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【シャニマス】初めてのxRライブへ

総括

期待を遥かに超えてきた。
xRライブの存在自体は、はんげつやRe:FLAMEで認識はしていたものの、声優ライブに行き慣れていた身としては少し敬遠をしていた。

というのも自分自身はライブについては、生歌唱や演奏・パフォーマンスといった、"その時にしか得られないもの"を求めている。
声優がキャラを背負うライブについても、ただその人が歌うだけではなく、キャラを背負うことによるシナジーに価値を見出していた。
そのため、どうしても映像体験に終始してしまうxRライブに価値を見いだせずにいたところがあった。

しかし、今回はコンセプトに興味を惹かれ、特に1時間ループ映像を流した後に開催告知を実施するという斬新な告知方法に興味を惹かれ参加を決意。
([never;1], [odd;2]についてはイベント被りで配信にて視聴)

総括としては私のxRライブに対する考えを覆された。
ライブ演出は移動範囲に制限はあるものの、これまでのライブと遜色なく、現地鑑賞している中で、映像だから……などという感情は一切なかった。

カラオケでライブBlu-ray映像鑑賞しているような体験とは全く異なり、ディスプレイとは思えない高解像度かつ高精細なモデルと、周囲の舞台装置との境目がわからない奥行き感。
ここまで応援したい!という気持ちを掻き立てられるものかと感動し、公演ごとの表現の差があることも現地で明確に分かり、xRライブの可能性を大いに感じさせられる公演だった。

2025年5月のイルミネxRは全公演現地で鑑賞したいと決意したほどに。

[never;1]

イベント被りであったものの、公演時間は重複していなかったため、外でスマートフォンで視聴。

元々パンフレットにてモデルの主な外観は公開されていたため、クオリティが高いことは理解していたが、歌唱の際の演出も含めて、配信であっても改めて対価を払ってでも視聴して良かったと思える公演だった。

配信では観客や舞台装置を含まない構図の場合は現地とは異なり、3Dで様々な向きの多彩なカメラ構図でモデルを堪能できるようになっている。
スイッチングは非常にシームレスであることもあり、観客が盛り上がっている様子と演者がバランスよくフレーミングされている。

セットリストについては通常のライブでは演者の体力面からなかなか実現が難しいボリューミーかつ畳み掛けるようなものになっており、ここは明確にxRライブの利点と言える。
特にシャイニーカラーズの場合は、転換の都合もあり非常に考えられたセットリストではあるものの、ユニット色が大きく異なるため、どうしてもぶつ切り感は否めない。
今回は明確にユニット毎に分けることで、楽曲の雰囲気が大きく変わらないことから非常に見やすい構成になっているように感じる。

特に各楽曲ごとに好きな部分がもちろんあるが、「やっぱり〇〇良いよなぁ」という気持ちのまま、また同じ演者がパフォーマンスして更に熱が上がるという体験は、こうしたユニットライブではなかなか感じたことがないため新鮮であった。

そして個人的に3Dアクトで最も嬉しかったのが、個別モーションである。各キャラクターのダンス技術や性格・楽曲に対する想いの違いなどが、はっきりと細かいモーションの差分に現れている。
この点は、Song for Prismでやや物足りないと感じていた部分であったこともあり、特にTVアニメで3Dモデル化されていないシーズ・コメティックのメンバーについて観測できたことが嬉しい。

特にコメティックについて、斑鳩ルカと"だぶるは"2人の差が顕著で、1つ1つの振りの速度と止めるべき場所をハッキリと止めるキレの良さが斑鳩ルカのパフォーマンスに対する真摯な想いを体現していたように思える。かといって"だぶるは"2人のパフォーマンスが駄目というわけではなく、2人のフワっとした動きに2人の性格が現れており、カッコいい中にも可愛さがあるコメティックらしさを形作る重要な要素となっている。

配信のみで視聴するだけでも目を見張る部分が非常に多く、自分が一番好きなシャイニーカラーズでこのクオリティのxRライブが見られたことを本当に嬉しく思える公演であった。

