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【タイ】 ヤオ・ヤイ島に魅せられて

2023年11月に訪れたタイのヤオ・ヤイ島。3泊5日の弾丸旅立った。

タイには3度くらい行ったことがあったので、マイナーな島を攻めようということで、観光本にはあまり乗っていないこの島を選んだ。

タイ国民の9割は仏教徒だけど、この島に住む9割はイスラム教徒。島に入るやいなや、本土とは全く違う雰囲気。女性はヒジャブを纏い、街中にはモスク。アザーンが響き渡る。トルコでイスラム教国家を経験したことがあったのでどこか懐かしい。異国にきたなあと染み染み。

この島に訪れて感じたことは、明らかな産業構造が不明であること。みんななんの仕事をしているんだろう?街で商店を営み、果物や魚を売る。警察もいなければ、目立った政府の施設などもない。言ってしまえば素朴なローカルアイランドだった。

その島の住人はどうだろう?子供はたくさんいて道路でボロっちいボールや自転車を使って遊んでいる。都会にはない、自然と地元の絆の中で育まれた笑顔はどこか優しく温かい。我々のような旅人が長距離を歩いていると、バイクに乗ったお姉さんが後ろ乗ってきなよと運んでくれる。市場に行くと、こちらに興味津々で果物のこと、その地域のこと、とても親切に教えてもらえる。最先端の文明社会から隔絶されたローカルエリアで感じる人情は、大都会東京で育ってきた自分には刺さる。

この島の中でも大切な思い出の一つ、それは人生で初めてサイドカー付きのバイクに乗ったこと。島中走り回る。信号も標識もない道を走るには、アイコンタクトとジェスチャーを駆使して走る必要があった。

都会には、最先端の文明社会には、いろいろなルールがある。遊ぶ場所は小さな公園だけ。遊具すら、昨今はもっぱら極めて"安全な"ものだけ。道を歩くにも信号にリズムを奪われる。人々は街ですれ違うにもまるで他人模様。
生きることは本来、もう少し素朴でシンプルなのかもしれない。この島の人々のように。そんなことを感じた島旅だった。

観光業に侵されすぎない、手付かずの島がこれからも守られることを心から願う。

ローカルなバイク
旅人を見つめる少女
唯一のビーチ
カントリーロード
バイク社会
旅人を伺う島ねこ
花の楽園


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