ヴァサラ戦記×USJ【REVERSE編】
列、注意事項のモニター
七福「よう、俺は七福。お前ら、ゼラニウム街に行くんならちゃんと聞いとけよ。まず、そのゴーグルは外すな、気休め程度だが、目ん玉が吹っ飛ぶより良いだろ。緩んだり、サイズが合わんやつは近くの隊員に言えよ。あと、肩や腰、心臓に違和感のある隊員は今回は不参加で頼むわな。馬車は揺れっし、四神が襲ってくんぞ。んで、馬車から手足出すなよ、ラミアの野郎にふっとばされんぞ、ま、俺からはこんなとこかね」
待機列、モニター。
中央で敵を倒しながらこちらをチラチラと見るオルキスとルーチェ。
ルーチェ「ちょっとお!隊員のみんな!?なんで避難してないの!!」
オルキス「いや、これはチャンスだ。見ての通りワタシ達は雑魚に囲まれてどうにも動けん。そこでだ、お前らに総督をこちらへ連れてきてもらいたい。頼んだぞ。」
ルーチェ「みんな!絶対怪我しないようにね!東西南北の極座には行かないコト!約束!!!」
オルキス「そこの小屋でハナヨイから話を聞け。詳細はあいつが話す」
オルキス「邪魔をするな!閃花一刀流『砂箱木(スナバコノキ)』!行け。」
奥の扉が開く。
扉の奥。画面には小さな小屋の映像が映し出される。
ハナヨイ「集まったか。伝令から聞いてる。戦況はかなりジリ貧だ。総督は北の極座の女の策で偽の極師邸に迷い込んじまった。お前らが馬車でそこを見つけてくれ」
ラミア「裏の極み『歪曲世界』:潰(ジャム)!!」
小屋がバキバキと潰され始める。
ラミア「聞いていないとでも思った?」
ハナヨイ「…っ!俺が食い止める!早く行け!!」
ラミア「邪魔をするな…!」
ハナヨイ「早く行け!何秒も持ちやしねえぞ!!」
スタッフ「ハナヨイさん!どうかご無事で…隊員の皆さんは私が責任を持って奥に誘導します!皆さん、順番にこちらに!押さないで!大丈夫!ハナヨイさんを信じて!!」
待機列
マルル「民間人の誘導が終わったから、あたし達も同行するわ」
ロポポ「隊員だけじゃ心配だからねぇ」
ロポポ「僕らは何でも屋、守るのも仕事のうちなのさぁ…」
マルル「ヤダ♡ダーリン、今のかっこいい」
ロポポ「いやいや、君がいるからねぇ…守れる気がするのさあ…」
マルル「ダーリン、頼むわよ。」
ロポポ「少し揺れるよぉ〜」
爆風と共に動き出す馬車。
マルル「糸…?」
ロポポ「馬車が勝手に!」
どんどんと北の極座に引っ張られていく馬車。
メア「小屋に糸を引いといて正解だったみたいだねぇ…ようこそ、わたしの北へ。そして、さようなら」
くっついている糸がメアの手により崖下へ落とされようとしている。
エルレ「大丈夫か!この糸を切れば…!」
メア「もう止まらないよ…そっちは西…御終章様」
マルル「どうにか動けるようになったわね」
ロポポ「ハニー!前!」
マルル「くっ!!」
いきなり現れた木を避けるため、獣道を下っていく。
リピル「くすっ。逃がしませんよ。」
馬車の片輪を掴んで半壊させる。
ウキグモ「雲の極み『曇天空』!隊長…その人たちの事、頼みましたよ…」
リピル「視界が一瞬塞がった…」
セキア「ん~…いい感じに馬車ボロボロだ…」
幻影が馬車に火を放つ。
ロポポ「『豪風』!!」
凄まじい風で火を消すが、その勢いでセキアに近づいてしまう。
セキア「それは凡策でしょ、幻の極み」
ラヴィーン「くっ…」
セキア「まだ動けたんだ…」
ラヴィーン「動かないとみんな死んじゃうでしょ…考えて物言いなさいよ」
辛くも幻影から逃れた馬車が東に走っていく。
マクベス「あら、せっかく終わったのに。騒がしいわね」
爪で車輪を破壊しながら馬車を先回りし、悪路に誘導するマクベスをメイネがガードする。
メイネ「どこに来てんねん、アホ。」
マクベス「アタシが簡単に逃がすと思う?」
マルル「『雷光刃』!」
メイネ「時間だけは稼いだるわ」
マクベス「いいチームじゃない。」
稲光りで目を眩ませ、中央に再び馬車を走らせ、偽の極師邸にスピードをあげて突撃する。
ヴァサラ「すまぬ、ちと敵の策にはまってしまった。もう大丈夫、儂が来た!!よくやってくれた!先に六番隊の避難所へ行ってくれ!」
ナレーション「ご乗車、ありがとうございました。お忘れ物の無いようご注意ください」