第57話 髪の色は自由でいい
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専門学校に行き、透析日は透析に行くのですが、透析室の臨床工学技士さんのNさんを、私は興味深く見ていました。
臨床工学技士とは、透析の機械や人工腎臓の管理や透析液の管理などをして下さる方々です。
そのNさん、年齢は20代半ばかな?髪の毛が色んな色に変わるんです(笑)今から28年ほど昔のことですよ?茶髪も許されてない時代です。
完全にアウトローでございます(笑)
でもね鼻歌を歌いながら、ちゃんと管理してくれて良い人なんです。
私は資格を取って就活をしないといけない未来を見据えていて、でもNさんの自由さに憧れていました。
基本的に真面目で冒険をできない私でしたから、羨望という言葉が相応しかったですね。
しっかり管理してくれてる信頼感あればこそ、出来る事なのでしょうか?
いやーーー?アウトローには違いない。私服姿を知りませんが、頭は完全にロックバンドのお兄さんです。
「ねえ?その頭は何も言われないの?」
「言われないよ?ふーん。だけだね。」
マジか。
いきなり、さようなら~!解雇!て言われないのか。医療業界て緩いの?いやいや、見たことないし!(一日だけでも染めてみたい!いーなー。)
事務職を希望している私には、ありえそうもないのです。そして、子供の頃から色んな制限、運動制限や食事制限を受けてきた自分としては、髪色くらい変えてみたい。本当の自由というものに憧れていました。今もそうかも知れません。
一般的な話をしますが、腎臓を悪くするのは年齢を重ねて、日頃の不摂生が良くなかったり(カップラーメンの汁も全部飲むとか、牛丼屋さんで汁だくとか。)、あとは遺伝的なものなどです。
私のように親戚にも同じような腎臓や膀胱が悪い人がいない、家族の中で病気なのは私だけ、単純に腎臓だけの問題じゃないというのは、どうにも難しい病気ばかりを診る病院へ行かないと、似た人は見つけられません。
人生の初めから健康とはどんな体なのか、どんな感じなのかの体感を知らないのです。
ね?髪くらいって思いますよね?(笑)
子供の頃、母に塗り絵を買ってもらい塗って遊んでいた時、その塗り絵の表紙に金髪の女の子がありました。当然、私は黄色に塗っていて。。
母にも塗ってみて!と渡した時に、母は髪をこともあろうか水色に塗ったんです。びっくりしました!水色にしていいんだ!
「自由」というものを初めて知った瞬間でした。
心は自由でいいんだよ。
管が3本あっても、透析行かなきゃいけなくても。
だんだん出来るよ。
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