好き=詳しくないとダメ？

少し前に“推し疲れ”なんて言葉が話題になった。

今や大多数の人に“推し”がいて、
“推し活”なんて言葉がメジャーな時代だね。

なのに何故そんな言葉が話題になったのか。
自分なりにボヤッと考えてみた。

自分語りになるけど、私は小学生の頃にアイドルグループの嵐にドハマリした。
まだ推し活なんて言葉もなかった時代。
ハマってからの私は我ながら非常にキモかったと思う。

メンバーの名前は漢字まで完璧に覚えて、生年月日や血液型も聞かれたら即座に出るほど覚えた。

テレビ番組は欠かさずチェックし、
録画して何度も見返してやり取りを日記に残した。
毎月雑誌を買っては嵐の部分のみ切り抜いてファイリング。
新聞にちょこっと載ってる写真すら切り抜いた。

新曲が出れば歌詞カードとにらめっこして
１日でも早く曲を覚えた。
コンサートにも行った。

学生だったので限度はあったけど、
できることは何でもしてひたすら追いかけた。
ファンとはそういうものだと思いこんでいた。
（勿論ヤラカシとかはしてないし、純粋に応援してたよ😂😂）

社会人になると共に今までのように追えなくなり、自然と追うことをやめてしまった。
それでも彼らを応援した時期は私にとって宝物だし、今でも好きです。

月日は流れ、私は今俳優の本郷奏多を推すようになった。
とはいえかれこれ15年ほど気になる存在だった。
「ヒミツの花園」というドラマを観た時に
可愛い人がいる。とビビッと来て存在を知ったけど、機会があれば作品を観る程度だった。

正直嵐ほどの熱量はなかった。
あと私の中で「俳優を推す」という概念がなかったのもある。
アイドルじゃないからね。
イベントとかやってたのも知らなかったし、当時は多分行ってなかったと思う。

しかし彼のYou Tube開設をきっかけに
突然好きが大爆発。

とは言え作品全てを観たわけでもない。
今までイベントに参加したこともない。
誕生日すらちゃんと知らなかった。

嵐ヲタクの時に物凄い熱量で推し活をしていた私は、自分自身に「それって本当に好きなの？」と疑問を抱いてしまった。

私は他にも邦ロックが好きで、
複数のバンドを応援している。
だけど毎日曲を聞くわけでもないし、
タイトルや歌詞を覚えていない曲もある。
メンバーの名前すらうろ覚えなバンドもある。
それでも好きな物は好きで、
ライブに行くと泣いてしまうほど楽しい。

周りを見渡せば私よりも詳しくて熱量のあるファンが沢山いる。
そこまでに達していないのなら推しと言っていいのだろうか？と感じてしまった。

もしかしたら推し疲れを感じてしまう人って、
周りの熱量と自分の熱量を比べたり、比べられたりして疲れてしまうのかな。と思った。

嵐ヲタクをしていた時期、
古くからのファンを「古株」最近のファンは「新規」なんて呼び方をしていた。
そもそもこの基準って不明だし、
ファン歴でのマウント合戦も見たことがある。

所謂古株の人が新規は認めないとか、
私は古株だから新規よりも知っていることが沢山あるとか。
当時は私も「沢山知っていることがすごい。どれだけ熱量があるかがすごい」という思考に苛まれていた。

だけど今はハッキリ言える。

知らないことも沢山あるけど、好きなものは好き！！！！

だと。

もうそれでいいじゃん。なんでもいいじゃん。
もっと気楽に推そうぜ。って。
知識や熱量でマウント取ってくる人は放っとこうぜ。

そんなわけで私は今年、初めて本郷奏多のカレンダーイベントに行ってきた。
興味本位で見た「カレイベレポ」には、
もう何年も通っていて顔を覚えてもらっていたり、普通に会話している人もいた。

私はカレンダーイベント参加自体が初めてで、どういう仕組みかも分かっていなかった。
けど行かずに後悔したくない一心で参加した。

イベントに参加した結果、本郷奏多をより好きになってしまい嵐ヲタク時代のキモさが再燃しそうなのだが、これからもマイペースに過去の作品や、まだ観たことのない作品を楽しみながら推しに生かされようと思う。

気付けば小学生の頃から何かを推している人生を送っている私。
情報収集も大切だけど、周りに影響されすぎないことも大切。

多分だけど「知識や熱量のある自分」が好きな人もいるのかもしれないんだ。
それもそれでいいと思うんだ。　
沢山知っている事や、熱量を向けられることは素敵だと思う。

だけどそれって使い方や関わり方を間違えると、
せっかく同じファンなのに傷つけ合いが起こる可能性があると思っている。

私はそこの距離感を大切にしながら、
“好き”の共通点で繋がれた人とは楽しく平和な関係でいたいなぁ。と思うところです。

好き同士で「ここ良かったよね。分かるわかる」と共感し合う事もいいんだけど、何より自分が推していて「楽しい、幸せ」であることを一番大切にしたいなぁ。

私があまりにキモい推し方をしていたら、誰か注意してやってな←