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自分で場所を見つけるとか、自分の好きなものを通して人とつながるとか(2024/4/4 ユウトさん)
これは私たちが誰かの話をきき、なるべくそのままを書き残すことで、現代に生きる人の生活や思想をアーカイブしていく試みです。ターニングポイントに関するお話をしていただき、あわせて、姿を写真に収めさせてもらっています。
――話したくないことは話さなくて大丈夫っていうことで。なんか事前に考えてくれてたりとかしますかね?
ターニングポイントですか。
――はい。
ふっふっふ(笑)。どうなんすかね、いろいろ考えましたけど……。なんですかね……。
――うふふ(笑)
はい(笑)
――結構いっぱいありますかね?
そうなんですよね。いっぱいあるし、ないと言えばないし、みたいな感じなんすよね。なんか特にここがみたいな。話し方によって違うだろうし、テーマによって違うだろうし。なんか、そうですね。考えましたけどね。はい(笑)。なんですかね。
――最初に話をきかせてもらった人は、その時言いたかったことみたいなのを言ってくれました。
はいはい。
――最近旅行に行ってきたから、そういう旅関係の話が出てきたりって感じでした。
はい。
――今一番言いやすいこと、でいいかなと思いますけどね。
あーなるほどですね。はい(笑)。恥ずかしいですね、あらためて。……そうっすね。自分は大学が、茨城のつくばという、筑波大学なんですけど。つくばという場所に進んだんですけど。それがひとつ…なんか、はい、ターニングポイントかなと思いましたね。
――あー、進学自体が?
そうですね。
――へえ。元々のご出身は?
元々は神奈川の横浜なんですけど、田舎の方の。町田とか相模原とかの近くで。イメージする横浜っていうよりかは、ちょっと田舎で、育ったんですけど。
――はい。
そうですね、そっからつくばに行ったのはなんかちょっと自分としては多分、今につながる……だったのかなあなんて。「ターニングポイントはいつですか」という話をいただいた時に、僕は進学だなあと思いました。なんか、いろんな意味で。
――大学、何学部だったんですか?
学部ですか、学部は情報学で。
――情報学!?
全然、本関係ないんですよね。はい。
――情報学って何なんですか?
プログラミングとか。
――あ、そういう感じ。なるほどなるほど。
いやだから本当にね、情報学の中でも結構なんかちょっと、なんて言うんですかね。新しいメディアの研究とかしてる人が多かったので。プログラミングとか……なんていうんだろう。そうですね。もう全然忘れちゃいましたね。
――あー、じゃあその内容自体はあんまり?
SNSとか、当時まだ出てきたての頃で。今34歳なんですけど、15年前とかだから。スマホもまだなかったし。そうですね、そういう研究とか勉強とかしてる人が多かったので、ニューメディアの仕事に就く人が多めなんですけど、自分は本屋になっちゃったので。オールドメディアの(笑)
――たしかに(笑)
なんだこりゃって感じですけど(笑)
――原点に帰ったといえば……。
でもまあメディアは好きだったっていうか、なんか、それはあると思うんですけど、ふと考えたら。
――でもそこが直接関係しているわけじゃないって感じですよね?
どうなんですかね、わかんないな。あんま考えてこなかった。
――その、つくばに行ったのがターニングポイントって思った、最大の……あれはどこにあるんですか?
やっぱり、なんて言うんですかね。自分で……自分で場所を作ったりとか。自分で場所を見つけるとか、自分の好きなものを通して人とつながるとか……その原体験というか。中高までは、ね、決められた……自分ではどうにもならないじゃないですか。まあ大学……いつでもどうにもならないですけど(笑)。
――(笑)
でもなんか、その地区に住んでたからこの学校に行くわけだし。親の選択とかが関係してくると思うんですけど。
――はい。
自分でつくばを選んだんですけど、それはちょっと色々、実家を出たいとかもあって。あと中高が東京だったんですけど、なんか東京楽しくないなみたいな(笑)
――へえー!
そう思ってて。楽しくないというか、受験もあったんですけど、競争じゃないですか。
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――中学受験ですか?
