第139話 産科婦人科医師に告げられた言葉
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三重大学医学部附属病院にて、3度にわたるクローン病計画的手術2度目をし、回復し退院する前でした。
入院していた消化管外科病棟の倉庫に、手術に携わった産科婦人科医師と椅子を持ち込み2人になりました。
私の膿瘍2ヶ所のうち1ヶ所は、子宮と腸の間にあった為に産科婦人科医師も手術に携わっていました。
話した内容は真っ暗闇に突き落とされるものでした。
・普通の女性は妊娠すると、胎児の成長にしたがい他の臓器が場所を移動し、隙間を作り成長を守ってくれます。
・私の場合は危険なほど手術を繰り返してきていて、臓器同士の癒着が激しく妊娠しても臓器が隙間をつくらない。
(癒着とは、人工的に臓器を触られると臓器同士が嫌がりベタベタとくっつき合う事)
・したがって、私の将来的な妊娠・出産は諦めてほしい。
医師「申し訳ない。」
ガバッと医師から頭を下げられてしまいました。
私「産める人が産めばいいですよ!」
笑って大丈夫なフリをしました。
倉庫から出ても医師は頭を下げ、去っていきました。
一晩中泣いたのは言うまでもありません。
何のために頑張ってきたのか、意味が分からなくなりました。
普通に子供が将来産めたらいいな。
2人欲しいな。4人で幸せに暮らすんだ。
私には叶えられない夢になりました。
生理が来る度にズタズタになります。
男性には一生分からないと思います。
退院して透析する病院に帰ってきても、産休をとる前のふっくらしたお腹の看護師さんと会話しなくてはいけない時も。
元気な子を産んでほしい気持ちは、ちゃんとあります。自分が生まれつき病気だからです。
私「頑張ってね!元気な赤ちゃん産んでね!」
看護師「ありがとう!頑張ってくるわ!」
言葉に偽りはありません。
一方で産めない、妊娠さえ許されない地獄の苦しみを感じます。
そんな試練は何度も何度も繰り返されます。
心が壊れないはずはありません。
心から祝えてない気がして自分を責めて、耐えることも辛くて生き地獄です。
何度も何度も死にたいと思いました。
透析に行かずに電車を乗り継いで、携帯もどこかにわざと置き捨て、知らない場所へ旅立ちたいと何度も思いました。
でもこれまで助けられてきた医療従事者の皆に、心配をかけたくない。
透析に通い続けます。
卒業していた精神科に、また行くことにしました。
・睡眠時間の短さ
・頭痛
・もう1人の自分が悲鳴をあげて泣き叫んでいるのが分かる。
限度は、越えすぎていました。
透析にちゃんと通って、笑顔で対応して凄く無理したね。
いっつも泣かない。
とんでもなく辛いのに。
子宮を取っちゃった人の事とか想像できて偉いね。
理性的に透析通って偉いね。
人生を投げ捨てないで偉いね。
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