見出し画像

キングオブコント2020 感想

もう一年経ったのね。早い。

お笑いの日、と題された14時からのお笑い特番の最後19時から今年のキングオブコントが始まり、そして終わりました。
毎年、なぜか私は食らっていて、今年は特に応援しているニューヨークが決勝に行ったということもあって、ある程度予想はついていたのですが、
やっぱり食らってますよ。
なんもやる気出ませんわ。ぐったり。

どのネタも面白かった。
ただ物語を見たい観点から行くと、
なにかが物足りなかった。
誰も悪くないのはわかっていますけど。
おそらくだけど、このご時世による何かが通常と違い、
今までのようなものを求めて見てしまった私がいて、
そのせいなのかもしれません。
スポーツ観戦している人たちはこの時期の試合について、
通常通り見えているのだろうか。
と、ふと考えました。

全ネタ感想。過去のを見ると、「お前ごときがなにを」と恥ずかしいんですが、記録用とストレス発散として、ずっと書いてきたから、また書くね。
ファイナルステージに進んだコンビの感想も同じ項目に。好みとかそうじゃないとかそういうことを。

滝音 
M-1で面白かった人たちだ。
ラーメン屋の店員と客。
ちゃんと接客する店員(それほど過剰でないのがいい)と
不愛想な客
かと思いきや、大食い選手権中で、
店員のほうがやばい
という設定とセンスの良いツッコミ。
状況が変われば普通の発言も、異質になるというコント。
ところで大食いはどこで行われていたのだろう。
外?店内?それともそういう施設かな。
あんなにしゃべっちゃっているってことは、あの試合は「もういい」というセリフがある時点よりずっと前から投げているんだろうな。

GAG
話を動かす人が、
ダサ坊学生福井さんから、河川敷でフルートを練習する女性宮戸さんに変わっているなぁ
と去年の記憶からそんなことを思いました。
わかりやすいし、おもしろいし、
楽しい。
ほかにもいろいろ変えたんだろうな、きっと。
ぶつかって入れ替わることが当たり前になったのは、
いつからなんでしょうか。
この根本の設定って、実は、四十二歳の私からすると、
近年ひんぱんに使われるようになったもの
という認識です。
私より上の世代は簡単に受け入れられるのかな。中島美嘉さんを使うことについても、同じように思います。
でもそれでも別にいいのだけれど。
バッファロー吾郎とか野生爆弾とか、知っている人しか誰もピンとこないじゃんという設定のコントを私は愛してきましたから。
ただGAGに関しては、コアを突き詰めるよりも、全方向に向かおうとしている気もして、そこんとこどういうふうに考えているのか気になる。
GAGの魅力がわからないといってた娘は、今回のコントを気にいってました。

ロングコートダディ
工場のピッキングのバイト。
AからDの箱から出す部品について、無駄なことをしている先輩。
設定に気づいたとき、なるほどそこが肝か!と思うと同時に、
仕事しているとわりとあることだな、って
つまんない大人になっちまった私が考えていました。
こうしたほうが楽だし効率的じゃん
って気がついても、
ルーティンワークで決まっていることを
変えることは本当に難しいんです。
私の職場では非常勤で先に帰る人が
帰る時間にお湯をパンパンにポットに入れて帰らなくてはならない、という謎のルールがありました。
誰も飲まんやん。とは誰も言わず、たぶん五年以上は何人もの非常勤さん全員が実施していました。
私だったら先輩に、
下からA、B、C、Dで並べるのが本当みたいですよ、
って言ってみるかなぁ。
それを自然に先輩が信じるようになるために、先輩より上の先輩に言ってもらおう。数人に根回しして協力してもらおう。
ってコント中に考えちゃった。なんだこの感想。

空気階段
いたこ中にラジオを受信する鈴木モグラさん演じる霊媒師キングインパクト。
キャラと演技力と、面白い展開とワードをいくつも詰め込んだコント。
こういうの見たい人間です。完全に好みだってだけですが。
キングインパクトは、まごころFMのヘビーリスナーだから降ろしちゃうんじゃないか?
もぐらさんは三つもキャラクターを使い分けて、
とっても器用ですごいな、って思います。
面白すぎる見た目で、こういうことのために生まれてきたのかもしれない人です。対してかたまりさんは、普通の人に見えるのに動くと変だな。
スタッフに陰口たたかれた、気持ち悪い喜び方が、放送されて大満足。単純にファンかどうかってことだろうか。
ファイナルステージに行って嬉しかったな。
定時制高校のネタは、
もぐらさんがまた超おもしろい役で、
しかも出オチじゃないところが、すばらしかった。
あのオジサンがどこまで話を展開するのかなって思いながら見てました。