中学受験もしてるんですけど、大学受験。
――ああ、大学受験。
殺伐として。なんか割と進学校というかいい学校だったんで、なんか人間関係がどんどん殺伐としてきて、足の引っ張り合いというか。
――へえー! 結構じゃあ激しいところに。みんなお勉強がんばるとこにいたんですね。
そうそう、勉強してるのに「してねーよ」って言って、騙し合いみたいな(笑)。まあその、推薦とか絡んでくるから。
――ああー、たしかにたしかに。
内申点とか、枠が決まってるし。なんかクラ代、クラスの代表になったりとか、重要なポジションを、ねえ、推薦のためにやる人とか。なんか楽しくなくてその殺伐とした(笑)
――はい、競争社会的な。
そうそう、そうなんすよ。そうなんすよねー、なんか……降りたかったんですよね。あと、東京の大学に行くとすると実家から通わなきゃいけなくて、神奈川だったので。家を出たかったので……東京以外で。それが一番の理由なんですけど。で、まあ東京もちょっと殺伐としてる気がしたから(笑)。そうそうそう……っていうのでつくばに行ったんですけど。東京で知り合う同年代の人とかの話を聞くと、やっぱり東京への憧れとかがあるじゃないですか。
――ありますあります。
大学は東京に行くみたいな。
――そうですね。
地元から出てくるみたいな。っていう話とかを聞くと、自分は全く逆で、なんか中高のときにもう東京いやだみたいな(笑)。殺伐としてて怖いみたいな。競争いやだ降りたいみたいな気持ちで大学は茨城行って。
――そうなんですね。
だからつくばがよかったんですよね、肌に合ってて。東京まで1時間ぐらいで出てこれるから、不便ではないし、遊ぼうと思えば遊びに行ける。それこそ音楽好きなので東京のクラブイベントとか、ずっとヒップホップ好きだから、大体オールナイトだったりするんですけど、別に1時間あれば東京行って、遊んで、朝帰ってくる。遊ぶ分には別に問題ないし。うん、あれなんの話でしたっけ。あーつくばが、そうか、ターニングポイントか。
――ふふ(笑)
だからそうですね、東京への憧れとかがまったくなくて、逆にいやだ、東京から出て行きたいみたいな……中高で思って、で、筑波大学に入って。そうですね。なんだろう、ちょっとわかんないや。なんかでもその……いまもこんな、競争から降りてしまってるので(笑)。そこへのこだわりみたいなのが、なんか難しいですよね、ターニングポイントっていうとそこで変わったみたいな感じがあると思うんですけど、なんかそうじゃないんですけど……なんとなく同じというか。うん。自分も今はね、こんなちっちゃいお店1人でやって生きてる……競争してないので(笑)。
――はい、その降りた特徴的な出来事が、大学行ったことだったみたいな。
なんかね、なんかわかんないっすよね。変わってはないんですけど。
――うんうん、たしかに。そのとき自分でわざわざそういうこと、あんまり深く考えないですもんね。
今思うと、感覚としてはつながってるなと思いますね。東京行ってバリバリ、コネクション作って、いいところに就職して、みたいなこととか、キラキラした東京の生活を送るみたいに、強く思う人もいるわけじゃないですか。まったく思ってなかったし、それは今も思ってないし。で……つくば行ってみてやっぱり楽しかったのが、やっぱり自分で、音楽とか映画とかなんでもいいんですけど、好きなもので人とつながって、楽しく生きていれば、やっぱりそっちがいいって、自分の肌に合ってるなって、大学行って思いましたね。筑波がちょっと特殊だと思うんですけど、京大とかに似てるかもしれないですけど、周りにみんな住んでるんですよね。
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――あー、大学の?
そうそう。もう歩いてみんな、まあチャリか、チャリでその生活圏内の中でみんなが暮らしてるみたいな大学なので。しかも一応国立で、だから全国から一応こう、ちょっとだけ頭いい人みたいなのが集まってくる大学ではあるので、なんかいろんな人がいて、絶妙なんですよね多分。東京に行けなかった人もいるし(笑)。東京が怖かった人もいるし、なんか絶妙で、でもそれもよかったと思うんですけど。全然違うけどちょっと似たとこがあるというか。特殊な状況だとは思うんですけど、みんな近くにいるから、遊ぶじゃないですか。趣味が近い人とかで。それがやっぱ楽しかったですよね。やっぱそれでいいやみたいな(笑)。
――その感じをやっていきたいみたいな。
強く思ったわけじゃないすけどね。でも別にバリバリ競争してやるよりかは自分に合ってるのは、なんかこう好きなものでつながって話したり遊んだりして、生きていければ別にいいかな。たくさんお金もいらないし、なんかそっちの方がいいなーみたいな……そんな風には強く思いましたね、それは。つながってると思いますね、そういう意味では、今の生き方と。
――つくばの本屋さんで私一回ライブしたことがあって。
ああ! PEOPLEですか?
――いや、なんだっけ……。つくばの本屋さんでライブできるとこあります? ない?(笑)
つくばで本屋って言ったらPEOPLE BOOKSTOREっていう本屋さんで、そこはライブの企画とかめちゃくちゃやってるんですけど。
――そうなんですね。ちょっと名前まで覚えてなくて、つくばだったと思うんですけど……。前やってたバンドが結構、電子音楽に近い感じだったというか、クラブミュージックにもちょっと近い感じだったんで、そんなにこう、生というよりも、電源があればどこでもできるみたいな感じで、本屋さんに呼んでもらって出たことがあったんですけど。なんて言うんですかね、そこに集まってる人達も、やっぱそこに誇りを持って場を作ってる感がすごくあったので……そことかなのかな、と思ったんですけど、違うところでしたかね。
どこだろう、知らないな。
――えーと、なんだっけな、すみません覚えてなくて。
んー? いつですか?