[odd;2]

被っていたイベントへの参加が完了し、Xにて途中までの公演内容を確認した。
Xでの投稿からセットリストがほぼ同等という情報を得ていたため、アーカイブの購入に迷っていたところ、件の投稿が目に入った。

投稿を見た時の率直な感想は「やはりやったかシャニマス」

演者のコンディションに左右されることがあり得ない常識を覆す発想に率直に感心していた。
ライブは一時中断したものの七草にちか独りでのパフォーマンスにて再開された。

当時、直前に読み返していたノーカラットについて思い返し、あれほどシーズが緋田美琴主体で自分は横にいるだけで"誰も見ていない"と卑下していたにちかがシーズとして独りでステージに立つ選択をしたことが、ただただ嬉しかった。
そしてそれをこなす決意をしたものの、随所で垣間見える不安そうな表情は配信で見ている自分も胸が張り裂ける思いであった。

その後も様々な感想や考察を享受し、美琴目線においてもステージに命をかけていた人物がステージを降りる判断をできるようになったこと。にちかにシーズを託すことができたこと。
そして、この状況に至るまでの理由がenzaできちんと表現されていたこと(SUGARLESSを後から読むことができた)などライブで表現された"結果"に対するバックのストーリーの分厚さにただただ感心するしか無かった。

そして終演後にXに投稿されたPと七草はづきの通話によって、ライブ会場で終始しない表現と明日緋田美琴がステージに戻ってこれるのかと想いを巡らせる時間こそ、私がライブに求めている"その時にしか得られないもの"を得ているのだということに気付かされた。

翌日朝10時、ホテルを出た時にXに投稿された、[or;3]からの一部曲目での復帰の一報を見て胸を撫で下ろす自分が居たことに率直に驚いた。
現地参加前からこれだけのめり込んだ状態で参加する体験は、今回のxRライブでなければ得られなかったものだろう。

また公演中の演出について、特に配信では予定していない画角での撮影を余儀なくされている状況を暗示しているのか、本来美琴を移すような場面で画角が乱れたり、ピントが数秒合わなかったり、慌ててにちかを追いかけるようなフレーミングを表現していたところはリアリティはもちろん、今の状況に対する緊迫感を増長させる効果があったように感じた。
こういった状況に陥ってもライブを中断させない、パフォーマンスを続けるんだという強い意志を感じる要因にもなったと感じた。

[or;3]

いよいよ現地。

3階席 Lブロック 2列20番台

アソビ一般先行だったため天空席へ。
3階席だったものの幸い2列目だったため、スタンディングを許された。

立川ステージガーデンは前評判がかなり悪く、見切れを覚悟していたが、xRライブでは、一般的なライブの2階ステージで基本的にはパフォーマンスをされるため、見通しよく観覧できた。

当日10時に発表の通り、緋田美琴は途中からの合流となった。コメティックのメンバーがそれを説明する時間もあり、改めてこのライブ感を実感した。

[odd;3]に引き続きシーズパートは七草にちかが単独でのパフォーマンスとなったが、昨日のパフォーマンスで垣間見えていた不安そうな表情はなく、美琴さんが来るまでステージを守るというポジティブな感情を伺えるパフォーマンスに変化していたことは目を見張った。

そして幕間映像後に奈落からせり上がってきた影が2つ。この時点で察してはいたが、ルカとにちかのパフォーマンスだ。
聴けたら良いなと思ってはいたものの、本当に見れるとは思ってもいなかった。
2023年の5.5thではコメティックとイルミネの2ユニットで披露があったが、昨今のストーリー展開として見れることは無いであろうと思っていた組み合わせでのShiny Storiesにイントロが聴こえた瞬間興奮を覚えた。

ただ、パフォーマンスでは共演したもののトークでのギクシャクは拭えなかったが、笑いに昇華できる雰囲気になっていたことは、これまでの歩みがなければ、決して実現しなかったことだろう。

