微弱電流治療 基礎(後編)「微弱電流効果を最大化する知識
更新情報
追記 1/17 明日から使える(かも知れない)患者さんへの説明
こんにちは!ライターのハナウエです。
さて、前回は電気の特性について、少し学びました。
今回は作用と効果について、更に深堀りしていきたいと思いますが、それでも電気特性については超重要なのでそのあたりを冒頭でお話させてください。
まだやるのかよー!!!
と、言わないで下さい。
電気って面白いんです。
電気の特性がわかれば、使い方が見えてきます。
今日も楽しく、勉強していきましょう。
※注意
この記事はエンタメ要素を取り入れながら楽しく、勉強できるようにコンテンツを作っています。ふざけて見える部分もあるかも知れませんが「真面目にやれ!」というご意見に関しては、かなり真面目にエンタメ要素を書いていますのでその点、ご了承下さい。(今の所、誰かに言われた事はない。)1万文字以上の記事です。真面目に全部書くと、飽きてしまいますのでご了承下さい。
電気の流れ方
さて、電気ってどんな流れ方をしましたか?
治療器には定電流と定電圧という方式があることは学びましたよね。
忘れた方は、再度前回の記事で復習しておいて下さい!
冒頭は、電気特性について少しご説明します。
その上で、作用と効果についての解説をします。
そして、電気特性と作用と効果を理解した上で、どのエネルギーがどの様な症状に効果が見られるのか?を解説します。
電気を復習と予習
はい。これはですね、この先の記事を書いていたら、ある程度電気特性を理解していないと、全くわからないんじゃないかと不安になってきたので…w
大まかにですが、大事なところだけピックアップして簡単に説明をします。
更に詳しい情報(コレを僕は沼と呼んでいる)は別記事にしますね。
電気って、深堀りすればするほど、わけわからなくなってきますのでw
直流と交流
直流電流は電気の流れがプラスからマイナス方向へ一方向に流れる電流のことを言います。一方、交流電流はプラス・マイナスが切り替わり流れる電流のことを言います。
直流電流
交流電流
周波数とパルス
周波数とは、一秒間に流れる電流の波のことです。
パルスとは電気の波ではなく、短時間で瞬間的に流れる電流のことを言います。
パルス電流には単相性パルスと二相性(双極性)パルスがあります。
単相性パルス
二相性パルス
微弱電流療法では、大きく分けて
直流
交流
に分かれることを覚えておいて下さい。
そして、前回の記事でも書きましたが、直流に関しては狭義と広義の直流がありましたね。その点ももう一度復習しておきましょう!
変調
ここで、新しいキーワードです。変調です。
電気治療では、神経や筋肉を興奮させたい場合と興奮させたくない場合があります。そのときに、振幅、周波数、パルス幅などを様々な形に変化させて、コントロールする必要が出てきます。
この電流の流れを変化させることを変調といいます。
このあたりは波形の記事を書きますのでそちらをご期待下さい!
基本的な電気の流れから、変化を加えているのが変調です。このあたりは通常、干渉波治療器などで用いられることが多いと思います。
振幅(しんぷく)
さて、先程の変調というキーワードの中にあった言葉です。振幅(しんぷく)といいます。(僕はずっとフリハバと言っていたのは内緒の話w)
先程からお伝えしている、電気の波の中で、基線(プラスでもマイナスでもない0の値)から、最大値までの幅のことを振幅といいます。
単位は電圧(V)か電流(A)で表記されます。これは定電圧治療器か、定電流治療器かでも変わります。
要は、電流または電圧がこれ以上、上げることができない最大値を設定するということです。
通電率
通電率は、デューティーサイクル(duty cycle)と言います。
・刺激のある期間(ON時間、刺激期間)
・刺激のない期間(OFF時間、休止期間)
との割合のことを言います。
通電率が良い=電気が流れている時間が長い ということです。
設定にもよりますが、基本的には直流電流のほうが通電率が高い場合が多いです。
通電効率
これは専門用語としてあるかどうかはよくわかりません。が、イメージするためには通電率とは分けて考えていただきたい言葉なので、あえて載せます。
電気治療では、いかに通電効率を上げるか?が課題になってきます。
例えば何の導子を使うのか?