――えー、2018とか19とか。つくばじゃなかったんかな……もう(話の)全てが終わる(笑)
まあ北関東はね、一緒になっちゃいますからね。
――当時、本当にめちゃくちゃライブやりまくってたんで、はい、ちょっとあれなんですけど……。(※のちほど調べてみたところ、水戸の本屋さんでした)
なおさら一緒になっちゃいますよね。茨城、埼玉、群馬、栃木。
――茨城でなんかもう終電間に合わないから帰らない、みたいになったようなのを覚えてて、すごいちっちゃい空間でやったんですよね。すみません。でもそういう場所がやっぱりあるっていうことなのかなと思って。つくばでそういう、居場所的なところがあったということですか?
そうですね、はい。今もあるんですけどOctBaSSっていうクラブに。今も遊びに行ってますけど。だったり、本屋だったり、なんかずっと遊んでましたね。
――そこでみんなと、友達と知り合ったり。そこがすごい居心地よくて?
そうですね。うん。だし、かっこいい大人がいるというか。
――あー! わかります。
でも彼らもやっぱ今から思うと、はみ出し者ですよね(笑)。当時学生の時はなんかよくね、よくしてくれるというか(笑)
――場所作ってくれる感じ。
うん、楽しい大人たちだなーと思ってたけど。いま思うと、本当どうしようもない人ばっかりだったなって(笑)
――でもそれでもやっていけるっていう心強さ。
そうそうそう。朝までテキーラとか飲んで、仕事行くとか言って。まあだめですよ飲酒運転ベロベロで(笑)。そしたらなんか昼過ぎに起きたら田んぼの中にいたとか言って車突っ込んで(笑)
――じゃあ仕事も行ってないっていう(笑)。なるほど。
むちゃくちゃでしたけど。まあまあ、それで生きていける。
――たしかに。それでやって行けるんだ! っていう。
全然いいじゃんって思ったりしますけど。とか、PEOPLE BOOKSTOREは、こないだ11周年、今12年目かな。自分、最後の2、3年被ってるんですけど、本当に何にもないところに、急に本屋ができて。
――ちょうどそのタイミングにできたということ?
そうですね、はい。これ俺も載ってるんですけど。(※本を取り出す)
――ええ! 『本屋、ひらく』 ?
そうですそうです。
――へえー。
いろんな本屋、個人事業主、個人でやってる本屋さんが載ってるんです。
――本当だ。
PEOPLEをやってる植田さんとかも載ってます。今でも遊びにいくんですけど。
――今でも結構行くんですね、つくばまで。
そうですね、なんかだから地元みたいな感じですねもう。気持ちの中で。
――ああー。好きな場所。
そうですね。PEOPLEもそうだし、さっき言ったOctBaSSっていうクラブは元々Sol y lunaっていう別のクラブで、Sol y lunaの時から遊びに行ってたんですけど、なんかその店長の人がもう辞めるってなって、遊び場がなくなるってなった時に、自分の2個上で……1個上かな? 多分当時まだ25とかじゃない? ……そうっすね。今考えるとすっげえ恐ろしい話ですけどね、25歳とかの、一緒にラップやってた、一緒にイベントやったりとか遊んでた先輩の人が、じゃあ買うって言って、25とかでクラブ買い取って(笑)。
――すごい。
すっげえ借金とかして、買って。で、その場所を守って作って。その人もとんでもない人で。元々結構な不良なんですけど(笑)、大工の仕事やってたこともあったりして、で、自分で内装とかもできるからそれで自分でやったりとかして。音楽の学校にも通ってたからPAだったり音響とか全部自分でできるし。なんか全部自分でやってるんですけど。そういう大人たちが、いや大人じゃない、1、2個しか変わらないからあれですけど、なんかそういう、こう、自分でやる美学がかっこいいというか。それがいいことというか。そういう大人がいっぱい周りにいたので。そういう人達と遊んでて……という感じです。OctBaSSも今もあって。もう10年以上ですね。今も遊んでて、自分も出店でイベントに誘ってもらったりとか。
――ああー。その方がまだ続けてるんですか?
そうですそうです。
――ほえー! 買ってそのまま?
まあ場所移動したりとかしてますけど、そうそう。同じ地区内で。やっぱ開発とかで移動しなきゃいけなかったりとかきっとあるんですけど。でも全然、どんどん良くなってます。
――へえー、人も集まって。すごいですね……。
すごいです、すごいです、本当に。ていう感じです。だからやっぱなんか、つながりますよね、今の自分の生き方とかも。うん、思います。
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――そういう本も多いなっていう感じがします、ここ。ラインナップというか。
ああー、たしかに。どうなんですかね、わかんないですけど(笑)
――そんなにこう……シンプルじゃないですけど、すべてのことって、すごい複雑ですけど。
はいはいはい。まあでも自分もね、そう思ってなかったら本屋やらないですよね。自分でやらないですよ。まあ何屋でもそうだと思いますけど(笑)。
――はい。でもなんで、東京で本屋さんを?
