第32話 皆でお葬式へ
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同級生のシンちゃんが旅立ちました。
病気との闘いは終わったのです。
シンちゃんの部屋は換気のため、扉が開いていて私は直ぐに気づきました。
小さな頃から死に慣れていて、涙も出てきません。
私だって透析を拒否して、野菜ジュースや果物のジュースの100%のでも飲めば死にます。いつだって死は身近にあるのです。
シンちゃん、お疲れ様。
声も姿も、ずっと忘れない。
どれだけ辛かったかも、響いてきた声でわかったよ。
皆と会いに行けなかったのが残念だけど、十分ちゃんと受け取ってるからね。
皆でタクシーに乗り、シンちゃんのお葬式へ行きました。
止めどなく泣いてる子もいるなか、私はやはり涙は出ませんでした。
シンちゃんは棺に入っていて、静かに私は見送りました。
心の中でシンちゃんを、優しい柔らかな布で包んであげたい様な気持ちでした。
皆で卒業出来なかった。
1人、減ってしまった。
あんなに精一杯生きたシンちゃんを、誇りに思います。
私だって明日にどうなるか分からないけど、生きてみる。ただ、それだけだ。
校内で見てるだけで、微笑みをくれた人でした。
姿は背が高いわけではなく、少しずんぐりとしていた。薬の副作用もあったのかな?
「僕のなのにーー(笑)」
「わかんなーい!」
「痛いよーーー!」
今更、泣けてきます。
皆を笑顔にさせてくれて、ありがとう。
また、いつか!
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