第51話 簿記2級を確実にとる為に
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簿記2級の検定日が近づいてきてました。
朝は先生方々が、「おはよう!」と言いながら教室前で竹の棒や竹刀を持って、激を飛ばします。
先生方々も、生徒である私達に資格を取らせるのが仕事ですから。
しかも社会人の方々も教えていて、目の下にクマをつくっています。大変なんだろうなー、気も使うだろうし。なんて、自分にも余裕無いのに観察してしまう私。
最低ラインの簿記2級は、確実に取りたい。透析しながら、それでも確実に。できれば、ストレートに受かりたい。
実は私が入ったのは、税理士科(2年制)なのです。仰天ですよね。簿記3級落ちたまま養護学校高等部を卒業したのに。
無謀を通り越して奇矯だったかもしれない。
ですが、それくらいのプレッシャーを与えないと、これからの人生甘くない!と自分自身にバシバシと背中を叩いていたんです。
とにかく、確実に取る!
その為にしたことは、家で検定日前の1ヶ月テレビを一切見ないように、コンセントを抜きました。
透析中は爆睡し、満員電車で人に挟まれながら寝て。教室に着くなり、同級生に聞いたことがありました。
「今日って、商簿?工簿?どっちだっけ?!」
最早、昨日がどっちを受けたか覚えてない!朝に勘だけで教科書類を詰めて、バタバタと専門学校に来ていました。
どこにも余裕なんて無い時を過ごしていました。今の私は、長い透析期間により人よりゆっくり歩かないと、足首にヒビが入ったり壊れやすい体になっています。ですが、あの頃は人を抜かして歩いていました。
透析後に名古屋駅へ行く道で、ナンパ男が声をかけてきても、スタスタスタスタ!!
「他の人、誘って下さい!さよならー!」
「ねえ!!いつもこんなに速く歩くの?!」
改札口まで付いてきた人までいました。
バックにはプリクラに電話番号書いたものを勝手に貼られていたり。家に帰るとバックを点検でした。
気持ち悪!
でも、さすがに終電になってしまうような日には、そんな人は現れずに帰りました。
当然そんな日は透析終了時間が遅いので、最後に病院を出ることになっていて、看護師さんに負担をかけていました。何も言わず、協力してくれる姿に感謝しかありません。
走りに走る日々は、充実していたと言えば聞こえは良いですが、内情は体が持つか?心は持つか?信じられない日々でした。
食らいつくという言葉が相応しかったね。
ハンディーがあるのに、頑張ったよ。
健康な同級生が知ったら仰天だね(笑)