ツール・ド・おきなわ2023 市民レディース50km DNF 当日の記録
昨年の反省を生かして臨んだ、自身2回目のツール・ド・おきなわ。
今年の結果は・・・開始約20km地点での落車によるDNFとなりました。
不完全燃焼の悔しさしかない今回のレースでしたが、来年に生かすために、当日の記録を残しておこうと思います。
昨年のレースレポ↓
レース結果「DNF」
市民レディース50km
エントリー:105名(DNS:15名)
出走:90名 / DNF:5名
レース展開
当日は早朝から比較的強い雨。悪天候の中、市民レディース50kmは7時37分に90名でスタート。昨年シード権を獲得したため先着順で並ばずとも番号順に並べると思い、7時10分頃に招集場所に行った。そしたらシード権の番号の方も、そうではない方もバラバラに並んでいた。3列目くらいで声をかけて、端っこに入れていただいた。後からシード権の番号の人たちだけ再度並び替えがあるのかなと思っていたら、並んだ順番のままスタート。少し疑問に残りながらもレースに集中した。
レース中は、スタート直前から雨が強くなったり弱くなったり、風も強く時折横風に自転車が少しあおられた。
序盤は、コース幅が広かったが雨風も強く、先にスタートしていた市民レースの後方を走る参加者を途中抜いたり、コースも途中から道幅が狭くなったりもするため、私たち女子の集団はみんなで声かけあって、右寄るよ、左曲がるよ など注意喚起をしながら走っていた。
昨年の反省を生かすべく、集団前方、なるべく左側に位置取りをしつつ、昨年も結果を残していた方々をマークしてなるべくその方たちの後ろについたり、集団後方に下がりすぎないように走った。下がりすぎてしまったときは、右側にスペースが空いたときにあえて先頭へ出て位置取りを修正した。
そして、昨年ふるいにかけられ、見事ちぎられて終わった最初の勝負所「水族館坂」に差し掛かる前、交差点を曲がる手前からなるべく前方、できれば先頭付近で坂区間に突入できるように気合いを入れていたところだった。
落車発生
約20km地点「水族館坂」序盤、集団前方、先頭の選手も前にいる位置、2.3列目くらいに位置取り、先頭の選手たちがダンシングでもう一段回ギアを上げたと同時に私もダンシングを開始した。よし、始まるぞ。と気持ちを入れた直後、ふと左後ろに目がいった。音がしたから左後ろを見たのか、後方を確認するために見たのかは覚えていない。気づいたら左後ろの選手がバランスを崩していて、私の方に倒れてくるのが分かった。そしてその次には私自身も一緒にバランスを崩して落車していた。
右側に大きく転び、頭と右半身を地面に強く打った。後ろを見たら何台も倒れていたり、選手が詰まっていて、大きな落車だったことが分かった。
「嘘だろ、まじかーー。」
落車に巻き込まれないように、前方の位置取りを心掛けていたつもりだったが、なんと落車してしまった。
やばいやばい、と思いつつ、立ち上がっている間に、周りの選手がどんどんレースに復帰していった。そして気づいたら私ともう一人の海外の選手だけがその場に残っていた。先頭はおろか、他の選手もほとんどいなくなった。
レースに復帰したかった
身体が痛い。私はまだいけるのか?自転車は大丈夫か。フレームは大丈夫そうだ。
そうこうしているうちに、メカニックの方が駆けつけてくれて、自転車を見てくれた。
がしかし、
「ハンガーが曲がっているのでダメですね…」
ここで、私のツール・ド・おきなわが終わってしまった。
うそでしょ、と思いながら自分でも自転車を見てみたが、しっかりハンガーが曲がっていた。変速できない。ペダル回らない。無理やり戻す力もない。メカニックカーも行ってしまった。
あー。こりゃだめだ。
あーーーーー。
もう悔しくて、いやもう転んだ瞬間からだったけど、
最初の勝負どころの水族館坂だけは絶対にちぎれない。と挑んだ場所でまさかこんな終わり方になるとは思ってもいなくて、悔しくて泣いてた。
せめて、せめてもう一人の方だけでもレースに復帰してほしいな。そう思って自分の自転車はもう諦めて様子を見に行くと、ハンガーはギリギリ無事そうで、チェーンは外れていたけど何とか治ったみたい。
いけそうだね!と言いたかったけれど、海外選手の方だったので、私があんまり英語を話せず、GO!GO!、YES!YES!とか言ってたら、走り出す瞬間に手元を見たらハンドルが大きく曲がってた。
オーマイガー
2人で落胆してたら、水族館坂をのぼる男性の参加者が立ち止まってくれて、曲がったハンドルを直してくれました!
