ヴァサラ戦記×USJ【業編】
列、注意事項のモニター
シンラ「よく来てくれた、シンラだ。先の妖刀との戦により、我々ヴァサラ軍はひどく疲弊している…そんな折、五大妖刀の一振り、吸血白百合が行方をくらませた…いや、持ち主が所有権を手放したというべきか…詳しい話は後程するとして…君達はこれから隊員達に配られる『霊視ゴーグル』を必ず装着するように!これをつけなければ悪霊の類は見ることが出来ないからな!次に首や肩、腰に違和感のあるもの。子を宿したものは今回は同行しないように、以上!」
待機列、モニター
シンラとメイネがこちらに気付いて話しかける。
メイネ「集まったみたいやな。ほな、話を始めるか。とりあえず、私らが狙うんはこの妖刀『吸血白百合』や。あ、決して触れたらアカンで。この妖刀の力はただの隊員じゃ制御できん。飲み込まれる…」
シンラ「今回、我々の船は賭博都市ルピナスの海域を突っ切るルートで馬車を走らせる、くれぐれも賭博都市の者達と戦闘しようなどとは思わないこと!」
メイネ「そういう荒事はこっちに任せたらええんや。あ、あと。白百合を作った刀鍛冶の祠を壊したらアカンで…絶対にや」
メイネ「さ、次の部屋で今回の案内人から話聞きや。」
扉の奥、大仰な船の前で待つコヒナ
コヒナ「私はコヒナ。今回の運転手…というか案内人みたいな…メイネ隊長から話は聞いたと思う。危険な旅になるからくれぐれも用心して!」
コヒナ「いい?魔女姫は死んだって言われてるけど、あの人の力的にわからない…それに、メイネ隊長は罪姫の…」
メイネ「黙っとけ。話し込んでしもーたなぁ…ほな、準備と行こか。」
待機列
石花「ファブナーさん、ヴァサラ軍が侵入するってココの予言が…」
ファブナー「…本当か?」
ココ「はい…船で数名…賭博都市を通過し、白百合の刀鍛冶の祠の元へ」
ファブナー「さらに戦力を減らしておいて損はないな…カイナ、『ビジネスパートナー』に連絡しておいてくれ」
カイナ「はっ!」
ナム「俺っちも行こうか?」
ファブナー「いや、外部から来たビジネスパートナーを蔑ろにしてはコチラが低く観られてしまう。俺が行く。」
コヒナ「メイネ隊長から言われた約束、覚えてる?」
コヒナ「いい?絶対に白百合の刀鍛冶の祠は壊しちゃ…」
刀鍛冶の霊「妖刀ガ…究極ノ…刀ガ…カエセエ!白百合ヲカエセエ!!」
巨大な刀鍛冶の悪霊が荒波を起こし、船が急激に揺れる。
メイネ「祠を壊すな言うたやろ!」
コヒナ「私達は何も…」
灯台でニヤニヤと笑っている石花。
足元には無残に壊された祠
コヒナ「あ!あなたはあの時の船を売ってくれた人!」
石花「ヴァサラ軍は海難事故で死にました…頭も使えねえ浪人風情が、俺達に逆らうなんて100年早えんだよこの野郎!」
メイネ「ちょっとそこどきや。魅の極み『赫』:斬血!」
霊「グオオオオ!ユルサンゾ!貴様ヲ消シテクレル!」
コヒナ「ごめん、ちょっと揺れるよ!右っ!」
コヒナ「今度は左っ!」
メイネ「コヒナ、そのまま舵は任せるわ。トドメの一発…」
ヴァルツ「我々のビジネスパートナーに不利になるような真似はしないでいただきたい」
無線機のような場所から聞こえるヴァルツの声。
船を破壊するかのように大量の機銃掃射が。
コヒナ「な、なんなのあれ!?あんなの見たことない…なんかの極み!?」
ヴァルツ「ファブナーと我々は今回利害が一致していてね。悪いが沈んでもらう。」
メイネが悪霊をどうにか退け、コヒナを突き飛ばす。
メイネ「ちと手間がかかる相手やな…『防血』!!」
ヴァルツ「ほう…」
コヒナ「隙ありっ!桜の極み『礼桜』:桜花佰蘭咲耶綴(おうかびゃくらんさくやのつづり)!!」
ヘリを撃墜するが、無人のヘリが海に沈む。
ヴァルツ「なかなかやるな…まだまだいるが…」
マサカド「死者の眠る海域での失礼千万な行為…ここは勝手に暴れていい場所じゃねえ…『魂解』宵闇昏昏暗翳帳。」
暗い空間に誘われたヘリはコントロールを失い墜落していく。
コヒナ「誰…?」
マサカド「名乗るほどのものでは無い…拙者は野暮用でここに来ただけだ。」
メイネ「なんにせよ助かったわ。ほな悪霊さん、決着といこか。魅の極み『赫』射血!」
血の弾丸が悪霊を貫く。
メイネ「一件落着…」
ファブナー「ようこそ賭博都市へ…欲の極み『堕神礼賛』:埋没欲」
海が消え、巨大な穴に飲み込まれていく。
メイネ「ここは一旦引くしか無いわ!」
どうにかメイネの力で海流に戻り、元の航路を辿っていく。
メイネ「危ないとこやったな。どうにかなったわ。すまんのう。収穫ナシや」
シンラ「いえ、我々も残った精鋭で賭博都市へ向かう手筈を整えています!」
ナレーション「ご乗船、ありがとうございました!お忘れ物のないようご注意ください。」