ここから、
・神様は死んだ、って
・泥濘鳴鳴
・無自覚アプリオリ
・Heads or Tails?
と怒涛のセットリストで体力をごっそり持っていかれた。

そして、EN前最終曲で緋田美琴が復帰。
アンコール後のFashionableは爆音音響をものともしないコールが3階席でも巻き起こっており、自分も非常に奮い立たせられる瞬間だった。

最終曲の愛なViewは今回の出来事を経て、シーズのこれまでの歩みの集大成を感じた。

Love…
想いが集まって 真昼の月も照らし出すくらい
輝いているこの場所は とっても 愛な 愛なView!!
同じ幸せを泳ごう

愛なView - 作詞:渡邊亜希子

個人的にシャニマスの中でも一二を争うくらいに好きなフレーズなのだが、それぞれ想いが独立していたシーズがお互いを信頼し、想いが一つになるような情景を描く歌詞にも取れ、これだけポジティブな歌にも関わらず心を打たれ、感極まる想いだった。

公演後の率直な感想としては、大団円すぎてあと1公演残っていることを忘れてしまうような充足感に満たされていた。

[even;4]

アソプレ会員先行で唯一当選していたチケットだったため期待に胸を膨らませて会場へ。

1階席 7列 10番台

7列目といえど侮ることなかれ。近すぎてビックリ。

まさに自分が見ていた景色

3階席から1階席へ大幅レベルアップだったわけだが、xRライブでも前方席の重要性は変わらなかった。
特に没入感の観点では、前公演がLブロックだったこともあり、ステージ左上の方から見下ろすような形で鑑賞していた。その角度からだと、どうしてもディスプレイを感じるようなのっぺり感は否めなかったものの、ステージ演出がかなりしっかりしていたため十分に盛り上がることができた。

しかし、正面近傍から鑑賞すると別次元の世界だった。
個人的には、スポットライトが当たっている状態よりもスポットライトが外れて少し明度が下がった状態になった時に、視覚的存在感が凄まじかった。
特に今回の映像装置は解像度が非常に高く、前方で見ていてもドット感は全く感じられなかった。

存在感が凄まじく思わず涙した瞬間

そんな中でも、「神様は死んだ、って」のステージで斑鳩ルカの存在感は段違いであった。特に、「生きていく理由を」の部分で背景が真っ赤に染まった部分があったが、この瞬間「そこに斑鳩ルカが居る」としか思えず、楽曲への興奮も相まって思わず涙を流すほど感動してしまった。

この体験をしてしまったことで、たとえxRライブといえど現地に行くべきだという考えにガラッと変わった瞬間であった。

そして本公演の目玉とも言える瞬間。

シャニマスにハマってからCDを買い続けていたが、この令和の時代にCDでしか味わえないギミックを仕掛けてくるシャニマスに感心する他無かった。

THE IDOLM@STER SHINY COLORS COLORFUL FE@THERS -CoMETIK-

そんな特別な体験を経て出会った楽曲を本当にライブで聴ける日が来ると、こんな極上な感情になるんだと改めて感じる。
私は歌詞を見る前に楽曲を聴いたのだが、とあるワンフレーズに一聴した瞬間から涙を抑えられなかった。
そんなフレーズをリリックムービーの演出とともに見せられて堪えることができなかった。

1/3

そして、最後の曲名が表示される瞬間に1が鈴木羽那・3が郁田はるきのメンバーカラーに染まっている瞬間を目撃し、更に追い打ちを食らった。

歌が終わった後、拍手の手を止められなかった経験はかなり久々の感覚であった。それを会場全体で噛み締めていた雰囲気も何物にも代えがたい体験であった。

あとがき

週末に思っていたことをあれこれ書いていたら長くなりすぎたが、私はすべての要素を加味しても、素晴らしいライブだったと思う。
xRの技術の進歩、シャニマスのストーリー性とこれまでの歩みを余すことなく感じることができた。
これからのxRライブ、そしてシャニマスが楽しみになるライブだったことは、私の中では変わることのない事実だ。

以上

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