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伴奏合わせ〜言語化するとイメージがよりはっきりする〜

とある休日の午前中、発表会の伴奏合わせをしました。
今回の発表会では編成の違う2曲をするのですが、まずは「タンゴの歴史」より「カフェ1930」を、この曲を勧めてくれたAちゃんと2人で。

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合わせが始まり、この曲はピアノの前奏がけっこう長くて、パート譜を見ていたら、入りを間違えないか不安になり、スコアを見てみたりゴソゴソしていると、あやうく入りそびれそうになる(^_^;)

なんとか入って、パート譜を見ながら吹くけど、自分のリズムが間違ってないか、間奏の後ちゃんと入れるか…心細い。

Aちゃんは決して大きな音で弾いているわけではないけど、後ろからピアノの音に包まれている感じで、伴奏合わせの時にいつも思うことだけど、ひとりで吹いている時とは、全然ちがう風景が見える。

初回の合わせが『どっきどき』なのは毎回のことで、今回は止まったり、入り間違ったりなどはしなかったけど、前奏も間奏もけっこう待たないといけないのでソワソワ。

リズムも独特、かつ崩して弾いているところもあるので、一度ピアノ譜(スコア)を見ながら吹くことにしました。

ピアノ譜を見ながら吹くと、拍の捉え方とか、揺れているところもよくわかり、脳内がだいぶすっきり。もう一度パート譜に戻しても、かなり自信を持って合わせられるようになった気がする。

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一段落したところで、Aちゃんから「なかえちゃんは、この曲をどんな感じで演奏したい?」と聞かれました。
「カフェって言っても、さわやかで明るい空間じゃなくて、ちょっといかがわしいような雰囲気…というのは共通認識だと思うんだけど、男女間のどろどろの感情を描くような演奏もあれば、あっさりした演奏もあるし。なかえちゃんはどんなイメージを持ってるのかなぁと思って…」と言われ、私の中にあるイメージを言語化することに。

まず私は、フルート&ギターバージョンの音源を何度も聞いていて、ギターだと少し乾いた印象だけど、ピアノになるとより響くし、湿り気のあるウェットな感じになるなぁと思った。でも、それはそれで好きな雰囲気。

あまり『情熱的』な演奏をしたいわけではなくて、ねとねとこってりも好みじゃない。

どちらかというとロマンチックにしたくて、全体的には追憶の中という感じかな。メランコリックな感じやセンチメンタルな感じが出せたらいいな。

Durに転調するところは、「幸せな思い出」という感じに、mollとの対比がしっかりでるようにしたい(んだけど、現状充分にはできてない…)

薄暗いところ(バーのような?)で、そっと音を出して、ささやくような演奏もいいなぁと思うけど、本番の舞台は客席が500くらいのホール。少し華やかな方がいいだろうし、ピアノ伴奏だと厚みも出て、よく響くホールだし丁度良さそうと思った…といった話をしました。

Aちゃんと話しているうちに、私も自分の持っている曲や音色のイメージがクリアになり、方向性がよりよく見えるようになった気がします。そのイメージに沿った演奏ができるか…というと、それが難しいのですけど(^_^;)

Aちゃんはしっかり話を聞いてくれて、その後である箇所を指して、「ここをヒリヒリした感じの音で吹いてほしいなぁ」と。「愛してしまった苦しみ」みたいなものを感じさせる音がイメージだそうで。
また難しいことを要求するなぁ(笑)
ちょっと研究してみます。。

本番までにもう一度、合わせの時間をとってもらっているので、イメージが音に反映できるようになるといいな。

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