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初めてのシアターシュリンプ日記(※ネタバレはありません)

3月9日(土)
 新幹線に乗車。席はいつものように通路側。エビ中関連で遠征するようになって判明したのだが、私はトイレが近い。加えて小心者だから、隣に人がいると席を立つことができないのだ。約4時間の移動で地獄を見るわけにはいかない。
 途中駅で外国人観光客と思われる3人家族が乗車してきた。と、なにやら乗車券を確認しながら私の近くで会話をしている。どうやら、私の隣の通路を挟んだ2席と、私の隣の窓側の席の乗客らしい。単番の私がイレギュラーな買い方をした結果、横並びの席が取れなくなってしまっていたのだ。なんだか申し訳ない。しかし、こちらとしても死活問題。席を譲ってあげたいのは山々だが、背に腹は代えられない。家族会議の結果、父親と思われる男性が私の隣に座ることになったようだ。終点東京まで私を挟んで度々会話をしていた。すこぶる気まずかった。私の膀胱が頼りないせいで、楽しい家族旅行に水をさしてしまったことが辛かった。

 池袋に移動。駅で迷子。9年前まで東京に住んでいたが、その時は迷子になることなんてまずなかったと記憶している。もうすっかり田舎に染まってしまったようだ。なんとか駅を脱出し、目的地であるサンシャインシティに辿り着いたものの、中でまた迷子。ギブミーGPS。結局1人ではサンシャイン劇場まで辿り着けず、合流した友人に連れて行ってもらった。ありがとうみれりーず。持つべきものは友だ。大感謝。

ここで力尽きた。劇場はどこ?

 シアターシュリンプ公演「マイスイートリトルラッキーデイ」は最高だった。いつもはクールなみれりーずが隣で爆笑していた。幸せな空間だった。ネタバレにならないようにこれ以上の感想は心に大切にしまっておく。

素敵だった。

 終演後はいつものように感想を語り合った。私よりファミリー歴が長い人の話を聞くのがとっても楽しい。私には無かった新しい視点をいくつも教えてくれる。この仲間に入れてもらえてとっても幸せだ。M1の話はしばらく封印しようと決めた。隣の人にタバコを勝手に吸われていて少しむかついた。その場では言わなかったが店員さんがバチボコにタイプだった。ベティーちゃんに似ていた。キュンとした。

 3月10日(日)
 眠い目を擦りながら急いで支度をして池袋を目指した。昨日の飲み会で知ったのだが、どうやら当日券が出るらしい。どうせ東京にいるのなら、ダメもとで行ってみよう!時間的にも間に合わない可能性が大だったが、どのみちネタになればという気持ちでノリと勢いで歩を進めた。
 昨日あれほど迷った池袋ダンジョンを驚くほどスラスラと攻略できた。これは何ががある!そんな予感は見事に的中。奇跡的に当日券が買えた。しかし奇跡はこれで終わらなかった。なんと2列目。見切れ席ではあるが、こんなに近くでメンバーを見ることができるなんてとっても幸せだった。

 2回目は初回とはまた違った視点で見ることができた。より作品の本質に迫ることができた気がした。過去2作品とマチ子同様、見れば見るほど奥深さに引き込まれてしまう。きっと円盤化したら台詞を覚えてしまうくらい何度も見返してしまうことだろう。

 終演後は来場者限定でメンバーによるチケットの手売りが行われていた。今日の参加メンバーは小林歌穂さんと私の推しの風見和香さん。一緒に行った友人は私を置いて颯爽と手売り列に消えていった。これほどまでに東京に住んでいればと思った日はない。パーティションから漏れ聞こえてくる推しの声を聞きながら唇をグッと噛み締め会場を後にした。しばらくしてから、私の推しに会いほくほく顔で帰ってきた友人を見て手が出そうになった。ギルティー。なんてやつだ!こんなのあんまりだ!(いや、でもあんたがいなかったら私はエビ中にハマってない。こんな幸せを感じることはなかった。あのときシアターシュリンプ第一回公演のDVDを貸してくれてありがとう。感謝してます本当に。)

 最後は物騒な気分になりつつも、この二日間は私にとってスイートリトルラッキーデイ、否、スイートビッゲストラッキーデイであった。英語は苦手だからこの表現は適切ではないだろう。そんなことはどうでもいい。言葉がおかしくなるくらいの幸せを感じることができた。それは久しぶりに「初めて」を経験できたからだと思う。

 エビ中と出会って、はや3年が過ぎようとしている。初めてのライブ、初めての春ツアー、初めてのちゅうおん、初めてのファミえん、大学芸会にFCイベ、フリーライブ、特典会…。幸いなことにこの3年間で数多くの「初めて」を経験することができた。その度に味わうことができた「初めて」の感動は今でも私の心に色濃く残り続けている。免疫が全くできていない状態にいきなり飛び込んでくる最高の初期衝動は堪らない。頭の中の想像をすべて破壊される快感。昨日までの私とは、明らかに別人になったと感じられる高揚感が「初めて」にはあるのだ。この2日間の記憶は生涯忘れない。

 次なる「初めて」は推しの生誕祭だろうか。平日休みを取るのは至難の業だが、来たるべき日まで、想像を膨らませて待ちたい。その全てを破壊される快感、最高の初期衝動を楽しみにして。

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