『命の母』にひとこと
このご時世、健康の大切さを実感していらっしゃる方も多いと思います。わたしも日々更年期や健康情報をネットで探しています。
ある日、明治36年(1903年)につくられたTHE更年期の薬『命の母』のサイトを見ました。つくっている会社は大阪に本社がある小林製薬。情緒不安定、イライラ、頭痛、ホットフラッシュ、動悸、肩こり、めまい、吐き気などの幅広すぎる症状が紹介されています。画面を眺めていて、ふと思いました。
「母」って…誰だべ?
マザーオブアース的な意味でしょうか?
公式ホームページによると地球規模の広い意味で使っていて、特定の立場の人をさしている狭い意味ではないようですが、普通「母」と言えば子どもを産んだ女性のことですよね。正直『命の母』というネーミングは、時代に合わない印象です。
この薬ができた明治時代でしたら、更年期世代の女性は子どもがいるのが一般的でした。そのためネーミングに「母」が含まれていても、違和感をおぼえる人はいなかった。時代とネーミングの間にズレはなかったのでしょう。
それから100年以上が経ちました。
明治末に生まれたじいちゃんも、15年前に旅立ちましたよ(涙)
そんなわけで、現在では子どもがいない人も多く、珍しくありません。それだけ個人の事情や選択が、人それぞれになったのでしょう。明治とは事情がずいぶん異なり、ネーミングとのズレを感じずにはいられません。
そんなある意味現代的ともいえる子どもがいない、母ではない人にも、立場を関係なく更年期はやってきます。せっかく人気がある薬なのですから、対象とする人をせばめてしまうネーミングはもったいない気がします。
長い歴史がある薬だからこそ、中身は変えずネーミングは時代に合わせて変えていくことができるのではないでしょうか?
お笑いの本場大阪に本社がある小林製薬なら、『更年期ムリシナイン』 『更年期ボチボチデンナ~』のように、更年期女性が抱えるしんどさをやさしく癒してくれておもろいネーミングを、考えていただけると期待しています。
そんなアップデートされた『命の母』が、あったらいいな!