見出し画像

二匹の猫と楽しい毎日-14(思春期)

【前回】都心のマンションから郊外の一軒屋に移った。借家だが。

それまで2LDKのマンションの狭い空間の中を2匹の猫は追かけっこをしていたが、4LDKの中古ながら二階建ての一軒屋になったので、猫は大喜びで家中を駆け回るようになった。

1.一軒屋は広い


猫は本来高いところが好きで、マンションに住んでいたときもタンスの上から寝ている僕のおなかの上に飛び降りたりした。
そして本棚の上が気に入ったのかそこが居場所となった。
そして困ったことに、そこから飛び降りると一緒に何冊もの本も落っこちてきた。その度ごとに本をもどすことになった。

2.あるとき<みかん>の姿が見えなくなった。


心配になり家中を探したが見当たらない。
すると<そら>が二階のベランダから下を覗いていた。
一階におりたら、<みかん>がベランダにぶら下がっている。
慌てて椅子を持ってきて<みかん>を抱き上げた。

手すりに登る<みかん>

二匹は僕たちを休む暇を与えないくらい活動的だった。
あるとき、リビングで妻と寝転がってTVを見ていると、「バリバリ」という紙を破る音が和室でした。
和室に入ると<みかん>が障子から顔を出していた。
<みかん>やめなさいと妻が叫ぶが、<みかん>はまた楽しそうに障子に穴を開けた。

障子を突き破る<みかん>


障子から睨む<みかん>

しばらくは<そら><みかん>は全部の部屋の隅から隅まで走り回り、その度に何かあったらと心配になり、追いかけた。
しかし、人間でいうと二十歳くらいなので、「しょうがない」と我慢することにした。

3.そんな猫たちにも思春期がおとずれる。


<そら>が壁や障子やドアなどに手当たり次第<スプレー>を始めた。

スプレーというのはマーキングのことなのだが、得に雄の発情時期に出てくるが、非常に臭い。
その臭いは洗剤などで拭いてもとれない。

結局ビニールを買って、猫がスプレーをしそうな高さに張り巡らせた。
しかし、ビニールから垂れた尿がフロアや畳に染みこむので、フロアや畳におしっこを吸い取る猫シートを敷いた。
せっかくの家だが結局は人間が遠慮しながら生活することになった。

このままでは借りている家がボロボロになってしまい、どれだけ賠償金を取られるかわかったものではない。

獣医さんに相談したら、去勢するしかないと言われた。
<そら><みかん>を飼い始めて3年が過ぎたのでもう子供は出来ないのではないかと思った。
それでも少しの間はニ匹に期待したが・・・・・・諦めた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?