ありがとうございます!と感謝し、海外選手の方にも「これでいけるね!がんばってね」の気持ちを込めて精一杯の「Let’GO!GO!」
まじで少しくらい英語習ってたつもりだったけど全然出てこなかった(笑)
next future!(私は来年頑張る!)と言いたかったけど次の未来ってなんだ(笑)
とりあえずGO!GO!しか言ってない気がするけど、無事もう一人の残った女子選手も送り出せてほっとした。
目の前で通り過ぎる救護車両
さて、と一人残った私。身体は痛かったけど、アドレナリンも出ていたし、擦過傷はあれどジャージも破けておらず、何とか歩けた。
動かない自転車と一緒に歩道脇に移動して、回収車なり、救護車なりを待ってみた。雨も強くなってきて凍えてきた。時折、後から来た参加者に、チェーン落ち?など聞かれて、その都度「落車しましたー」と答えてた。
しばらくすると、救急車のサイレンの音が聞こえてきたので、まさかの救急車が来てくれたのか?と戸惑いつつ、来てくれたんだと淡い期待もつかの間、救急車と救護車らしき2台の車は前を通り過ぎて行った。
あれ?違ったのか…
私が立っているから、さっきの落車の怪我人じゃないと思ったのかな?とか色々考えていたけど、次に来る大会車両も、救急車も前を通り過ぎて行った。
おそらく、この先でもっと大きな落車や怪我人が出ていたのだと思った。
悪天候だったし風も強かったので、落車リスクはとても大きかったし。
住民の方が助けてくれた
気を取り直して、どうしたものかと途方に暮れていたところに、
大丈夫?雨宿りしていきなよ、おいで!
と、びしょびしょで突っ立ってた私に女性の方がなんと声をかけて下さり、タオルと熱々のコーヒーを出してくれました。
どうしたらいい?と聞いてくれたので、とりあえず携帯を持っていなかったので、「ツールドおきなわと検索して、本部の番号に連絡していただいてもいいでしょうか。」とお願いしました。
電話はとても込み合っていて繋がらなかったみたいで、今度は男性の方が暖房のきく部屋へ案内してくれて、私はそこで暖をとることができました。
こんなに良くしてもらえて、本当に助かった…。このあとどうやって会場に戻ろうかな、と色々考えていたところ、なんと男性の方が車を出してくださり、交通規制解除後、自転車と共に会場まで送っていただけることに。荷物預けのテントに一度立ち寄ってから、漁港に停めた車の前まで。だんだんアドレナリンもなくなってきて身体も痛かったので、本当に本当に救われました。
仲間の活躍
自分が落車したからか、とにかくほかの仲間の無事を祈ってた。私以外の一緒に宿に泊まったメンバーの皆さんは、フンガワやあっちの方を走っているので、本当に心配だった。
でも、そんな心配が杞憂になるくらいに皆さんの活躍が素晴らしかった。
そして皆さん無事に全員帰ってきてゴール!トライクルメンバーはほとんど上位!入賞もされていて、ただただ感動してた。本当におめでとうございます!
沖縄で仲良くなれた(と思ってる!)鈴ちゃんは、見事3位入賞!ラストのスプリントも超かっこよかった。昨年一緒に50kmを走って5位入賞したかなさんは、今年は女子国際100kmに挑戦。堂々の20番台でゴール!普通にすごい、かっけえです。2人とも、おめでとうございます!
あみのはバチバチに仕上がってたのに、違う意味で不完全燃焼だろうから来年また一緒に頑張ろうね。(笑)
今年の沖縄3泊4日は、部活の合宿のような雰囲気の中過ごした。最高に楽しくて、レースは苦い思い出になってしまったけれど、沖縄の思い出は最高のものに!スタート地点に立てられただけでも幸せなことなんだ。
来年は、まだ100kmに挑戦しようか決めてないけど、因縁の坂になったあの場所でリベンジもしたいから、ケガを治してまた練習していく。
色々あったけど、素敵な方々と出会いもあった今年の沖縄。
来年はどんな景色が見れているかな…。次はCXシーズン突入!
2023年、私のツール・ド・おきなわ、おわり。
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