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春だけど、ハレルヤが切なくて

去年の春は、ウキウキだったテルボー。
だけど、今年の春はポカポカ陽気でも、
なんだか切ない気もちです。

人間の皆さんが、あまり外に出なくて、
さみしいせいでしょうか?
“お天気学園”の新学期が、2週間おくれて
はじまるせいでしょうか?

それでも、野道のはじっこに咲いた
タンポポたちをみつけると、
「ヤア!」と明るくゴアイサツ。

「テルボーさん、春のお花は、桜ばっかりじゃ
ないんですよー」
と、タンポポたちもニコニコ手を振っテル。

けれども…。
そのうちに、気の早いタンポポたちは、
もう、わた毛になって、
青い空へと高く舞い上がり、
とんでいこうとしています。

わた毛たちは、遠い海のむこうの、
テルボーの知らない国へわたって、
来年の春もそのつぎも、ずっとずっと、
花を咲かせていくといいます。

「サヨナラ、マタネ…」
「そうやって、花たちは“いのち”を
つないでいくのかナア」

やさしい春の陽ざしの中。
いくつかのわた毛たちといっしょに、
しばらく空をのぼっていったテルボー。

とちゅう、太陽のハレルヤが
切ないほど“まぶしすぎテル”と、
わた毛たちが、見えなくなるまで、
見送っていたのでした。

自然と歴史の勉強につかわせていただきます。決して、飲み代宴会代にはいたしません byお天気屋