さぁ、詩姫デッキを組んでみよう! ~僕のレイジャンヌデッキができるまで~
どうも、詩姫デッキを日々研究しているカードバトラーのアイリです。
今回の記事は、詩姫ブースター最新弾「10thパーティー」の発売が迫って来ているということで、自分が詩姫戦向けのデッキをどうやって組んでいるのかを紹介するものになります。
もちろん、デッキの組み方は千差万別なので、参考程度にお楽しみください。
「詩姫に興味があるけどデッキの組み方がわからないよ~」といった方に是非とも読んでいただきたい内容となっていますが、既に詩姫を組んでいる方にも「こういう考え方もあるのか」と思ってもらえると幸いです。
まずは、今回紹介するレイジャンヌデッキのレシピをどうぞ。
それでは、早速このデッキが出来上がるまでの流れを見ていきましょう。
1:デッキのキーカードを決めよう!
デッキを組むにあたって、まずは使いたいカードを決めましょう。自分はここで「[シャイニングソング]レイ・オーバ」に目をつけました。
そして、この段階でキーカードの特徴をしっかりと理解しておきます。
今回の例で言うと、
1:レイ・オーバの詩名を持っている。
2:シャイニーハーツに所属している。
3:ミラージュに関連した効果を持っている。
4:召喚時効果がターンに1回などの制限を持たない。
5:最終的にアンブロッカブルでの攻撃になるので、相手の盤面に触る必要はあまりない。
という5つのポイントをこのカードの特徴として認識していました。
特徴をまとめておくことで、デッキに必要な能力を絞り込みやすくなります。
2:最終盤面を意識しよう!
いきなり?と思うかもしれませんが、最終的にどのようなカードが勝利のために必要なのかをざっくりと把握しておこう、ということです。もちろん、この段階で決めたフィニッシュプランが構築を進めるうちに変わることは多々あります。
逆に、この段階では途中の展開などは一切考慮しないものとします。
今回の例では、
1:レイ・オーバの効果でシンボルが増えるのは自身以外にミラージュ効果を持つスピリットでも良い。
2:ミラージュ効果を持つスピリットで相性が良いスピリットは何かを探す。
→「[白黒幻奏]ジャンヌ・ドラニエス」が良さそうだ。
3:レイ・オーバとジャンヌ・ドラニエスで5点をもぎ取ることができるので、最終的にはこの2体を並べたい。
となりました。
このとき、最終盤面で5点取り切れるところまで見えているので、途中で1、2点ライフを取る必要が無い=アタック時効果を持つスピリットを採用する理由が薄いという考えもありました。
3:展開方法を考えよう!
ここでようやく「最終盤面をどのように実現するか」について考え始めます。
今回の例は、
1:「[白黒幻奏]ジャンヌ・ドラニエス」を手札に引き込めば、トラッシュから「[シャイニングソング]レイ・オーバ」を召喚することができる。
2:そのレイさんのアタック時効果で手札からミラージュをセットすることでセット中のジャンヌを召喚できる。
という展開方法が2枚のカードから見えてくるので、実現に必要な要素が、
1:「[シャイニングソング]レイ・オーバ」をトラッシュに用意する。
2:「[白黒幻奏]ジャンヌ・ドラニエス」を手札に加える。
3:ミラージュ効果を持つカードを手札に加える。
の3つだとわかります。
他にも、「[シャイニングソング]レイ・オーバ」を【ショーアップ】や【オンステージ】で展開することもできますが、必要なカードが増えてしまうので、今回は直接トラッシュから出すことができ、かつ必要なカードが少ないこのプランに注力することを決めました。
であれば、これらの要素を満たすことができるカードを探すだけです。
このとき、2と3の要素が実質的に同じで「ミラージュ効果を持つカードを手札に加える」効果を探せば良いという点に気づき、デッキ構築がグッと楽になりました。
こうして見つけ出したカードが、デッキを3枚オープンし、その中のミラージュ効果を持つ黄色のカード全てを手札に加えることができる「[オフショット]ラビィ・ダーリン」でした。
しかも、ミラージュ効果を持たないカードは破棄するので、「[シャイニングソング]レイ・オーバ」がオープンされれば、トラッシュにレイさんを用意する、という点も達成できる、隙のない効果を持っていました。
ただ、このカード1種類ではサーチやドローが圧倒的に不足しているし、ラビィも4コストと決して軽いコストではないので、アタックステップ開始時に手札の詩姫を破棄することでドローできるネクサス「戦国フェス メインステージ」の採用もこのタイミングで決めました。
また、戦国フェスの採用によって<系統:衣装>を持つカードの重要性が上がったため、ミラージュ効果を持つカードから、既に採用を決めているカードと詩名が共通するカード(今回はラビィやジャンヌ、レイさんから)をいくつかピックアップし、採用候補としました。
4:序盤の動きを考えよう!
