12月エッセイ

息子が11ヶ月になり、だんだんと手がかからなくなってきた。それと同時に、自我みたいなものが出てきて、危ないからものを取り上げたりすると、キレて泣く。
感情の振れ幅が大きくなってきた、喜びの時は150%で喜ぶし、嫌な時悲しい時は200%で泣く。
人間の成長っておもしろいなぁって微笑ましくなる。

息子の成長とともに、
パパもママも大きく成長したなと実感する。
ママは言わずもがないろんなことが出来るようになったし、
パパはお風呂にも入れてくれて、家事も手伝ってくれるようになった。
2人だけの生活だったら喧嘩にならないようなことでも喧嘩して、話し合って、より良い方向に行くように努力するようになった。
子育てを通して親も成長させてもらうというのはよく言ったものだなぁと、しみじみ思う。


実は、ずっと心に残っていることがあって。
『元カレ』のこと。
(身バレはしないようにぼやかしますが)
高校卒業から長いこと付き合って、私の青春を全て知ってる人だった。
律儀で、勉強ができて、周りからも信頼されてる人だった。何より、私のことをとても大切にしてくれる人だった。
だからこそ、その愛が重すぎることがあって。
今思えばとても幸せなことでも、当時の私は大学生活を謳歌したかったし、友達もたくさんいたから、彼に全部かまってあげることが難しくて、若さ故に重いなと感じることが多々あり、喧嘩が絶えなかった。
(大概私が怒っていたのか、、今はもう思い出せないけど)

ふと将来を考えた時に、「この人とは一生一緒にはいられないな」と急に察してお別れしてしまった。
私が未熟だったから、傷つけてしまった人。

もう10年近く会ってないし、会いたいとも思わないけれど、仮に別れないであのまま結婚してたらどうなっていたんだろうと、この一年考えることが増えた。
それは、今の旦那に不満があるとかではなく、子供を産んだことで、「元カレと結婚していたら息子にも会えてなかったんだな」と感じるからだと思う。

息子は、本当に穏やかな子で、
公共の場で騒いだこともなければ、夜泣きもほとんどせず、
少しわんぱくだけど、男の子だし、
何よりいつもニコニコしていて、家の中を明るくしてくれる存在。
そんな息子に出会えた幸せを考えたら、あの時お別れしたことは間違ってなかったと思う。
未練?とはちょっとちがうけれど、心の棘が少し取れた気がするな。

息子の寝顔を旦那と眺めて、頭を2人で撫でてあげて、
かわいいねかわいいねって毎日言って。
過去にたくさん傷ついたり、嫌なこと悩んだこともたくさんあったけれど、この幸せに出会えたならそれも良かったのかなって思えたちょっと特別な夜。
ママにしてくれてありがとう。

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