日商簿記2級ネット試験に合格した勉強方法(備忘録)

今年の2月からゆるーく勉強を始め、4月頃から本腰を入れ、5月になって悶々と苦しみ始め、6月になって挫折の2文字が頭をよぎるようになった簿記2級に、先日ようやく合格することができました。
キツかった。何度も泣きそうになったしストレスで狂いそうになった。いや、すでに狂っていたかもしれない。
毎日毎日、空いた時間は簿記のことばかり考えて、気分転換に何かをしたいと思っても「勉強しなきゃ」という呪縛からは逃れられず、苦しい思いをしました。
仕事でクタクタになって帰っても、テキストを開かないと…でも眠い…でも…でも……
という苦悩の日々から解放されました。

備忘録として、勉強に使ったものや、かかった期間、勉強のやり方などを書いてみようと思います。

ちなみに私はネット試験を受験しました。統一試験は1問たりとも解ける気がしません。簿記2級のネット試験と統一試験は全く別物だと思っています。統一試験で合格した人は本当に尊敬します。

まず使用したテキスト、問題集について。
私は簿記3級の時にも使用した、よせだあつこ先生のパブロフ簿記を選びました。
某資格学校から出版されているシリーズのテキスト、問題集が人気がありますが、私には合いませんでした。
パブロフシリーズのいい所は沢山あるのですが、一番はなんと言っても、「手書きの解説」があるところです。
市販のテキストや問題集の解説って、ほとんど活字、いや、むしろ手書きなんてひとつもないのが普通だと思いますが、パブロフシリーズはよせだ先生が実際の解き方の手順を手書きした「下書き」が解説に書かれています。その手順に沿って、同じように手を動かして下書きを書いていけば問題が解けるようになっています。

私は今年の2月にnoteで簿記2級の勉強をすると宣言しました。テキストは買ってあったので、パラパラ読みはしましたが、いまいち集中できず、ほとんど知識はつかないまま3月、4月と過ぎていきました。
というのも、その頃は同棲のための物件探しや契約関係、引越し作業に追われていて、正直、勉強をしている余裕がありませんでした。
そんなわけで、引越しも完了し、ある程度家具が揃った4月下旬頃からようやくまともに勉強に取り組むようになりました。
テキストをしっかり読み込み、章末の問題も解きながらとりあえず商業、工業をそれぞれ1周しました。
しかし、しっかりテキストを読んで理解したつもりでも、章末の問題をいざ解こうとすると全然解けないという状態でした。それが5月の上旬くらいだったと思います。


その頃、テキストの問題もまともに解けないのに、問題集をひたすら解いて解法を暗記するしかない!と思いこみ、TACのあてる!シリーズの予想問題集を解いてみましたが、もうね…、ひとつも太刀打ちできませんでした。問題文の意味すら分かりませんでした。

焦った私は、問題集のレベルが高すぎたんだ!と都合よく解釈し、今度は同社のやさしすぎる解き方の本という問題集を購入しました。
しかしこちらも数問解いて心が折れ、大問2の対策に入る前に挫折してしまいました。さっぱり意味がわからない。私には簿記2級は無理だと本気で絶望しました。

そこで藁にもすがる思いで購入したのが、先述のパブロフシリーズの問題集でした。
今思えば最初からこちらを買っておけばよかったのですが…。
パブロフシリーズも問題は難しかったのですが、解説がとにかく丁寧、分かりやすく、簿記3級から馴染みのある私にはとても合っていて、抵抗感が少なく1周、2周、と進めることが出来ました。
この間に工業簿記はほとんど理解することが出来たと思います。
商業簿記も同じように最低1周、できれば2周したかったのですが、工業簿記が終了した頃にはもう6月に突入していて、6月末頃に受ける予定だった私には時間が足りませんでした。結果的に1周もすることができないまま、巻末の連結会計はほぼ捨てた状態、模擬試験も一度も解かないまま本番に挑む事になりました。

当日はもうすっかり諦めモード。天候も悪く気分はダダ下がりで、消化試合のつもりで試験場に向かいました。
結果は86点、合格。

運よく得意分野ばかり出題されたのか、本番はわりとスラスラ解くことができました。試験時間も20分ほど残して終了したので、余裕を持って解けたかなと思います。


まとめると
①勉強期間は最低3〜4ヶ月
②テキスト、問題集はパブロフシリーズ
③最初はテキストでインプット、テキストの内容がある程度頭に入ったら問題集
が、私の簿記2級勉強方法でした。

以下、蛇足となりますが、簿記講義動画について。
巷では、最近はyoutubeの講義動画が優秀だからテキストは必要ないとか、無料で学べる動画講義サービスがあって、模擬試験もそこで無料で受けられるからテキストも問題集もいらないとか、動画だけを何周か見ただけで短期合格できるとか、そういった声が見受けられます。
私も何度か、それらの動画講義を見てみたことはありますが、私には説明が冗長すぎると感じるところがあったり、(私にとっては)無駄な雑談みたいなものが多かったりして、なんだか合わないなぁと思ってしまい、結局ほとんど見ないまま終わりました。
とはいえ、精算表や財務諸表の問題は計算量も多く、複雑なものも多く、テキストの解説だけでは理解が難しい論点もあります。そこはよせだあつこ先生がyoutubeに投稿してくれている解説動画を見て補いました。他の簿記講義は男性の先生が多かったのですが、よせだ先生は女性の方だというのも私にとっては良かったと思います。私は女性の優しい声の方が頭に入りやすい気がします。もちろん解説もとても丁寧ですし、テキストと同じように手書きで実際の解き方を教えてくれるので、テキストと合わせて使うととても学習効率が高いと思います。
動画で勉強してみようとしたけど続かなかったという方には、とにかく書店で一度いろんなテキストを見てみて、自分に合いそうな一冊をまず買ってみることをおすすめしたいです。私はパブロフ激推しです。


以上が私の簿記2級勉強法でした。
簿記2級程度では大したスキルにならないかもしれませんが、もともと数字アレルギーと言ってもいいくらい数字が大の苦手、会計なんか興味すら持てなかった私にとっては大きな第一歩だと思っています。

20230703

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