親ガチャを正しく読み解く。発端の 土井隆義・筑波大学教授に聴きました!
「親ガチャ」ご存知ですか? 嫌な言葉ですが、若者の間では少しイメージが違うようです。どんな使われ方なのか。YouTubeで対談しました。その概略をこちらでご紹介します。https://youtu.be/EYTvKrvOSyU
✅親ガチャをザックリ解説
カプセルのおもちゃが出てくるガチャガチャが元になった言葉です。そこから今はスマホゲームのくじ引きを「ガチャ」と言うようになりました。ですので平たく言うと「くじ引き」ですね。親のくじ引き? 親は選べないという諦観を表しているのですね。それって昔から言われていることでは? 今に始まったことではないのに。
親だけでなく、生まれる地域、性別、出自については選べないのはあたりまえ。それがどうした? というところですが、SNSで話題になったのはなぜか。
すわ、「貧困の連鎖」だの「経済格差の固定化」などという議論に発展したからです。
✅優しい関係づくりのための潤滑油
大人の驚きに反して、若者たちはどう使っているか。
「親ガチャ外れた」というのは、意外と優しい言葉だと言うのです。
土井隆義教授によれば、「友達同士で軽く、明るく会話するための潤滑油」なのだそうです。もしも「家が貧乏だから」と言うと、深刻になってしまう。そこを友達同士、心配をかけず、雰囲気もこわさず会話していくための言葉なのです。
もしも親に向かって言われたとしても、目くじら立てずに軽く受け流した方が良いそうです。なるほど!
✅自分の拠り所にもなる言葉
現実には深刻な家庭環境の方もあります。これは私が開いたclubhouse内のROOMでの会話なのですが、親からネグレクトされていた方が「親ガチャ外れた」という言葉を聞いて、あ、私はそうなんだ、私はこれだと思ったときに少しほっとできたそうです。自分の状態を説明できる言葉があった。病気に病名がつくと少し安心できるという状況に似ているのかもしれません。
とはいえ虐待や貧困は社会システムでなくしていかなくてはならないことに変わりはありません。
✅リターンの少ない時代
「親ガチャはずれ」を受け入れ、あまり多くを望まなくなったように見える若者たち。なぜ若者たちはチャレンジをしなくなったのか。それは豊かな時代だからというよりも、リターンの少ない社会になったからだと土井教授は話します。
親の世代のように高度成長期やバブルの時代は頑張れば頑張っただけの見返り、リターンがあった。ところが現代はデフレ状態にあり、頑張ってもそれに見合う見返り、うまみはなくなってしまったようだというのです。そうなるとどうしても頑張るよりも現状維持にしがみつくようになります。かえって多くを望まない方が幸せだという理論です。寂しい話しです。
✅親ガチャ→学歴→就職 にストップ!
学歴には親ガチャが関わってくる確率が高くなっています。東大生の親は高学歴高収入だという統計もあるくらいです。それは素質という頭脳のDNAだけでなく、家庭環境といった文化資本に関わるものだと言います。
また昨今の大学の「推薦制度」の広がりから、地方からの首都圏の大学への進学は難しくなっています。推薦枠は中高からのものが多く、付属校も首都圏に多いことから言えます。また子供の貧困が7人に一人と言われる今、地方からの進学は経済的負担が大きく、遠いものになっていると思われます。
首都圏の有名大学の在籍者の7割は首都圏在住者と言われる格差が出ています。
ただし、これは学歴までの話し。学歴は就職に直結するものではありません。採用においては学歴フィルターよりも筆記試験の結果が重視される今、親ガチャが就職に直結することは少ないと考えられます。
✅親ガチャをリセマラする方法
親ガチャはあくまでも過去のもの。すごろくとは違います。すごろくもサイコロ任せと言う気もしますが、それは未来を考えるものです。同じ運任せでも、未来を期待する。未来は変えられます。
未来を変えて行く。それこそ、リセマラ(リセットマラソン)する方法はあるのか?
あります!
それが働くということ。仕事はあなたのガチャを変えてくれる。そう信じています。あなたも信じてみませんか?
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土井隆義先生、ありがとうございました。
詳しくはYouTubeをご覧ください。
https://youtu.be/EYTvKrvOSyU
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