ここで、現時点で採用を決めたカードで1、2ターン目に動けるかどうかを考えてみます。
するとどうでしょう、「[オフショット]ラビィ・ダーリン」ですら4コストなので、先行で使えるカードが「戦国フェス メインステージ」しかありません。
そこで、3コスト帯のスピリットから相性の良さそうなカードを探します。
すると、「[敏腕マネージャー] リリ」というカードを見つけました。
このカードは、召喚時効果でデッキを4枚オープンし、【オンステージ】を持つスピリットカードとブレイヴカードを1枚ずつ手札に加え、残りを破棄する効果を持ちます。
また、LV2の効果では自身をデッキ下に戻すことで、トラッシュから【シャイニーハーツ】を何でも回収することができ、各種「レイ・オーバ」や「[白黒幻奏]ジャンヌ・ドラニエス」、戦国フェスでは回収できない「[オフショット]ラビィ・ダーリン」を回収することができます。なにより、この効果ではフラッシュタイミングが発生しないので、回収した後の展開をスムーズにできる点が好印象です。
そして、このオープン効果を持つカードが増えてきたことで、デッキからオープンされた時に手札に加わるカードのバリューが上がってきたと判断し、ミラージュ効果を持つ「新世代最可愛将孫市 黒曜の徒」の採用を決めました。
ただ、このカードはなるべく早期にセットしておきたい側面もあるので、先行から使用可能で、アタックステップでも同じ挙動を行えるミラージュサポート兼ドローができる【歌】マジックである「幻桜奇譚」も同時に採用を決めました。
これによってアタックステップ中にミラージュを張り替える手段が増えたので、「跪いてエブリワン」対策として「[オフショット]フォーミュリア・エグゼシータ」の採用も視野に入れることができました。
また、このデッキは最終盤面までに「[白黒幻奏]ジャンヌ・ドラニエス」と「[シャイニングソング]レイ・オーバ」を公開領域に持ってくる必要があり、ある程度の時間稼ぎが必要です。
そこで、序盤を「[黄の詩姫神]キリン・ムソーシン」に任せることにしました。
このスピリットは、相手のアタックステップ開始時に無条件でスピリット1体を疲労させることができ、さらに相手全体に効果での回復を封じることができます。開始時に発揮する点が非常に強く、アタック時効果などで除去されたとしても回復阻害は有効、そもそも面倒なアタック時持ちは疲労で対象可能、と至れり尽くせりです。
この効果を嫌ってメインステップで除去されても転醒し場に残るので、序盤~中盤にかけての壁として優秀だと思います。このデッキ的にも、不必要に相手のスピリットを除去して手札誘発やバーストを踏みたくないので、シンプルに疲労のみという点が噛み合っていると思います。
5:防御札を考えよう!
