第71話 猫のポッポちゃん
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20代の頃、透析に通っていた駐車場周りを縄張りにしていたメス猫と仲良くなりました。白にポッポと黒の牛模様です。だからポッポちゃんでした。
ポッポちゃんはとても利口でした。
透析に来て少し時間があると、私は段差に座ると空かさず膝に乗り暖をとります。たまに怪我をしている時がありましたが、喧嘩は強いようで変わらず縄張りを確保していました。
冬にはコートで寒風から守ってあげて、一緒に暖まりました。
「ポッポちゃん、もう透析にいかなきゃ。降りてくれる?」
退きません(笑)
仕方無く立とうとすると、猫パンチが飛んできます。やれやれ、まだか。あと10分だけ。寒い時期はそんなやりとりでした。その後にポッポちゃんは仕方無く降りてくれます。
そうです。私は昔から猫が大好き!猫の声真似は得意です。
昔、飲食店で悪戯をした事があります。
「にゃおーん!」
声真似をして店員さんをアタフタさせた事が(笑)
それほど似ています。
私と会えた人は、リクエストして下さい。飲食店以外でね(笑)
ある日のこと、ポッポちゃんが駐車場に見つからなくて、近所を見ると予備校の生徒らしき女の子2人組から、お弁当を分けてもらおうと膝のお弁当を覗き込んでいる姿を見つけました。女の子は嬉しそうです。
ポッポちゃんは、駐車場前のアパートの大家さんに餌をもらっているのを、私は知っていたので(人間用は塩分多いからダメだよ)と思い、ポッポちゃんを呼びました。
「ポッポちゃん!ポッポちゃーん!」
するとポッポちゃんは
「にゃーーん」
と返事をし、尻尾をピンと立てて私の所へ早歩きで来てくれました。(よし、1度は止めれたぞ)
女の子達はビックリしてました。ポッポちゃんは世渡り上手(笑)
でもそうじゃないと生き抜けないんですよね。大家さんからの餌だけでは、喧嘩は勝てそうもない気がします。
そんな癒される年月に、ポッポちゃんを見つけられなくなってしまった日が来たんです。車の下はもちろん、呼びながら近所も探しましたが見つかりません。(どうしたんだろう?喧嘩に勝てなくなっちゃったのかな?)
半野良猫の寿命が何歳なのか、そもそもポッポちゃんが何歳なのか知らなかった。次の時も探しましたが、見つけられず。
「ポッポちゃん。。」
違う所で生きている事を祈り、自分の心を立て直しました。
大家さんも寂しそうでした。
私と仲良くしてくれてありがとう。
寂しさを他の猫で埋めることは出来ませんでした。私は犬も猫もアレルギーで飼えませんから。貴重な存在のポッポちゃんでした。
あんなに仲良くなれて良かったね。
きっと今呼んだら、見えなくても来てくれるんじゃない?
そばにいてくれるよ。
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