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People In The Box#影響を受けた音楽

好きな人と同じ趣味を楽しめたら素敵だと思ってた。私の趣味はヨガ。オンラインでパソコンの画面を前にポーズをとったりしている。彼は気が向くと隣でぎこちなくポーズをとってくれたりもする。

なんだか楽しい。

彼の趣味はギター。あるいはベース。
よく自室にこもっては、ヘッドホンで耳を覆い小さな音で弦を弾いてる。

私も彼にギターのコードを教わって、ギターを抱えてみたものの、全く弦を押さえられなかった。私のギターへの挑戦はたった数回で終了。指の動かし方が理解不能だったから、挫折も早かった。

彼の唯一の趣味のギターを一緒に嗜むことはできなかったけど、最近では彼が静かにギターを鳴らし口ずさむ音楽に、そっと耳を傾けてみたりしている。

People In The Boxのライブに行ってきました

彼には好きなバンドがあって、もう10年以上ファンを続けているらしい。People In The Box。彼らが雑誌でインタビューを受けたと知れば、翌日にはAmazonがその雑誌を配達してくる。3年以上ぶりにCDを発売したとなれば、発売日には手元に届いている。

未だに彼が音楽を持ち歩くためにスマホではなく、MP3を愛用しているのは動画サイトでのみ配信される音楽をダウンロードし、1人で聴き入るためだろう。

ライブのチケットも、日程が発表され発売日がわかると「〇〇日なんだけど、ライブ行ってきます……」とどこか気まづそうに言ってきたりする。最近では「いってらっしゃい」と答えると、「一緒にいく?」と2人分チケットをとってくれることもある。

彼の好きな人たちに私も会いに行っていいのか!もともと「音楽」は好きで、言葉も好きな私だから、ライブでたくさんの「歌」に出会えるのは嬉しい。ギターへの挑戦は儚く散った夢だったけど、貴重な1人時間を共有してくれて、同じ時間を過ごせることは素直に嬉しい。

誘ってくれてありがとう。昨日もそんな気持ちで有楽町のヒューリックホールに、彼の大好きなバンドPeople In The Boxの音楽を聴きに行ってきた。

People In The Boxご存知ですか?

People In The Boxというバンドをご存知だそうか?失礼ながら私は彼と出会うまで知らなかった。

People In The Boxは、3人組のバンド。アニメのエンディングを担当したこともある実力派バンドなんだそう。

彼と付き合う前、勧められた曲をいくつか聴いてみたけれど、なかなか歌詞の読解が出来ず苦労したのを覚えている。

以前1度だけ「歌詞の意味がわからない……」と彼に言ったら、「俺にもわからないけど、ピープルのそういうところが好き」と言ってた。

確かに……彼の言いたいことはなんとなくわかった。People In The Boxの音楽の歌詞を「言葉」として受け取ると「何が言いたいんだろう?」と考えてしまう。

でも、歌詞の輪郭を捉えて音楽にのせて聴いてみると、短時間で言葉で伝えることは難しい、感情のようなもっとふんわりとしたイメージのような、雰囲気のような……そんなものが響くことがある。

うわぁ……なんか伝わる。言葉では表現しきれない、現実に対する批判のような感情や、絶望にも似た感情のなかから、なぜか未来への1筋の希望のようなものが見えてくるような気がするのだ。

People In The Boxの音楽からは、諦めろと言われているような、諦めるなと言われているような。そんなメッセージが込められているような印象をうける。

私も理解していない

要するに、私はPeople In The Boxの音楽をまだあまり理解していない。

でも、コミュ障で人と関わることを好まない彼が、ここまで惹かれるということで、People In The Boxには、強い魅力があるのだと思う。

外の世界と彼を繋げてくれてありがとう。彼の好きでいてくれてありがとう。たぶん彼はPeople In The Boxに何度も支えられて、今生きていられているんだと思う。

大袈裟なようで結構本気で思っている。

私たちの結婚指輪

私たちの結婚指輪の内側には、wall,windowと刻まれている。

彼が指輪を選んでいるときに咄嗟に思いついたPeople In The Boxのアルバム名らしい。

壁だと思ったら窓だった

喧嘩の多い私たち夫婦のことを壁だと表現したかったのか、これからやってくる2人にとっての壁について触れてみたかったのか、真意は彼にしかわからない。

でも、実は壁だと思って辟易し、壊そうと、登ろうと無茶をする前に、窓だと思ってそっと開けてみるという選択ができないか、立ち止まってみるのも面白いと思わせてくれた。

それは壁じゃなくて 開かない窓

People In The Box「戦争がはじまる」

昨日のライブでやっと、この一節に出会えた。
まだまだ意味はわからない。ただ、ライブで降り注いだ音の雨は1日たった今でも完全には乾き切っていないようだ。まだ耳の奥で昨日の音楽が鳴り響いている。

追伸

私がPeople In The Boxの音楽のなかで、なんか好きだなーって思うのは「翻訳機」。ぜひ聴いてみてほしい。

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