ここまでで、デッキの6割程度がまとまってきたので防御札を考え始めます。
とはいえ詩姫戦で使える防御札は限られているので、自分はいつも「このデッキでされたら嫌なこと」ができるカードを防御札として選択しています。
今回のデッキでいうと、
1:多シンボルによる圧をかけていくデッキなので、ライフダメージを減らすカード
=跪いてエブリワン(リバイバル前後)、私のグリモワール、グロリアスシールド、フィニッシングダンス、(ハッピィクレッシェンド、MY STARWAY)
2:レイさん1人だとどう足掻いても2点しか取れないので、アタックステップを終了するカード
=スイートハート(リバイバル)、(カレンダーガール)
3:トラッシュからレイさんを呼ぶデッキなので、デッキ下へバウンスするカード
=ディーバメドレー、シスターズシンドローム(リバイバル)
大まかに3つのパターンが見えてきました。
この中から、それぞれ1種ずつ選択し枚数を適宜調整していくのですが、今回のデッキでは
1:ミラージュ効果を持っているため、ラビィでオープンされたときに回収可能な「跪いてエブリワン(リバイバル)」
2:カレンダーガールが詩姫戦で使えるか微妙な状況が続いているので、消去法で「スイートハート(リバイバル)」
3:プリティアニマルズなどの小型を並べての速攻にある程度対応でき、追加効果でレイさんもジャンヌも回復できる「シスターズシンドローム(リバイバル)」
の3種を選択しました。
さらに、この時点で「幻桜奇譚」と合わせて【歌】マジックが4種類になったので、「[学園制服]ディアナ・フルール」も採用しようと思いました。
6:デッキとしてまとめていこう!
さて、ここまでで9割の採用カードが決まったので、あとは枚数調整になってきます。
一般的には「3×13+1」の40枚が主流だと思いますが、詩姫のようなコンボに特化したデッキには無理に当てはめる必要は無いと考えています。
なので、自分の中での採用枚数の基準は、
3枚:絶対に引きたい、もしくは公開領域に持ってきたいカード
2枚:あると便利ではあるが、最終盤面にはあまり直結しないカード、中継ぎ的な役割のカード
1枚:オープン効果で回収できるカード、サブギミック的な役割のカード
としています。
今回のデッキでは、本来は1枚採用で良い「[オフショット]フォーミュリア・エグゼシータ」を2枚採用していますが、これは多少でも「跪いてエブリワン」を躱す為の調整としています。
このように、デッキ内容はもちろん、防御札を想定した調整も必要となりますが、ここは知識と経験を総動員する場面だと思いますので、初心者の方は遠慮なく詩姫プロデューサーたちに相談しましょう。自分もいつでも相談に乗りたいと思っています。いつの間にか「[レイさんロックオン]ジャンヌ・ドラニエス」が1枚採用されていますが、これは筆者の悪癖なので真似してはいけません。
こうして、冒頭で紹介したデッキが完成していきました。
さいごに
色々とダラダラ書いてしまいましたが、実際に詩姫を始める方の参考になるのは防御札の選択くらいだと思います。
また、詩姫は通常弾と比較して調整が慎重すぎると言われることもありますが、それが逆に詩姫戦では1種類のキーカードを活かす構築を組みやすくしてくれている側面もあるので、自分としてはありがたいと思っています。巻き込み規制は嫌ですしね。恐らく公式的には詩姫からは環境で悪用されて制限をかけるカードを出したくないんじゃないかと思います。だからといって詩姫戦ですらパワーが低いのは問題外だとは思いますが…とはいえ、明確なパワーカードが少ないからこそ組めるデッキもあると思いますし、自分自身、プロデューサーカップに持ち込むデッキが未だに決まらないのも、多様性の賜物だと思っています。
契約のレイさんも、ブレイヴはもちろん、BP-やコアブーストを活かした新機軸のデッキになりそうなので楽しみですね。
個人的に推しているジークフリーダも新規が発表されているので、もしかしたらそちらで出場する可能性もありますが…
では、今回はこの辺りで失礼します。
次回の記事は未定ですが、新弾のカードがある程度見えてきたら【グランシエスタ】か【ダブルビビッド】あたりの考察をするんじゃないかと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。