それはもうなんかあれですね、結局就職で東京になっちゃって。そうですね。わかんないなあ。映画雑誌の会社で、就職決まって。
――やっぱ最初は一旦就職しようと思ったんですか?
もちろんですね、自分には何もないので(笑)。
――あはは(笑)。こうスキルというか、つけようみたいな。
いやいやそんなことも思ってないです、もう何もないから(笑)。
――その、場所を作ることに憧れ……
ないですないです。全然、自分は遊んでただけですから。つくばで遊んでただけです。
――そっかそっか。じゃあその当時に「自分も場所を持って……」っていう、決心とかは特になく。
ああー。音楽やってたんで、音楽は、はい、音楽やりたかったんですよね。
――うんうん。そっちメインで動いてたんですね。たしかにそしたら東京、行ってもできますもんね。
そうですね、はい。だし、映画好きで、たまたま映画雑誌の会社が採用してくれたので、まあいっか、別に就職を東京にしたいと思ってなかったし、東京がいやだとも思ってなかったんですけど。まあ興味あることというか、好きなことの近くで働きたいなっていうのがあって、で、たまたま映画雑誌の会社が採ってくれたので、東京になりました。
――へえ、そこでは、雑誌の会社ってことは、文章書かれてたんですか?
いや、営業で。本売ってましたね。だからそれで一応、本屋になるのにつながるんですけど。
――なるほどなるほど。雑誌の会社の営業って、具体的にどんなことするんですか?
本屋に行って「置いてください」とかいうのもあるんですけど。本って取次っていうトーハンとか日販っていう会社があって、そこがばら撒くんですよ本を、いろんな本屋さんに。その大きい取次会社に行って、何万部とか何千部取ってくださいとかっていう話をしに行ったりとか。あとフェアとか企画とか。でもちっちゃい会社だったので、外に向けた営業の仕事もありますけど、社内の中で、例えば表紙こっちの方がいいですとか、タイトルこの方がいいですとか、お金の周りの話とか、予算がどれぐらいだからこういう感じでやっていきましょうとか。社内の中でそういう調整だったりとか、そういう仕事も結構大きかったです。あと広報もあったし、なんかまあ本当30人ぐらいしかいなかったので、編集以外の、本を売る、売ることについての、なんでもやってましたね。
――え、そこに新卒で入って……何年くらい?
はい、5年くらい、勤めましたね。
――そのあと、ここですか?
違います、そのあと1年別の出版社で。はい。
――転職して。
転職して、そこがもう本当に。クソみたいな会社で(笑)
――あっはっは(笑)。どういう方面のクソ?
もう本当クソですよ。クソ、クソですよ。
――なにが、なにがというか(笑)
いやもうなんか言われたことをやっとけばいいみたいな会社で。
――ああー。
意見を言う場もないし、求められてないし、社長が絶対的な権力を持っていて、社長のために働く、社長の言ったことが正しい。
――なるほど。そういうタイプか。
考えるな、みたいな。
――あはははは(笑)。それは……なんでそこに行ったんです?
いやでも、本当に詐欺みたいな。なんか、出してる本はリベラルなんですよ。
――ええー! そうなんですね。内容に惹かれて入った?
そうです、いい本いっぱい出してて。詐欺です(笑)。
~~~ お客様がいらっしゃったので一時中止 ~~~
はい、ブラック会社、うん、クソ会社。
――あはは(笑)に入ってたっていう話。
そうですね。自分、やっぱこっちじゃないなと思いました。全然楽しくねーなって。
――それが1年ぐらい?
そうですね、コロナの本当に最初の1年。
――ああー、2020年。
そうです。2月に入社だったんで、本当に、ダイアモンド・プリンセス号がいるとき。はい、転職して。
――でも1年やったんですね。
いやーやっぱコロナがあったから。他の仕事もなかったし、そのさっき言った、例えばクラブの人とか、映画館の人とか本屋さんの人とか、みんな結構大変そうだった、周りが。仕事があるだけ、自分まだマシだなみたいな。……自分に言い聞かせてましたけど。でもそれも辛かったですね、今は笑い話ですけど。クソな会社だなって思いながら、自分の足で自分の体を毎日そこに運ぶって、最低じゃないですか。
――そうですね。
最低最悪でしたね、普通に。
――うんうん。そこ辞めてもう、ここですもんね?
