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プリン・ア・ラ・モードに会いにゆく〜No.67「喫茶クラウン」〜

2025年1月30日訪問

年が改まり、気づけばもう1月も終わろうとしている。
実は、今回のお店は再訪である。最初に訪れたのは2020年3月26日。その3日後に、志村けんさんが新型コロナウイルス感染症による肺炎で亡くなったのだった。

未知のウイルスがあっという間に世界中を飲み込み始めた、まさにその時だった。志村さんの病状が思わしくないという報道があり、巷の人々の話題はそのことが中心だった。そういう時だったから、誰も責める気はない。だが、この時、このお店で老婦人お二人が隣のテーブルで声高におしゃべりしていた志村さんに関するゴシップ話を聞いてしまったために、私はここでの出来事を書く気になれなかった。当時、どうしても書く気になれなかったのだ。

ご本人が闘病中なのに。
タレントだからって何を言ってもいいのだろうか。
いやいや、喫茶店で誰が何を喋ろうが自由だし。
ていうか貴方がたこそマスクした方がよろしいのでは…
私もなるべく早く出なくちゃ…

様々な感情がぐるぐるのぐちゃぐちゃになり店を出た。
これから、世界はどうなってしまうのだろう?当時の画像フォルダを見返しながら、不安な気持ちでこれを撮ったのを思い出した。

志村さん。幼い頃からテレビ越しにではあるけれど、ずっと見知っているので「面白い親戚のおじさん」くらいな心の距離感だった。辛くて寂しかった。
改めて、心より哀悼の意を捧げます。どうか安らかに…

あれから5年近く経とうというのに、憎きコロナウイルスはまだまだ蔓延っている。この5年間で世界に起きたあれこれを憂いていると、時間や文字数がいくらあっても足りないので、私は今日もとりあえず街に出る。怒り嘆き考えるためには、楽しく怠惰な時間が必要なのだ。

店内入ってすぐ。見上げたらこれである。壮観の一言。

お腹が空いてたのでまずはナポリタンを注文。

待つ間に、ゆっくりとこの美しい空間を味わう。

これはパスタじゃない。ソフト麺よりのスパゲッティが、きっちりケチャップをまとっている。もちもち柔らかくて美味しい。

待つ間に…(以下同文)
いや、本当にこれこそが喫茶店の、外食の価値だと思う。

この緑のゼリー飾りは唯一無二。メロンシロップの味がほどよく甘くて美味しい。固さからすると、正確にはメロンシロップ寒天かな。

食べにくいのに、うさぎりんごというだけでテンションが上がる。不器用だから上手く出来ないよ…と渋る母親にせがんで、よく作ってもらった思い出のせいだろうか?(迷惑)

プリン・ア・ラ・モードのお値段は750円(税込み・訪問時)
喫煙可のお店です。


☆喫茶クラウン
埼玉県川口市芝新町3−19
最寄り駅:JR京浜東北線 蕨駅



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