骨盤の筋肉がおとろえていませんか?
「人は筋肉と共に老いる」
私の持論です。
「脳トレ」より大事なのは「筋トレ」でしょう。
もちろん、脳は大事であり、血管も大事、腸も骨も大事ですが、
筋トレをすれば、脳も血管も腸も骨も鍛えられます。
どの筋肉も大事であり、鍛えなければなりませんが、
今回は「骨盤底筋」にスポットを当てます。
◆骨盤底筋とは
「骨盤底筋」という1つの筋肉があるのではありません。
骨盤底筋とは、骨盤を下から支える幾つかの筋肉の総称です。
例えるならば、骨盤は底の抜けた桶のようなものであり、
その底を、ハンモックのように覆っているのが骨盤底筋です。
女性の場合、骨盤底筋のハンモックの上に、
膀胱と子宮と大腸が乗っかっています。
骨盤底筋がピンと張っている若い時は問題ありません。
加齢とともに骨盤底筋の弾力性がなくなってきます。
出産や更年期の影響で、骨盤底筋の筋力と柔軟性がガクンと落ちます。
その結果、「頻尿」や「尿もれ」を起こしたり、
ひどい場合、膀胱や子宮、直腸が膣から飛び出してきます。
骨盤底筋がおとろえているかどうかを調べてみましょう。
◆骨盤底筋のおとろえ度チェック
次の13の質問のうち、いくつ「はい」がありますか。
〔生活習慣〕
①座っているときに膝が開いてしまう
②長時間座っていることが多い
③閉経を迎えた
④重い物をよく持つ、立ち仕事が多い
〔出産状況〕
⑤妊娠・出産経験がある
⑥3人以上の出産経験がある
⑦妊娠中や出産後、尿もれを経験した
⑧3500g以上の赤ちゃんを出産した
⑨35歳以上で第1子を出産した
〔排尿・排便〕
⑩せきやくしゃみをすると尿がもれることがある
⑪便秘がちでトイレにいきむことが多い
⑫残尿感を感じることがある
⑬急に尿意に襲われることがある
〔評価〕
「はい」が3個以下:骨盤底筋は健康です。
「はい」が4~7個 :骨盤底筋トレーニングをしましょう。
「はい」が8個以上:医療機関を受診しましょう。
参考文献
1)高橋悟ほか:『頻尿・尿もれ泌尿器科の名医が教える最高の治し方大全』,文響社,2020