そうですね。でも、本当ありがたいタイミングなんですけど。1年勤めたけど、半年ぐらいですね、もう半年後にはここ見つけてたから、別に気持ちはなかったですね(笑)、もう準備してましたね、だから。
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――あっ、じゃあもう、ここをオープンすることが前提だったんですか? 転職前から。
あ、じゃないです。転職して、コロナが始まって、最悪だなーって思いながら、結局1年勤めるんですけど、半年ぐらいでは、もうこの物件を見つけて、契約したり準備したりとかってしてて……だから最後の3、4ヶ月ぐらいはもう働きながら、別に、こっちが楽しかったから。こっちをやろうと思ってたから。最後の3分の1ぐらいは、もう気持ちは……。
――心ここにあらず状態。
そうですね、楽ですよね。やりたいことあるから。そうそう、適当にごまかしながら仕事して(笑)。
――その、前の会社で働いて、半年の時点でここ決まったってことは、探してたっていう?
いや探してないです、なんか多分、散歩してて。
――ええ!?
はい。だからラッキーなんですよね。
――え、場所が空いてるって思って、じゃあ本屋でもやるかーって急になったみたいな。
そうです、そうです。アホですけど(笑)
――すごいですね! すごい!
あはは(笑)アホなんですけど、まあでもなんか、それはちょっとだけ自分で誇らしいところっていうか。多分(2020年の)5月ぐらいまでここに八百屋が入ってたんですよ。
――ええー、えっ、このサイズの?
隣でやってて、ここは冷蔵庫置きだったんですけど。
――倉庫みたいなとこだったんですね。
そうですね。で、多分コロナでなくなったんですけど、詳しい理由はわかんないんですけど。5月ぐらいまでは八百屋が入ってて、自分が夏……8月くらいかな。すぐそこに住んでたので、そもそもずっと前から。八百屋がなくなってることに気づいて。で、この駅に本屋がないんですよ。この駅だけというか……隣が明大前って駅で、啓文堂があって、こないだなくなっちゃったんですけど。
――あっ、そうなんですね。
そうっすね。あと七月堂って、明大前に古本屋さんが。わかんないですか?
――どっちの方ですか?
ローソンとかドラッグストアとかある、あの裏に。古本屋があったんですよね。
――えー! そうなんですね、知らなかった。
古本屋っていうか、出版メインなんですけど詩集の出版社で、あとから本屋も始めたみたいな。……もあって。今豪徳寺に移転してるんですけど、当時はだから、明大前にも、古本屋も新刊の本屋もあって、逆のほうの隣の笹塚には紀伊國屋があって。
――で、ここはないっていう。
代田橋だけなかったんで。それはずっと自分はあればいいのになってそもそも思ってて。で、この駅前のテナントが空いてたんで「誰かやればいいのになー」みたいな(笑)。誰か本屋やれよみたいに思ったんですけど、そういや会社辞めたいしつまんないし。
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――おれじゃん、と(笑)。
で、こう覗き込んだら、めっちゃ狭いじゃないですか。なんか、こんだけ狭ければなんとか……。広かったらね、やったこともないし、訳わかんないし。家賃って意味じゃなくて、家賃って意味でもそうですけど、やばいじゃないすか、最初っから大きく始めるって。
――そうですね、運営というか。
ね、恐ろしいじゃないですか、やったことないし。そりゃそうっすよね。飲食で働いたことない人が、急にでかいところでレストラン開くみたいな、無理じゃないすか。キッチンカーとかだったら始められるかもしれないじゃないすか。まあ多分それに近いと思うんですけど、こんな狭かったらもしかしたらできるかなーみたいな、魔が差して。
――うんうん、なるほど。
まあでも仕事最悪だしなーみたいな(笑)。家賃だけ聞いてみるかーとか思って。連絡先も何も貼ってなかったので、八百屋さん調べて、連絡したら不動産屋さん教えてくれて。そしたら自分の家の不動産屋さんと、担当者までまったく一緒で。うわ、その人知ってる! みたいな。何かその辺からもしかしたらやることになるのかなって。
――縁を感じるっていうか。
うん。一応なんか家賃の上限だけ決めて、これ以上だったらやめようって。で、聞きに行ったらそれ以下だったので、そうっすね、別にやらない理由がなかったという感じですね。もし最初の映画雑誌の会社にいるままだったら、仕事楽しかったので、なかなか決心つかなかったかもしれないし。でもやっぱその、つくばだけじゃないけど、そういう、先輩っていうか大人たちが周りにいっぱいいたから。そっちのほうが……自分で場所を作ったりとか、好きなことで人と会うとか。それで自分の趣味も広がったり深くなったりするじゃないですか。だから自分としてもそっちのほうが楽しいし、そういうほうがいいなっていうのはわかってたから。だから社長の言われたままに働くよりかは、絶対に楽しいはずだっていう(笑)。
――そうですね(笑) 。
やったことないけど、絶対に楽しいはずだって思って。
――たしかに。それで2021年にオープン。
そうですね、もうぴったり今3年終わって。3月にオープンしたので。
――そっか、おめでとうございます! どうですか、3年やってみて?
