第142話 悩んでも口にした言葉と2人の医師の見解
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小腸からの人工肛門イレオストミー閉鎖手術を、三重大学医学部附属病院消化管外科にて行い、元気に退院して、外来の診察日です。
2010年12月
ぐるぐる悩みながら消化管外科外来へ、とことこと来ました。
(これから移植登録しなおしても、すでに透析20年。また0から順番来そうな15年したら、心臓の合併症で手術出来ないかもしれない、、また登録するのか、しないのか、、)
ぐるぐる悩み・・・結局、診察室で口にした。
私「先生、腎移植登録はいつになったら出来そうですか?」
小さな希望、自分から消すのはおかしいよね。
〇木先生「登録だけなら年明けでも大丈夫じゃないですか?」
私「来週に日赤(名古屋第二赤十字病院)の消化器内科に行きます。話を通しておきます。移植については、移植外科の先生にお願いします。」
明るく受け答えしている自分がいました。キリがないほど悩んできたのに。
〇木先生「また始めからというのは大変ですが、これで1つに専念出来ますね。岸さんみたいなのは珍しいですが、良い事が1つ出来ました。」
私「はい、似たような人いたら教えてください。」
家に帰ってきて泣けてきて、寝れない。
背負ってるものが重くても辛くても後悔はない。大丈夫だ。良かった。
先生が良い事が1つ出来たと嬉しそうだった。
これでいいんだ。
良い日になったんだ。
2011年2月
名古屋第二赤十字病院移植外科へ。
1人で行くんじゃなかった。辛かった。でも大切なこと。
・透析20年で、これから10年以上待つのは・・・と〇井先生に複雑な顔をされた。
・私は膀胱尿管逆流症なので、正常な膀胱が無い。小腸で人工膀胱を造らなくてはならない。
・すでに小腸はクローン病で短いので、手術で開いてみないと分からない。
・無理ならストーマ(お腹にパウチを貼り付け、そこに尿を排出出来るようにする)
・つなぐ血管の確保(腎臓は流れてきた血液から、必要な成分は残し、不必要な成分を尿として排出する)
問題は多々あります。ハイリスク。
できればストーマは避けたい。小6まで尿路ストーマだったので。
1人でこの説明を聞くのが怖かった。声が震えそうだった。
ハイリスクながら再登録することとなり、それを三重大学医学部附属病院の〇木先生に報告。
体調は12月より安定してきていました。炎症も無く栄養をある程度吸収できていました。
なんとかなる。
なんとかなる。
なんとかなる。
大丈夫。
人生を歩こう。
背負ってるものが本当に重いね。
でも小さな希望、消さないで偉いよ。
ものすごい勇気だしたでしょ?
自分でずいぶん悩んだもんね。
「人生を歩こう」
こっちが泣けてきたよ。
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