ジャルジャル
空気階段とは真逆のシンプルな設定と掛け合い。
積み重ねることによって笑いを増幅する。間合いや加減、タイミングもテンポも完ぺき。ジャルジャルすごい。
福徳さんは雑なカツラをかぶり、おじさんっぽくしようともしていない、気すらする。後藤さんはシンプル白シャツ。今どきのアーティストであんなにシンプルな人いる?それに後ろにハンガーがあるんだけど、衣装かかっていない。だから、あいつはあの格好で着て、あの格好で舞台に出ようとしているのだ。それさえも、全部計算か?もしくは、なんにも考えがないのかも。めちゃくちゃ考えているようでもあるし、まったくの無意識のようでもある。
二本目の泥棒のコントは、
まったく違った面白さで、なんでこうしたんだろう。
鈴が出て来るオチまで、ちょっとずつちょっとずつボルテージをあげていく。
これはやっぱり緻密なんだろうと思うんです。ということはもちろん一本目も、、、。
要するに、お笑いの筋肉がすごいってこと。
実はあんまり好みじゃないのですが、お笑いが好きなので、黙っておけない。

ザ・ギース
ハープすてき。
聞き取りが苦手なので、なんの曲かすぐにわからないという、私の問題で尾関さんの説明が生きていました。
あの紙きりの最後も何するか試行錯誤が見えた。
好感度高いコント。
すごいね。
ずっとキングオブコントにいるという意識で見ています。
ベテランで戦うのはずっと大変というのは、
これまでの歴史を見ていても思いますが、
ギースはなぜかコントをあの場でしていても違和感ないというか、
これからもずっとこうやって行くのだろうと信じている節がある。
あれはなんだ。二人とも変で、魅力的な人ということは知っていますが。

うるとらブギーズ
面白いねぇ。二人のやり取りだけでずっとクスクス笑える。
陶芸の師匠と弟子という設定は、
やりつくされていて、
こういう賞レースだと不利な気がするのだけど、
ふたりの魅力がもっと世の中に浸透すればいいな、と思いました。
誇張しすぎていないところもこのコンビの特徴で、
普通の人のちょっとした面白い仕草や言い方を
どこまでも観察して、入れ込む技能と技術があって、
この先、どこかでみんなが大好きになるような人気者として
人の前でコントをする人という未来は見える。
犬の心を見て、昔、そう思ったことをふと思い出したけど。

ニッポンの社長
事前の評価がめちゃくちゃ高く、
やっと見ることができて、確かにこれは何回も見たいやつだ、と思いました。ケツさんのフォルムがずっと面白いです。
大阪の劇場の有料配信を見るようになって、
ニッポンの社長は漫才でもコントでも、
「なんそれ!」っていうやつが多くて、すごいなぁって思います。
HYの名曲とマッチしたトキメキ展開で
それだけではないというのもいいし、
私はラップパートに入る瞬間が好きで、何度も見てしまいます。

ニューヨーク
披露宴。
楽器がたくさん出て来た今大会。
ちょっと怖いな、と思ってファン目線で見ていましたが、
最高のパフォーマンスを嶋佐さんがしていて、
体を引き締め、小道具やタイミングも完ぺきで、
ノーミスでよかったぁ
って思いました。
松本人志さまの点数が高くてうれしかった。
そして二本目のヤクザのコント。
これ、やるってわかっていた時点から、
絶対無理だよ
と思っていた。
任侠もの(たけし映画系?)にまったく興味がないので、
世界観にまず入っていけないというか拒否反応があって、
脳内の(私のバグ)になり、笑えるところまでたどり着くのに時間がかかるからだ、と自分分析。
ただ、演技力とか小さなこだわりが一大事になり、
また他の人がやりそうにないことをやっているという評価は
よくよく考えればすごいんだな、って周りの意見から納得する次第です。
あの瞬間に、思った以上に高得点出て、
そのことが認められたのだ、という感動がありました。

ジャングルポケット
ニューヨークで興奮してしまい、
生放送ではまったく内容が理解できなくて困ったけど、
見直して、面白いコントだなぁって思いました。
太田さんって格好いい人だと私は思っているんですけど、
役柄がずっとバカで、
そこがいつも素晴らしいな!
私のグッとくるポイントを教えておきます。
目がいい。

ながなが書いてしまいましたが、以上です。
大会そのものが、本調子ではなかった気もします。
あくまでも私の体感なので、全然違うかもしれないけれど、
会場とテレビ前と評価と熱が渾然一体になる瞬間が、今年はなかった。
ただ視聴率はよく、また大好きなニューヨークが、いい結果を残せて、満足はしました。

ところで、かまいたちのキングオブコント2020評はご覧になりました?
まだの方は、私の感想など読んでいないで、一刻も早く、これを。

適切で、わかりやすく、そしてニューヨークが褒められている!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?