やっぱ楽しいですね。
――楽しいですか。すごい。そう言えるのはやっぱ成功したっていうことですよね、やっぱり。成功というか、なんていうか。
成功かはわかんないですけどね、終わりはないのでね(笑)。
――やりたいことが、一応できているっていう。
難しいっすね、やりたいことってないじゃない……おれはないんですけど。やりたいことって難しいですよね。したくないことはしてないし。
――うんうん、それが大事?
やりたいことってね、むずいっすね。まあ好きなことだったり、興味があることの周りでは生きてますけど。生きられてますね。それはいいことですね。
――3年やって……その本屋として暮らすみたいなのは、暮らし……とかの方面はどうですか?
いやでも、やっとって感じですね。やっとなんか、ちょっとだけ、持続可能なんじゃないかなみたいな。やっと3年、本当に最近ですね。正直な話をすると。なんかやっぱ強がって、なんとかなってる風に装ったりするじゃないすか(笑)。でもいや、やっとですね、今年入って。
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――やりくり、していける?
そうですね、なんか、そうね。お金のことを考えなくてよくなってきたというか。お金がたくさんあるわけじゃないんですけど、まったくないんですけど、っていう……(笑)
――ああでもそれは、すごい大事なことですよね。
大事じゃないですか。ないけどあるというか。 あ、大丈夫だな、みたいな。考えなくていいっていうことは、ね。
――そうですよね。本当にないとお金のことばっかり考えちゃいますからね。
そうそうそうそう。あの支払いどうしようとか、やべえなーみたいなことを、なんか遊んでてもどっかで考えたりとか、今でもあるけど……3年やって、だいぶ減りましたね、そういう意味で言ったら。だから本読んでたりしても、全然入ってこないじゃないすか、その(笑)
――はい、はい(笑)。心配ごとがあるから。
そうそう。どうしよう、みたいになってたら。
――いやあ、めっちゃわかります。
本を読めるって、超いい状態だなって。音楽とか映画とかもそうかもしれないですけど、でも特に本って自分で読まなきゃいけないから。ね、音楽とか映画とかは再生ボタンを押すと流れてくれるけど、自分で読まなきゃいけないから、本ってけっこう気力とか集中力とか、大切じゃないですか。別に本読まなくても生きていけるけど、本読める状態でいるっていうのはすげーいいことだなって、最近思うんですけど。なんか、やっと本読めるようになってきたって感じっすかね、本屋なのに(笑)。
――ははは(笑)。いやー、でもめちゃくちゃよくわかります。私もやっぱ書いてるのに、読めない状態のときとかもあるし。音楽も、やってるのに聴けない状態のときとか。 余裕がないと……。
本当そうですね。はい、そんな感じですね、3年で。
――つくばにいた時代の人たちとも、この本屋さん始めてから会ったりしてると思うんですけど、なんか「よかったね」みたいな感じなんですか?
そうですね、はい。応援してくれたりもして。よかったねというか、わかんないですけど、やっと仲間にちょっとだけ入れてもらえた感じというか(笑)。
――やっぱこう、場を持ってる。
そうですね。わかんないっすね、それは別に、どうなんですかね。結構でも……俺の勝手な思い込みだと思うんですけど、なんかやっと同じ目線でしゃべってて。お客さんだけどお客さんじゃなくなったというか。俺が勝手に思ってるだけですけどね。
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――うんうん。いや、めちゃくちゃ濃厚な……やっぱりしゃべるのが、というか、まとめるのがめちゃくちゃ上手ですね。すばらしい。なんかやっぱしゃべり出しのときって、どういうふうにしゃべろうかな、みたいな感じだと思うんですけど。いっぱい本読んでると思いますし、あとラッパーだっていうのもあるのかもしれない。やっぱこう、言葉がうまい……うまいっていうか、すごく伝わってきた。
本当ですか。
――はい。やっぱ、置いてある本がよく見えるかどうかって、その、けっこう店主の人柄とか、どういうふうに生きてるかみたいな部分あるなって私は古本屋さんとか行くと、よく思うんですけど。神保町とかいっぱいあって、その中でどこに入るかって、本の並びと、入ったときのお店の方の感じ。信頼できる感じが、この、まあまだ1時間弱ですけど、感じられる本屋さんだなって、私は、勝手に思ってます。
いやあ、うれしいっすね、ありがとうございます。
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――やっぱりここに、そういう場所を作って、自分が学生のときみたいに、来てくれる人っていうのはいますか?
そうですね、いますいます。はい。めっちゃくちゃな奴とかいて、本当に(笑)、酒飲んじゃうし、一緒に。
――あ、ここで?