どうしたら体内への通電がスムーズになるのか?
どういう人が通電効率が悪いのか?
微弱電流は電流が小さいため、この通電効率をいかに高くするかが鍵になってきます。
電流密度 ※超重要
微弱電流治療器において、この電流密度はめちゃくちゃ大事です。しっかり理解しておきましょう。
電気刺激で組織変化を与えようとした際に、その部位に流れる電流量が非常に重要です。
例えば、電極の大きさ。
同じ電流量を流したときでも、電流が流れる導子の面積によって、流れる電流の密度が変わります。
電極の大きさによって流れる密度の変化が起こります。
よって、どのように電流を流せば、どのぐらいの電流が患部に届くのか?をしっかりとイメージできていないと、微弱電流治療では効果の出方が変わってきます。
単位
さて、軽く沼に足を突っ込んできましたので単位の確認をしてから本題に入っていきましょう。
大丈夫です。何度も復習できるように書きますのでご安心を!!!
電流 A(アンペア)
電圧 V(ボルト)
周波数 Hz(ヘルツ)
パルス m(μ)sec(ミリセカンド マイクロセカンド)
とりあえず、このあたりが理解できていれば問題ないかと思います。
まずは必要最低限。覚えていきましょう。
レボックスで覚える周波数
ちょっと時間がありましたので、微弱電流治療器「レボックス」を動画で撮ってみました。
オシロスコープと一緒に撮影したので、波形も見れます。これを見ながらイメージしてみましょう。
後ほど出てきますが、レボックスは矩形波です。直流で乾電池を使用しているため、キレイに出ていますね。これは結構重要なポイントになります。
波形について
電気治療器には様々な波形があります。
波形とは、電流刺激の通電様式のことです。
今回は言葉だけ覚えて下さい!
波形の図は次回の記事でまとめます!お楽しみに〜!
矩形波(くけいは)
傾きが急激で刺激が強いものを言います。神経や筋肉を刺激する際の治療器は矩形波が多いです。筋の収縮を促すのが得意です。パルス幅を長く設定することで筋収縮を促します。
正弦波(せいげんは)
電流の変化が緩やかな波形です。電流の極性がプラス、マイナスと規則的に変化するものを言います。電流の変化が緩やかなため、疼痛が生じにくく、電気を流すことができます。
三角波(さんかくは)
電流の変化がゆっくりであるため、疼痛が生じにくくなります。
台形波(だいけいは)
電流の変化はゆっくりですが、電流が上限に達するとそのままの出力を維持するものです。
棘状波(きょくじょうは)
電流の変化が急激で、刺激が強く疼痛を生じやすいです。
このように、波形に関しては様々な波形が存在します。
波形に関しては、主に低周波治療や干渉波治療器で重要視されるポイントですが、微弱電流治療器でも様々な波形を使用しているものも存在します。
なぜこれが重要かというと、通電率が良い波形はなにか?ということです。
通電率が高い=電流が流れている時間が長いということ。
効果が高い、もしくは早く変化を出すためには、ある程度電流量が安定して継続して通電される必要があります。
様々なメーカーで取り入れている波形ですが、機種によってはこの波形が安定するもの、しないものなど、様々あります。
機種によって微弱電流療法の効果が異なるのは、この波形が大きなカギを握っています。
微弱電流療法で大事な事
さて、様々な電気の流れを見てきました。しかし、これらは基本的には低周波治療器などでも使われている内容です。
それを、微弱電流療法に置き換える場合、今までの低周波治療器などでの電気に対する解釈を一度、置いて考える必要があります。
微弱電流療法では何を目的に通電をするのか?
それを見失ってはいけません。見失ったらもう、微弱電流療法で効果を出すことはほぼ不可能でしょう。
電気の特性を理解すること
微弱電流療法での目的を理解すること
これがキチンと整理できていれば、大丈夫です。
さぁ、基礎を踏まえた上で微弱電流療法の作用と効果について学んでいきましょう!
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