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第15話 母の妊娠と病気の悪化

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離婚問題が始まり、よく言いあらそう両親の元に、赤ちゃんが来ました。
幸せそうに妊婦服を買いに行く両親。

私は嬉しさと怖さが半々。
私みたいな病気の子が生まれたらどうしよう?
お願い!!元気な子にして!
心の中でいっぱい祈ってました。

その最中、私が小学校6年生の冬休みに、左右の腎臓に管を入れる手術をしました。

その頃の小児外科では、手術を受ける子供に手術説明をすることは無かったんです。親のみに話し、了解をえて手術です。

看護師
華ちゃん、この日に手術だからねー!?


はーい!

それだけです。
体に抜けない管が入ることを知らせてもらえなかったんです。

愛知県岩倉市の五条川の千本桜。

手術当日、小児外科用の黄色いストレッチャーに乗り

行ってくるねー!

と両親に手を振る私。
どんな体になるのかなんて知りません。

手術が終わり、目が覚めました。
私を覗き込む心配顔の親が見えました。
私は手と足が動く事を自分で確認すると、両親に

大丈夫だから、帰っていいよ!
と言いました。

両親は、安心し頷くと帰って行きました。
その後です。
私は、自分の体がどうなっているのかを確認しました。


管がある。。。。。
これ、、、絶対直ぐに抜けないやつだ!!
愕然です。

また、人工物の体に逆戻り。。。



奈落の底に落ちました。




初めて1晩中泣きました。
看護師さんの2時間ごとの夜の見廻りの時には、寝てるフリをして、去ってから声を出さずにボロボロ泣きました。

次の日の朝、無理矢理にも笑顔をつくり、普通に看護師さんと会話をする。

平気なフリ、大丈夫なフリ。
だって、もっと大変な子、知ってるから。
大丈夫だよ!頑張れるよ!
自分の心にまで、大丈夫なフリ。

これでは、心が壊れて当たり前ですよね。
体の調子が退院できるほど良くなれば、心も回復してくると大人は思っているのでしょうか?
何処にも向けれない静かな怒りが湧いてきます。

心の中の黒い塊は、自分で溶かす方法も分かりませんでした。

辛くて、苦しくて、悔しくて、悲しくて、虚しくて。

こんなに一生懸命生きてるのに、なんで?!
ねえ!!なんで?!

酷い!!!

って、叫んでいいよ。
管、引きちぎりたいよね。
点滴の機械と棒ごとぶっ倒していいよ。


何でも言っていいから、自分にフリするのやめようよ。

大好きだよ?
頑張ってくれて、ありがとう。
ずっと傍にいるよ。。

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