ここでも飲んじゃうし、隣の隣が居酒屋なのでそこで飲んだりとか。最初の頃はね、コロナ禍だったから、ちょっと地域の人の目とか怖かったですけど、なんとなくちょっとずつ緩くなってきて……。ほんと、めちゃくちゃな奴とかいて(笑)。 まあでも、俺も飲みすぎて公園で寝ちゃったり、全然変わってないんですけど、そうですね、昔の自分を見てるような人とかいますね(笑)
――ははは(笑)
めちゃくちゃ酔っ払って騒がしくなって「ちょっとちょっと! まわりの家の人もう寝てるからさあ」みたいな……って言う立場になってるんだ俺、みたいな。言われてたのに(笑)
――場の責任者になってるというか(笑)。でもやっぱそういう人が、本が好きで……っていうことが、なんかうれしいというか、ね。
そうですね。本ってなんかいいですよね。
――でも映画も音楽も好きで、本に行ったのは、最初、その雑誌行ったからなんですかね?
そうですね。就職の時点では別に決めてなかったですね。興味あることで受けてましたけど、特に出版社とは決めてなかったですね。
――音楽業界とか。映画業界とか。
うんうん。
――すごく素直というか。ある意味、シンプルに生きてる感じがして……あんまりそれできる人いないですよね、きっと。それを選べるというか。
そうですね。うん。まあでもだから、運がいいですね。映画雑誌の会社に拾ってもらったのはほんと運がよかったですね。ほんとそうなんですよね、恥ずかしい話ですよ。最初、情報学、勉強してたって言ったじゃないですか。プログラミングとか、全然できないのに、やってたんですけど。本当に人のプログラムコードとか丸パクリして提出したりして、怒られたりしてましたから(笑)
――バレて?(笑)
バレて(笑)。なんか超頭いい人のコードをパクっちゃって。その人がすごいスマートなコードを書く人で、もっと周りの、中くらいの人のやつをパクれば埋もれられたのに、こいつがこんなかっこいいコード書くはずがないみたいな(笑)。呼び出しとかくらって。そのぐらいどうしようもなかったんですけど。就活してた当時、今で言ったら映画.comとか、Filmarksとかが、ちょっとずつ波に乗ってきた時代、10年前とかなので、なんか「うちの会社も、情報とかプログラミングとかWEBまわりがわかるやつを採らなきゃいけない」みたいな、社長が思ってて。
――なるほど、そういうので……。
俺の履歴を見て、こいつできるじゃねえかってなって(笑)
――そういう経緯だったんですね(笑)
もちろん面接とか小論みたいなのはちゃんと通って、採ってもらいましたけど、多分プラスそこがあったから採ってもらってて。本当恥ずかしい話で、蓋を開けたら何もできないみたいな(笑)
――それでも5年、勤め上げたっていう。
まあでも、営業は合ってましたね。お金の計算とか。お金だけじゃないんですけど、もともと結構理系だと思うんですけど、自分。そういう理論的に考えるのが得意なほうだったので、ちゃんと仕事したなーと思いますけど、入口は本当ラッキーパンチみたいな感じでしたね。だからありがたいっすね。はい。ラッキーパンチでした(笑)。
――そのラッキーな流れで、店も見つけて……。
そうですね。店やろうと思ってなかったしな。できないと思ってましたからね、自分になんて。はい。
――店持つのはやっぱ勇気いりますよね。場所っていうのは。
恐ろしいですよね……。や、本当クソつまらなかったんですよね、2社目がね。
――だから、それもよかったかもしれないですよね。
はい。いや、本当にそうなんですよね。最初の会社に俺頭下げて戻ろうかと思いましたよ、2社目のときに。
――やっぱ無理です! って?(笑)
無理でしたー! っつって(笑)超つまらなかったですみたいな。
――日本で一番古い映画雑誌ですよね?(※服部の発言)
そうそうそう、もう100年以上。すごいですよ。けど俺がいた間に倒産しましたしね、1回ね。
――え、それでどうなったんですか。
親会社が……変わってというか、親会社はいなかったのか。
――買ってもらった?
買ってもらって、雇用は全員守って、社長だけいなくなった。
――うわあー……。
たしかにそう考えると本当に俺ラッキーなんだよな。俺の代が最後の新卒採用です。3人いましたけど。
――それ以降採ってないってことですか?
新卒は採ってないっすね、中途はいますけど。
――はー、すごい……。
俺入って、本当に入った年の、ほぼ1年働いた年末年始、正月、のときに「もうこの会社は……」みたいな話になって。希望退職を募ります、みたいな感じだったんで。
――それで辞めた人いるんですか?
