【オーダージュエリー】タンザナイトのリング
※見出し画像はタンザナイト原石を使ったペンダントで、今回のオーダージュエリーとの関連はありません
先に製品をお見せします。どどん。当時の画質だとこれが精一杯で、見出し画像にはできませんでした。今回はセミオーダーですね。
どうして裸石の写真がなかったんだっけ……?と当時の記録を調べると、国際宝飾展(業者向け)で見つけてそのまま加工を頼んでしまったからでした。
事前打合せ
お客様とは事前に、サイズ感やデザインを打合せました。雑誌の切り抜きなどお持ち頂いたのですが、ブルートパーズやアメシストのデザインだとタンザナイトには不向きなことがあります。
「このデザインだと、石が何かに当たって欠ける可能性があります」
あまり石が露出していると危ないのです。
ご自分でも「おっちょこちょいでぶつける可能性が高い」とおっしゃっていて、しかもリングですとペンダントより何かに当たる率が高いです。
都内で行われた某社のジュエリーフェアにご一緒して、石の色やデザインを確認しました。
もう一つのリクエストが、指が長く見えるデザインです。小柄な方で手が小さく、ピアノを弾くため爪も伸ばせません。V字や、アシンメトリーなデザインをお勧めしました。
国際宝飾展
1月頃に東京ビッグサイトで行われる業者向けの展示会です。初日にジュエリーベストドレッサーの表彰・贈呈式があってエンタメニュースで流れるので、そちらをご存じでしょうか。最近は秋のIJTと称して横浜でも展示会があります。
さてさて、望みのタンザナイトを探して心当たりを巡ります。会場は広いので、やみくもに回ると疲れますからルース中心で。
1軒、サイズも値段も見合うものがありました。ペアシェイプです。
「ペアシェイプは既成枠があっても座加工しないといけないからな~」
と、ついコスト増を懸念する心の声が漏れてしまい、
「うち、枠もありますよ!」
と言われたので見せてもらいました。
石は比率として少し長めでしたが、ちょうど乗る枠がありました。
マーキースのメレーダイアが2石、ラウンドのメレーダイアが7石ぐらいついているプラチナ枠です。
取り置きしてもらって他も回ったところ、条件に合うものがなかったので、戻ってきて石留めも一緒にお願いしました。だからルースの写真がないのです。
Tucsonから戻ったらできていた
「来週はツーソンですかぁ、お忙しいんですね」
と言われつつ、ツーソンから戻った頃に送ってもらうことにしました。
先の尖ったデザインの時は、安全のために「袋爪」にすることがあり、この枠もそうでした。石の深さがあるために立爪(石の丸い方の留め方)に変えると聞いて、やむなしと思っていたところ、頑張って袋爪のまま留めてくれたようです。
タンザナイトはルースの時に少し薄いかな?と思っても照りがあれば、枠にセットするとちょうど良くなることが多い印象です。この時の石はルースでも綺麗だったので、セットしてもべっぴんさんでした。
(可愛い子は何を着ても可愛い、みたいな感じです)
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