「てか積木、可愛いよな。30歳には見えないし」
と言われました。
その瞬間、私の中でフラッシュバックしたものがあり、なんとか繋いでいた会話も途端に途切れることとなりました。
続きます。