いますいます。3、40代の人は結構辞めて、20代と50代ばっかりみたいな会社になって。まあちょっとそれがきつくて辞めちゃったんですけど。一応その会社が再生するまではいましたけど、メンツは一緒なので。バリバリ働く人っていうか……3、40代がいなくて、20代と50代、まあ言い方がわかんないですけど……辞められない人、他に決まりづらい人の割合が多くなって。やっぱ給料も下がっていくわけじゃないすか。
――そうですよね。
だったらこっち行こうっていう選択肢を持てる人からいなくなっていって、という雰囲気でしたね。全員が全員そうではないですけど、動きづらい年配の人と、自分たちみたいな若造しかいない感じの会社になりましたね。まあ一応雇用は守られて、親会社が買ってくれて……っていう状態ですね。だから本当にそう考えるとラッキーですよね、あの1年だけ。1年遅かったりしたらもう採用ないわけだしな。そっかー、そうっすね、大変ですね……(笑)。
――ふふふ(笑)。どの会社もそうですよね、本当に。いつ何がどうなるか。
あの、会社で働かれてたこととかってあるんですか?
――あ、働いてますよ今も。
会社員?
――えっと、週4、会社員やってて。その、バンドやってるっていう前提で最初、フリーで入ったんですけど、社員になってWEBのマーケティング会社でずっともう5、6年働いてます。軸が音楽だったり、自分が書くことだったり……に置いてるのはもう会社もわかってくれてるので、やりやすい。ありがたいです。
いいですね。コソコソしてなきゃいけないのって大変ですもんね。
――そうですね、隠してやるみたいなのは……新卒で入ったときはそうだったんですよね、新卒の会社は。3年ぐらい。それでもう疲れちゃって。もうライブハウスに朝までいて、そっからまた会社行ったりとかしてたんで、寝ちゃうじゃないですか。本当なんかパソコンに向かったまま顔だけ上向いて寝てたりとかして、同期からチャットとか来て「お前そのまま寝てたよ」みたいな。もうだめだと思って、辞めて(笑)。そんな感じです。
ははは(笑)
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――このお店を構えてから印象に残ってるできごとってなんかありますか。
隣がロボ宙さんっていうラッパーの人のお店なんですけど。スチャダラパーとかと一緒にやってるラッパーでDJで……。
――おおー、レコード屋さんですか?
レコードとか音楽まわりのグッズ売ってる。自分の作品だったり、自分のまわりのグッズだったり。
――じゃあ八百屋さんだったほうってことですか?
そうです。なんかお客さんで、ロボ宙さんが遊びに来てくれて。俺ロボ宙さんのライブを見に行ったことがあって。それこそつくばのやつなんですけど、ロボ宙さんがライブで「東京の代田橋ってとこから来ました」って言ってて……俺はもうそのとき代田橋に住んでて、あ、同じ町に住んでんだロボ宙さんって思ったんです。そのときは別にちょっとだけ会話したぐらいで終わって。で、自分がお店はじめたらロボ宙さんらしき人がお店に来てくれて。
――ええー! すごい。
「あれ、ロボ宙さんですよね?」みたいな。俺つくばでライブ見たことがあって、代田橋に住んでるって言ってたから……って、そしたら「あ、そうだよー」みたいな感じで。そこのセブンでコーヒー買って一緒に飲みながら。すごいね、こんな感じでお店できるんだーとかって言ってくれて、いやー、そうなんすよーみたいな。
――うんうん。
やっぱお店って結構……なんだろう、俺ほかの場所知らないですけど、いろんな挨拶まわりに行ったりとか、しきたりとか。場所によっては、こう、商工会に筋を通さなきゃいけないとか、あったりすると思うんですけど。本当になんか、引っ越しぐらいの感じでお店を始めたので。こんな感じでずっと中で……棚も自分で作ってるんですけど。
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――へえ!
木切ったりして、自分で。だからその最後、4ヶ月ぐらい会社で働きながら、夜6時くらいに帰ってきて、ここで木切って棚作って(笑)
――えー、すごい。
なんかロボ宙さん、その頃から見ててくれたみたいで。なんか……こんな感じでお店作れんの? 1人でやってたよね? みたいな(笑)
――DIY感がすごい、みたいな(笑)
ははは(笑)「あ、そうなんすよー、俺も何か引っ越し代ぐらいで……礼金と敷金と」みたいな。で、毎日仕事から帰ってきて、近くにあるホームセンターの島忠で木材とか買ってきて、切って作ってみたいな。なんか多分、いい意味で「俺でもできそうだな」って思ってくれたんですよロボ宙さん。内装も入ってないし自分でやってるし。あー、なんかやったことなかったんだけどできたっすみたいな感じで。で、なんか俺もやってみたいなーとか言ってたんで「隣が空いてて……」みたいな。
――めっちゃエンパワーメントしてる(笑)すごい!
で、自分がその不動産屋さんを紹介して、だからそれもね、つくばの縁なんですけどね。つくばのライブで言ってたからだし、さっき言ったPEOPLEっていう本屋さんの主催のイベントだったんですけど。そうそうそう。ロボ宙さんが隣に入ったんですよ。
――うわー、これからよりなんか場ができていく感じが、いいですね。
そうですね、うまくいくといいですね。
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話 :ユウト
文章:サトーカンナ
写真:服部健太郎